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幸せにならなくちゃいけない

しんどい2週間だった。

元々すこぶる低気圧に弱い。
仕事でも心が休まらないことが多い。
家族のいさかいもあった。

見事に、体に出た。
めまい、胃痛、軽い風邪症状。

そして私は、そんな自分を責めた。

「なんて不健康なんだろう。こんなことくらいでダウンするなんて」
「もっと食べ物に気をつけたり、運動したり、瞑想したりしなくちゃ」

おそらく多くの人と同じく、
健康でいることは、「幸せの条件のひとつ」だと考えていた。

だから健康でいなくちゃいけない。
健康は善で、健康を害した状態は悪だと、
そう思っていた。

そのことについて少し考えていると
根本的な「思い込み」に気づいた。

今まで、いくつもの条件をクリアして初めて、
「私は幸せ」と思うことができると、
そう、信じていた。

健康であること以外に、例えば
・前向きでいること
・好きなことを仕事にしていること
・いつも安らいだ気持ちでいること
・自分に自信を持っていること
・自分を愛していること...

他にもたくさんあるけれど

その全てをクリアして
初めて
「私、幸せ!」と思えるのだと
そう、信じていた。

さらに、そうあることが正解だと、
つまり、
その全てをクリアして、幸せという場所に辿り着き、
そこにとどまることが正なんだと、思っていた。

けれど今、そうじゃないのかもしれない、と
ガチガチに固まっていた思考を、すこし、緩めることができる。

今の私にとっての幸せは、
どんな自分とも、共にあることだ。

前向きでいることは素敵だけど
前向きでいられない自分と、共にいること。

好きなことを仕事にできれば楽しいだろうけど
今、そうじゃない自分と、共にいること。

いつも安らいだ気持ちでいられれば最高だけど
不安や恐れを感じている自分とも、共にいること。

自分に自信を持つことは大切だけど
ちっともそんな気持ちになれない自分とも、共にいること。

自分への愛は必要不可欠だけど
自分を愛せない自分とも、共にいること。

幸せだと感じられない自分を責めずに、
ただ、ただ、共にいて
寄り添うこと。
最初の日から
最後の日まで
ずっと一緒だと、語りかけること。

それが今、
私にとって、何よりも「幸せ」なことだと気づいた。

不思議なことに、
体の調子がすこぶる悪い自分を受け容れ、
共にいよう、と決めたら
それから数日で、あっという間に気分も体のだるさも取れた。

「体調を良くするため」という"狙い"から
自分と共にいることを選んだのではなく、

共にいたいから、共にいる。
自分が今、辛いから、優しくする。

そうできたから、自分へのプレッシャーにもならなかったのだと思う。

「幸せにならなくちゃ

そう思って焦ってしまう時は、
自分にこう言おうと思う。

「幸せじゃなくたっていい。幸せじゃないあなたとも、一緒にいるから」

お読みいただき、ありがとうございました。わたしという大地で収穫した「ことばや絵」というヘンテコな農産物🍎🍏をこれからも出荷していきます。サポートという形で貿易をしてくれる方がいれば、とても嬉しいです。