~ある女の子の被爆体験記18/50~ 現代の医師として広島駅で被爆した伯母の記録を。 “救護所1 "
(おばあちゃんを探しに一人で広島に来たノブコ。広島の街は、死んだ人々と瀕死の人々で、全てが変わっていた。相生橋の手前で、死んだ馬を見た時、ノブコは一歩も動けなくなった。)
焼けた靴「おい、君。大丈夫か。おい、いいか、しっかりしろ」
ノブコは肩を掴まれた。眼鏡をした、若い兵隊さんが立っていた。
「おい、どうした。君は、火傷は負っていないね。どっから来たんだい。
ケガはないかい。歩けるかい」
ノブコは、声が詰まってしまったかのように、返事が出来なかった。
「君、足が真っ赤になっ