「遊戯王を続けるために」(2023/01/30の日記)

■ 私の個人的な願いとして、デュエリスト達に伝わって欲しい事

・先日、ＤＭにてこのようなメッセージが届いた。

いつも動画、生放送等楽しく拝聴させていただいております。

ご相談です。

僕は友達と遊戯王をする時にドリルさんたちのような楽しそうなデュエルがしたくて、競技シーン用のデッキと分けて「カジュアルデッキ」と呼んで作り分けをしようという話になりました。

さっそくデュエルをしてみると友達のデッキは確かにメインデッキのカードはあまり強力とは言えないテーマ(ドレミコード)なのですがそこから出てくるエクストラのカードが軒並み制圧力が高くて(アポロウーサ、トライヒハート、アクセスコード等)「それってドレミコードデッキと呼べるの？」と疑問に思いました。

一方僕はメインデッキのカードはパワーが少し高いと思うですがそこからはロマンのある展開をしたく最終的な盤面は弱くなって友達には「それ、出せるやつを出してないだけの舐めプみたいなものだろ」と言われてしまいました。

デッキのパワーの押さえ方のお互いの認識の相違から少しギスギスした空気になってしまいました。

ドリルさんや他の方などの間ではどのようなボーダーで使うカードを選んでいますか？参考までにお聞かせ願いたいです。

これからもお体を大事に動画撮影等頑張ってください。ミソさんもお大事に。

・友人との遊戯王に対するスタンスの違いに悩んでいる、という旨のメッセージだ。これを受けて、自身の経験や、様々な決闘者の話を聞いてきた視点を踏まえて、私は以下の様に返答した。

今回質問者さんが抱えている問題は私もよく耳にする問題です。

今回の問題は実は遊戯王に関する話題のようで、もう少し広い範囲のコミュニケーションに関する話であり、他人と一緒にやる趣味の世界では色々なとこで話を聞く問題ですね。

まず、私は色々な場所に出向いていってデュエルをするタイプの人間で、特定の人物とばかりデュエルするわけではありません。

なので、友人間で使うカードの相談やボーダー決めみたいな事行う事はありません。

オフ会に行くと、ご友人の様なデッキに蹂躙されることもままあります。

一方で質問者さんの様なデッキとデュエルをして、それ、そこまでいったらわざわざそいつ出す意味あるか？と疑問に思う事もあります。

でも私は、そのデュエルはその時だけのものと考えていて、あまり気にしていません。

また、私と遊んでくれる機会が多い友人たちはみな、それぞれのルールを持ってデッキを組んでいます。

たまには高すぎるパワーに振り回されたり、こちらのデッキに全然対応できなくて頭を悩ませることもあります、友人だけでなく、勿論私もしかりです。

これらの状況や経験から言える事は、重要なのは相手と自分の関係性であるという事です。

他人のスタンスを自分のために変える事はできません、何を楽しいと思うかは個人の性格ですからね。

同様に自身のスタンスを無理に他人のために変える必要もありません。

その中で明確にすべき事は、デュエル楽しむことが重要なのか？またはその友人との遊びを楽しむことが重要なのか？です。

デュエルを楽しみたいのなら私の様に、もっと自身のスタンスに合う別の場所に赴くのもありです。

その友人が大事なら、別の遊びをするのも選択肢です。

勿論、その友人とデュエルを楽しむのが大事だ、という道を歩むこともできます。

しかしそれは修羅の道です。その友人としっかり話し合い、自身が妥協するか、相手を説得するか、どちらも大変な労力ですからね。

提供されている動画が楽しく見えているなら嬉しいです。それは私やミソがその修羅の道を歩んでいる結果だからです。

私達も、お互いの落としどころを常に二人で探り合いながらデッキを作っています。

たいへんではありますが、どの道を選ぶかは質問者さんが決めなければなりません。

友人との関係も崩さず、質問者さんが楽しくデュエルできるように願っています。

・誤字脱字を直したが、ほぼ原文まま。

・質問箱にも同じ内容で投稿されていたので、返答内容をツイートし、タイムラインに載せたところ、有難いことに多くのリツイートやいいねを頂きました。引用リツイートの内容やリツイート後のツイートを拝見してみると、同じ悩みを抱えている方の賛同もいくつか見て取れた。

・質問者さんの抱えるこの問題は、この世の様々なデュエリストの間で起きている普遍的なコミュニケーションにも関わる問題で、私も今まで色々な「居場所」を通してこの問題にはぶち当たってきた。

・よく言われるが、かつてこそカードパワーというものは「ガチ」か「カジュアル」かのほぼ二分だったものの、今は特に「カジュアル」側の拘りは人によって多岐にわたる。そのため、遊戯王をプレイするグループごとに採用カードやテーマの選定はどんどん難しくなっていっている。

・この時に重要なのは、ルールや決まり事を決める事ではない。この問題に向き合い、友人と遊戯王を長く続けるために重要なのは「話し合える環境を作る事」だ。

・例え仲の良い友人が相手だとしても、腹を割って話し、相手の意見を聞き出したり、自分の意見を聞き入れてもらう事はカロリーを使う行為で、勇気が必要だ。しかしそこに蓋をして相手の言葉のみを聞き入れ続けるのではいつか関係性は破綻してしまう。

・話し合った結果、遊戯王を共にプレイするのは困難になる可能性も勿論あるだろう、しかし私はそれでも、我慢の果てに関係を拗らせて、貴重な友人を失うよりはるかにマシだと思う。

・だから少しでも意見交換を出来るように努め、お互いに歩み寄って欲しい。

・これらの私の考えは個人の活動を推奨したり、アドバイスや、ましてや強制するものでは絶対にない。

・ただ、この世でデュエリストが１人でも多く遊戯王を続けて欲しいという個人的な願望だ。