最短で目的地にたどり着けることの、味気なさ
去年の夏から英会話スクールに通っているのですが、今年の4月以降はコロナの影響でオンラインに切り替わったことから、現在はzoomでレッスンを受講しています。
わたしが参加しているのは週2回、3名のグループレッスン。
先生も参加メンバーも個性豊かで、レッスン前後はもちろん、レッスン中に雑談が飛び出すこともあり、それもまた楽しみのひとつです。
ただ、オンラインレッスンに切り替わってからは、開始時間がきたらzoomに入り、終了時間がきたら退出するシステムになってしまったので、レッスン前後の「余白」がなくなってしまったのです。
たとえば、今週はシルバーウィークがあったので一週間ぶりのレッスンだったのですが、メンバーのNさんの発音が、先週までよりもやけに上達していて。
もともと発音が上手な方なのですが、今回はとりわけ素敵だったので、以前の対面レッスンであれば、わたしはおそらく終了後に「Nさん、今日発音すごく上手でしたね!」「何かあったんですか?」なんて、Nさんに話しかけていたと思うんです。
でも、今はそれが難しい。
ティーチャーが座っているスクールの部屋の壁に「ドレス・コード?」展のフライヤーが貼ってあるのがzoom越しに見えて、「その展覧会、行ったの? わたしも行ったー! 面白かったよね!」とか話したくても、話すタイミングがない。
いろいろなものがリアルからオンラインに移行していくのは時代の流れであって、今はたまたま新型コロナウイルスが出現した影響でその流れが加速しているわけだけれど、オンライン化が実現する合理性によって生まれるのは、必ずしもメリットばかりではない、という実感がここのところ強まっています。
豊かさは、モノにあふれた場所からではなく、「余白」から生まれるものだとわたしは思うのです。
あるいは、選択肢の多さ、ね。
▼ちなみに、わたしが通っているスクールはこちら。
一問一答で会話をスピーディにキャッチボールしていくのが、クイズ感覚で楽しいです。
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