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7年目の穴

前回の投稿から間が空いてしまいましたが、こんにちは。

姫路革三昧旅行記からちょっと離れて、私物の話を。

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空いちゃったんです、ついに。

靴底に、穴。

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「靴の手入れ」というと、甲を覆っている革の方(アッパー)に意識がいってしまいますが、負担は断然靴底にかかっています。

この靴は、2014年の夏頃から履いているので7年目。薄いゴムシート(ハーフラバー)を貼って予め保護してしまうこともできますが、好みの問題で私はほとんどの革靴は革底のまま履いています。

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スニーカーみたいなデザインですが、革底、ハンドマッケイ、アッパーもタンニン鞣しとゴリゴリの革靴です。
スニーカーのフリをした革靴と言っても過言ではない、超ニッチな一足です。シューツリーなんて入れないで反ってるくらいがいい感じ。(自己満足)

革底のまま履くなら革底用のメンテナンス剤はぜひおすすめです。持ちが違います。

私は、コロニルのソールトニックをずっと使っていますが、そこは好みなのでどこの会社のものでも大丈夫だと思っています。サフィールのソールオイルでも、コロンブスのブートブラックソールコンディショナーでも、モウブレイのソールモイスチャライザーでも。

うっかり切らしている時はデリケートクリームとか塗っていますし、旅行先でどうしてもという時は化粧用途のアルガンオイルを素手で塗ったこともあります。

少し話が逸れましたが、こんな風に穴が開いてしまっても修理をすればまだまだ履くことができるのは、革靴の魅力の一つです。
(一周回って修理やメンテナンスがしやすいかどうかで靴を選ぶようになってしまいましたが…笑)

「10年履ける」とか「一生もの」というのは、適切な履き方とメンテナンス、修理が前提です。

修理ってじゃあこの穴の空いた靴どうするの?というと、大きく2つ。

1靴底を丸ごと交換する(オールソール)
→靴底だけ新品になる、根本的な修理方法
 15000円〜20000円くらいはかかりがち、修理期間は2週間〜1ヶ月くらい

2靴底の前側にハーフラバー等を貼る
→応急処理的な側面もあり、靴底の状態によっては難しい場合も
 ラバーなら2500〜4000円くらい、当日〜3日くらいで受け取れるお店が多い

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(ハーフラバー Vibram アンジェラ2336)

靴全体の状態や、製法、デザイン、素材、予算、今後どれくらい履きたいかなどで、どんな修理をするかが変わってきます。修理屋さんによってメニューやできることも違うので、実物を持っていって相談するのが一番良いです。購入したお店や、メーカーで対応してくれることもあるので先に相談するもの良いと思います。
費用は両足です。というか靴修理は両足が基本なので、両足持っていってくださいね!
(費用・期間ともにお店や地方、混雑状態などで変わるので参考程度にお願いします)

冒頭の靴は、ハーフレザーという革で底を補修するような方法にする予定です。

スタンダードではありませんが、革底補修用の革を丸く切り、淵にかけて薄く漉いてなだらかになるように貼り合わせようか、と相談をしています。
初めて聞く手法なので面白そうというのがいちばんの理由です。
次いで、独特のデザインなので雰囲気を損なわないこと。
オールソール修理も無限に何度でも出来るわけではなく、カカトの修理にはまだ早いので長期的な履き方と修理プランも考慮しています。

一般的なハーフレザーは

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元の革底を切り離して新しい革底を繋いで貼り合わせたり、さらに縫いをかけたりします。

ちょうど、ご紹介していただいているので「気になるぞ…!」という方はこちらをぜひ。いつもお世話になっています。

カカトの修理も加わると、オールソールと価格がそんなに変わらなくなってくるので選ぶ人は少数派かなと思います。この話もなかなかにマニアックなので、改めて別で書きます。

最近ではスニーカーの修理も、修理業界が力を入れているので可能になってきています。靴好きには嬉しい流れではないでしょうか。
まぁ、スニーカー持ってないんですけど…。

自粛期間中、ここぞとばかりに靴修理をお願いしているのでしばらく靴修理ネタが捗りそうです。お楽しみに(?)

いただいたサポートで、タンナーさんのお話を伺いに行ってきます!