見出し画像

2. 音程を知ろう!

最近自宅の近くにスタバの路面店があるのを知って、毎日の様に夕飯の後は籠って勉強したり読書したりしてます。上の写真はそのスタバの駐車場からこないだ見えた虹です。綺麗に両端がかかっていました。今もこの記事を書くのにスタバに来ています。で、前回は「1. ドレミファソラシドって4つの読み方があります!」ということで所謂ドレミファの読みかた以外に今後使っていく読みかた纏めました。で、今回はそのドレミの各音の関係を知っていきましょう。音と音の間の離れ具合を「音程」といいます。「インターバル」とも言います。

この連載はなるべく「丸暗記は避ける」ということを目標に書いてるんですが、この変は基本的に「丸暗記コーナー」になります。なるべく関連づけて段階的に覚えられるような形を目指してみますね。

まず前回いわゆる「ドレミファソラシ(ド)」という7音をつかった音階(今後はスケール、と呼びます)。これは日本語で言うところの長調のスケールで「メジャー スケール」といいます。前回の譜例で出したのは、楽譜的にもドから始まるドレミファソラシドですので、それをCメジャー スケールと呼びます。

いまさらっと「楽譜的にもドから始まるドレミファソラシド」と書きましたが上の楽譜のそれぞれの音符の位置が「ドレミファソレシド」に位置します。現状は話をシンプルにするために調(キーと今後は呼びます)を C に固定して話を進めていきますので基本的にはこれで譜面の音高(音の高さ)を読むことが出来るようになりました。

で、この楽譜をみてもわかるようにこのメジャー スケールは7音です(上の「ド」を含むと8音ですが、同じ音名の音はスケールの中ではカウントしません)が、さらに各音に対してシャープ/フラットという形で実際には12音があります。この中から「ある順序」でピックアップされた7音がメジャー スケール、というわけです。

で、基本的な考えかたとしてはその12音が音階の一番細かい単位になります。解像度として12段階とも言えますのでコンピューターとかに慣れ親しんでいるとかなりの解像度の粗さですね。そして、その最小単位である12音のそれぞれの並びの距離を「半音」と呼びます。また12音すべてならべたものも(つまり12音すべてピックアップしたもの)にもスケールの名前が付いており、それを「クロマチック スケール」といいます。下の図は、一番上から、、、

・クロマチック スケールを臨時記号(シャープ/フラット)付きで示したもの。
「ド」の次は「ドのシャープ」=「レのフラット」。その次は「レのナチュラル」となっている
クロマチック スケールの上行のみをシャープ記号で書いたもの
・クロマチック スケールの下行のみをフラット記号で書いたもの

です。一番上の段を見てもらえるとわかりますが、同じ音名にシャープが付くと半音上に、フラットが着くと半音したに音高が下ります。ナチュラルはそれより前(厳密に言えば同じ小節内でそれより前) の臨時記号であるシャープ/フラットをなしの状態にリセットするものです。

今後も良くあるのですが音楽理論の話の中に出てくる用語は「対になる言葉遣いをしている」ことがあります。で、上記で説明した「半音」という言葉に対しては「全音」と呼ぶ音程があります。「半音」が「半音が1つ分」の音程 (ピアノの鍵盤を画像検索とかするといいかもしれませんが、音と音が隣どうしです) なのに対して、「全音」は「半音が2つ分」の音程です。ドとレの中で言うとドの半音一つ上がbレ、ドの半音2つ上がレ(なにも記号が付いてないときは大抵ナチュラルですが、テキスト上は「Nレ」とか書くことにします)、つまり全音1つ上のレです。

先のメジャースケールで言えば、半音と全音は次のようになっています。
ド と レ ← 全音
レ と ミ ← 全音
ミ と ファ ← 半音
ファ と ソ ← 全音
ソ と ラ ← 全音
ラ と シ ← 全音
シ と ド ← 半音

これはもう呪文で「全全半全全全半」と唱えながら鍵盤の白鍵で確認していくの早いです。そしてこれはドレミファソラシドは言ってしまえば「全全半全全全半」と音が並んでいるスケールと言うことができます。これ、一番簡単にイメージしてもらえるのが下の図のようにピアノの鍵盤です。

上の図を見ると全音は「半音が2つ集まったもの」であることがわかると思います。これで「クロマチックスケール」と「メジャースケール」の並びが全音/半音関係で解るようになりました。すいません、今回はここまでが前置きです。

