押す、貼る、つける、はさむ
旅行や出張など、行く先々で写真を撮る人もいれば、形に残るものを買う人もいる。
私は道の駅や博物館のスタンプ、神社の御朱印、ご当地キーホルダー、ステッカーなど、もろもろ押したり買ったりしてしまうタイプである。
そのため、シール帳にスタンプ帳と、ノート型のものがどんどん溜まっていく。
本も大好きなので、お土産屋さんで栞を見つけると即座にカゴに入れる。
伝統工芸品だったり、ご当地のキャラクターが描かれているものだったりと様々だが、とにかく入れる。
数が多くても、柄違いや素材違いは全て入れる。
そうこうしている間に、何冊かある栞帳がパンパンに。
この中でもお気に入りは、宮城県の三陸商店街で購入した鮭の皮のしおり。これが面白くて、本当に鮭の形をしている。
以前百貨店で開かれた職人の技展で購入した食品サンプル栞と並べるとなかなか面白い眺めになる。
こんな栞を挟んでいるため、紙の栞よりも厚みがあり、ふとした拍子に落ちやすい。
そして私は読書に集中しすぎて電車を乗り過ごす大バカ野郎である。
ある日、リュックと本を両手に慌てており、電車内で栞を落とした私はそのまま下車してしまうところだった。
その時後ろから、同世代くらいの金髪ピアスのお姉さんが「あの!鮭!!焼き鮭落としてますよ!」と大きな声を出してくれて事なきを得た。
ありがとうあの時のお姉さん。
食品サンプルの鮭の切り身の栞などというマイナーな落とし物を指摘するのはすごく恥ずかしかったと思うけれど、あなたのおかげで鮭の切り身は今も本に挟まることが出来ているよ。
こんなエピソードありの、ちょっと変わった栞。
それが私のコレクションです。
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