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ランニング入門者の心得〜頭では理解できてもプライドが邪魔をする〜

ランニングについての記事を色々と検索してみた結果、心拍数の上がりすぎは無酸素運動になってしまうため、続けていてもあまりダイエットや心肺機能強化の効率が良くないと書いてありました。
というわけで、心拍数をセーブしてゆるジョグに変更してみたことがあります。
そうすれば当然タイムは悪くなるのでイライラしてしまい、ゆっくり走るのが苦痛になってしまいます。
本当に冗談ではなく、ほぼ歩いているのと同じくらいの速さで、少しぴょんぴょんと跳ねているだけのような状態でも、心拍数は確実に上がってしまう状態でした。

たくさんのサイト記事や本を読みましたが、どうやら世の中で走り方について調べている人たちは、例え初心者と書いてあっても、キロ5分以下のペースで走れたり、ハーフマラソンに出たりしている強者ばかりのようだということに気づきました
私みたいに、キロ7-8分の本当の初心者が参考にできる記事がどこにもない!!

というわけで、トレーニング理論をきちんと学んで検証してみようと思いたちました。

一般的に言われているトレーニングを始める際の心得

最初に目指すことは、有酸素能力の土台を築き上げること。
そのためにまず必要なことは、プライドを捨てること
とにかく速く走ろうとする誘惑を断ち切ること
速く走りすぎると、スピードを落とすかストップせざるを得ない状態に陥ります。
とにかく最初の段階では、継続して走れる「時間」を伸ばすことが重要
多く走れば走るほど効果が現れやすいと言われますが、この「多く走る」というのは距離ではなく、頻度です。
週に1回まとめて長い距離をジョギングをするより、一回あたりを小出しにしても週に何度も走ることが効果的だということです。
ある程度、走れるようになってきたら、次に無酸素能力を高めていきます。

有酸素能力とは

酸素を吸収、運搬して、活用能力の範囲で運動をしている時の運動を「有酸素運動」といいます。有酸素代謝が中心の正しいランニングでは、心拍数が上がったとしても、ゼーゼーハーハー息が上がることはありません。

心肺能力の向上には、重要なポイントが2つあります。

1. 肺に入った酸素をいかに吐き出さずに血液内にピックアップできるか。
ランニングのレベルに関わらず、その時のフィットネスのレベルに対応した酸素を使うことができる量があります。
これは最大酸素摂取能力(VO2 max)と呼ばれるもので肺活量とは別物です。
身長190cmのプロレスラーと身長150cmのマラソンランナーを比べてもわかるように、肺活量と最大酸素接種能力は比例するものではありません。
VO2 maxを高めるような有酸素トレーニングが必要です。

2. 運び出された酸素のどれだけが、実際に運動している筋肉で活用されるか。
組織での酸素の利用効率は、主に下半身の筋肉内の血管やミトコンドリアの数の影響をうけます。筋肉をつけることが必要になります。


無酸素能力とは

「有酸素」で走れるスピードを超えて速く走ると「無酸素」状態となり、一気に乳酸が放出されるようになります。乳酸の放出率が突然急激に増えるポイントを偏向点と言い、有酸素運動が無酸素運動に切り替わるポイントを意味します。
無酸素状態では1分子のグルコースからエネルギとなるATPはわずか2個しか生成されません。(一方、有酸素運動では1分子のグルコースから34個のATPが生成されます。)

有酸素トレーニングを積むことで最大酸素摂取能力(有酸素能力)はどんどん高まります。同じ1キロ6分で走るトレーニングも、有酸素能力の高い人にとっては有酸素運動であり、有酸素能力の低い人にとっては無酸素運動になりうるのです。

無酸素能力とは無酸素性運動能力のことです。
いわゆる「ゼーゼーハーハーして普通に会話がキープできない状態に耐えられる能力」を言います。
苦しくても走り続けられる人というのは、無酸素能力が高いといえます。

速く走るためには3つの要素があります。
1  有酸素能力を高め、スピードを保ったまま走れる時間を伸ばすこと
2  無酸素能力を高め、苦しい状況でも走れる状態を作ること
3  「長いストライド、速いピッチ」を保つための筋力トレーニングです。

しかしATP産生量の少ない無酸素状態での運動能力には限界があるので、効率的に運動能力を高めるためには有酸素能力を鍛えることが有効です。
結局、スピード練習(無酸素トレーニング)は、、走り込み(有酸素トレーニング)が土台にあって初めて鍛えることができるのです。
そして、有酸素能力、無酸素能力をある程度鍛えた後に有効になってくるのが筋力トレーニングなのです。