見出し画像

予後は知りたい?

自分や家族ががんになった時、悪い予後を知りたいか、知らせたいか。


Twitterでアンケートに答えてもらいました。

画像1

自分の事なら悪くても予後を知りたい人が93%と、多くの人が知っておきたいと思っている事が分かりました。

一方で、家族の事になると知らないままにしてあげた方が良いと思う人が33%いて、自分の事とギャップがあります。

悪い予後を知ることは辛い悲しいことで、知らないで済むなら知らないままにして、悲しませないであげようという思いやりからこの様な結果になっているのかなと思いました。


予後を知る事、知らないでいる事はそれぞれメリットとデメリットがあります。

知る事で、残された時間を有意義に使う事がしやすくなります。また治療の選択もどれくらいの効果が見込めるのかを知った上で選ぶ事ができます。これらがメリットかと思います。

知る事のデメリットは、予後というのはこれまで以上に死を意識させるものです。そこに直面するというのは辛い事です。思いの外短いと心が折れてしまうかも知れません。

知らないでいれば、その様な心への負担を減らせるかも知れません。

ただ今後の方針を本人に決めてもらうのが難しくなります。

私たち医師も、予後を伝えない方針とすると、治療でどれくらい病気を抑えられるのかという具体的な話ができません。終末期の対応についても、話しにくくなります。

本人から予後を聞かれても「神のみぞ知る」みたいな事を繰り返し言っていると、信用も失う事があります。


1番大事なことは、本人が知りたいと思っているかどうかだと思います。本人が知りたがっているのに、家族がそれを阻止するのは違うかなと思っています。

今回の血液関連の記事は役立ちましたでしょうか。役立ったという方、サポートで応援していただけると嬉しいです。