それでは今回のメインである音程の話になります。

まず音程には全部で5種類の音程があります。5種類、というと「丸暗記するのか、、、」と暗い気持ちになりますが、先にも書いたように音楽の用語は対になっていることが多く、今回の音程も次のような関係に五種類を纏めることができます。

・「長音程」に対して「短音程」
・「完全音程」
・「増音程」に対して「減音程」

長音程をメジャーインターバル
短音程をマイナーインターバル
完全音程をパーフェクトインターバル
増音程をオーギュメントインターバル
減音程をディミニッシュインターバル

とも呼ぶのですが、ここでは先のインターバルという言葉ではなく上記の日本語での音程を使っていきます。で、それではまず最初にドレミファソラシドをつかって「ドから見た各音が音程がどうなっているのか?」を見ていきます。

このときに前回の「ドレミファソラシドの4つの呼び名」の中でアラビア数字での読みかたを活用します(上の図の1〜12ではないです)。アラビア数字を使うときは「度数」という単位を使います。例えば「レ」であれば「2」なので「2度」音程という感じです。

そこでそれが五種類の音程のそれぞれなにであるか? ということを見ていくのですが、これについては大変簡単です。ドレミファソラシドつまりメジャースケールについては「ド、ファ、ソ以外は全部『長音程』」なのです。そして「ド、ファ、ソは全部『完全音程』」なのです。

「ド」と「メジャースケール各音間の音程は」、5種類の音程の中では「長音程」「完全音程」しかありません。
それぞれを次のようになります。

それぞれのドからのインターバルは次のようになります。
・ドからレ → 長2度
ドからミ → 長3度
ドからファ → 完全4度
ドからソ → 完全5度
ドからラ → 長6度
ドからシ → 長7度
ドからド → 同じドであれあば「完全1度」、1オクターブ(ドレミファソラシの塊をオクターブという単位で呼びます。上のドであれば「1オクターブ上のド」になります)上のドであれば「完全8度」

となります。

では出てきていない短音程、増減音程はどこにあるでしょうか。
これも次のよう簡単に覚えることができます。

・長音程が半音下になると短音程
    ─ 例) ドからbレ (音程を半音下げるフラット記号はbと書きます。
        この場合レが半音したになる) → 短2度
・完全音程が半音上になると増音程
    ─ 例) ドから#ファ (音程を半音上げるシャープ記号は#と書きます。
        この場合ファが半音上になる) → 増4度
・完全音程が半音下になると減音程
    ─ 例) ドからbソ (フラットのソなのでソが半音したになる) → 減5度

このように長短、完全、増減を見ていくと12音すべてに音程の呼びかたを付けることができます。ただしシャープとフラットの関係は例えば「#ドとbレは同じ音高」を指していますし、上の例でもあげた「#ファとbソは同じ音高」を指しています。こういう音程関係を「異名同音」なんて呼びますが、どのように#やbを付けるか? というのはその時々のコンテキストで変ります。が、このあたりはまた追い追い説明できればと思います。

今は、各インターバルが下記のようになっていることを上のルールと照しあわせて確認をしてみてください(iPadの鍵盤アプリなどで実際に弾いてみることをお勧めします)。

ここでの最後に「音程の転回」の話をします。

音程の転回とはドとミ(つまり長3度)であれば、ミとオクターブ上のドの関係にドの位置を「転回」する、というように使います。

これは簡単なルールで ド ←→ ミ の音程から ミ ←→ ド(上のド) の音程を出せます。
以下のルールです。
・ルール1) 音程は転回した各音程の度数を足すと「必ず9になる」
・ルール2) 音程は転回すると長音程は短音程に変る。増音程は減音程に変る。完全音程は完全音程のまま

です。ドとミで考えてみましょう。

ドとミは長3度です。なのでルール1によって、ミとオクターブ上のドは9から3を弾いた6度になります。またドとミは長音程なのでルール2によって、短音程に変ります。
つまり、ドからミの長音程を転回した、ミからドは「短6度」ということになります。

以下にいくつかルールを元にした例を示しておくのでピアノなどで確認してみましょう。
・「ドから同じド」は完全1度、従って「ドからオクターブ上のド」は完全8度
・「ドから#ファ」は増4度、従って「#ファからオクターブ上のド」は減5度
・「ドからbラ」は短6度、従って「bラから上のド」は長3度

となります。このルールが解っていれば12音すべての音程間隔を長短、増減、完全、の各度数がわかることになりますので、調べて是非実際に音程を鳴らしてみてください!! 

ではまた次回!! (コメント質問などあればお待ちしてます)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?