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統合失調症青春狂騒回想録発症後2度目の入院編 7

 そのあと高校の友達のI君とy介君がお見舞いに来てくれた。薬を飲んでいるからか、容態の変化からか、y介君の顔つきがドラえもんに似てた。
 高校生のときの友達が未だに来てくれるなんて素晴らしいと思わんか〜!とおやっさんは言ってくれた。
 kが、おやっさんが外出する際に、町医者にチリツチンケイチッチョウチョウですと言えば赤玉もらえますよ。と吹き込んだ。赤玉というのはエミリンという薬の事である。
 おやっさんはそのとおりやってきたが、全然効かなかったと言っていた。
 ある日、おやっさんがシャブはどうやったらやめれるか知ってるか!?と言ってきた。僕はシャブ中でもなんでもなかったのだけれど、どうするんですか?と聞いた。おやっさんは金がなくなればやめれるんだよ!!と言っていた。
 一方、t子の症状を聞くと乖離症だと言っていて、夜になると、窓の外の家の屋根を、ピョンピョンと人が跳ねるのが見えると言っていた。
 そのうちoさんという女の人が入院してきた。oさんはなにかに怯えていた。oさんの見舞いに男の人ひとり、女の人ひとりが来ていた。
見舞いの男の人は日本の仏教は〜と力説していて、女の人は若いのに歯がなかった。みんなでoさんはオウムの人だという事になった。おそらく8割方そうだと思うが、誰も突っ込んで聞かなかった。
kとカタカムナのmr.Aがもめて、喧嘩になるかなと思ってみてたら、kが殴りかかろうとした際、mr.Aは雪駄を目の前で両手でパンっと弾いて、目をくらまして逃げた。忍術みたいだなと思った。
 昔ボクシングをやってたkは長渕剛のファンで、タバコも吸わないのに、喫煙所で歌に入り込んで黄昏れていた。
 kは退院するという事になって、僕に9時になったらおやっさんを喫煙所に呼んで、外を見るように言ってくださいと言った。言う通りすると、kはコマネチをして去って行った。

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