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「また生きて会いましょう」(2023/03/18の日記)

■ 2023/03/18の日記

・雨が降っていましたね。流石に寒かったけど、風がないからそこまで辛くなくてやっぱり冬は終わったんやなって、終わったことにしろ、終われ😡


・今日は昨日話した通り、オフ会だった。友人のたいしょうさんが開いている「ぼくらのクロスオーバーオフ」その第7回。

・何人かに晩御飯をお誘い頂いたけど、なぜか1人で帰ることになり、オフ会の余韻に浸れることもなく、帰宅後も誰とも都合がつかずに話すことはなく、徹夜だったから寝落ちして4時ごろに目が覚めて日記を書いている。クールダウンをすることもなくあっさりと引いていった熱気の後ろ髪を掴むこともできず、心にぽっかりと穴が空いてしまった。

・まあ、偶にはそういう事もある。


・「ぼくクロ」オフでは前回?前々回くらいから電子チケットが導入されている。ドタキャンや無断欠席による赤字を回避する為の対策だ。開場後の受付もスピーディで色々とメリットが多いみたい。
一方で、事前準備は大変そう。参加確定したけど未購入の人へのアプローチとか各方面への連絡、サイト利用の設定とか。いつもありがとうございます、お疲れ様です。

・そういう部分を見て、遊戯王のオフ会も徐々に様変わりしているなと感じる。これは昔からずっとそうなんだけど、遊戯王のオフ会の多くは厳密にいうと「オフ会」とは属性が異となる部分が大きく、どちらかというと「交流会」の要素が強い。オフ会の定義が曖昧なので厳密に言える事ではないけど「ネットで知り合った人達が現実でも知り合いになってみる」という、オフ会本来の狭いコミュニティによる活動よりも、もう少し広く浅く「遊戯王の楽しみ方のスタンスが近い」という前提が共有できている人達を集めて自由に楽しむイベントなのである。その参加者の中には本来の「オフ会」と同じ目的を持って参加している人もいるだろうし、ただ誰とでもデュエルさえできれば良いという人もいる。そこからの楽しみ方は人それぞれだ。

・そうやって、不特定多数に向けて開かれているイベントである一方で、それ故に個人の特定が難しかったり、責任意識の低下が起きており、主催者の立場が非常に弱いという問題があった。ドタキャンや無断欠席がその問題の筆頭である。それをケアしようとした参加費を設定すると(特になぜか不参加の人に)「オフ会でお金儲けなんて」と後ろ指を刺される。それだけでも大変なのに、コロナ禍以降はそれに加えて、オフ会の開催には相当な勇気が必要なことだったと思う「オフ会に参加したい。でも誰かが開催しなければいけない」この貧乏くじを引くかの様な行為。

・そんな勇気あるオフ会主催達に対して本来私たち参加者は、極限の感謝をしなければならないはずだ。全ては自己責任で、全員で一蓮托生の船に乗り込む、何が起きても他人のせいにしてはならない。そのはずなのに、兼ねてからの「主催者の立場が弱い」問題、一部のお客様意識みたいなものは相変わらず垣間見えていた。オフの実態は大きなイベントで、相応の手間と人員が割かれている。主催者と参加者、両方の力を合わせる事が必要なのに、主催者の「情熱」は一方的に参加者に搾取されてる事があったのだ。

・しかしそうやって失敗や経験を経て、参加者に呼びかけるのみではなく、主催側は電子チケットを導入したり、参加者にもそういう状況下での「前提」の理解や立ち回りが徐々に一般化され始めてきたりと、情勢に適したオフ会に変貌していこうとしているのが確認できる。皆脳死ではない、それぞれが考えて動いているのが見えていて、感動する。面白いと感じている。



・冒頭で話した「遊戯王のオフ会はオフ会じゃないんじゃないか?」という疑問は、実は10年以上前から漠然と持っている。その疑問は当時、現在でも定期的に開かれる大阪の大規模オフ会「大盤振る舞いオフ」の帰りの晩飯時に、友人が急に投げかけてきた。「遊戯王のオフ会って別にもうオフ会ではないですよね」と。

・それはその通りだった。もう何回かの開催で定番となった大盤振る舞いオフは、100人規模でありながらも、多くの人数が顔馴染みであり、新鮮味や初見というかは「皆んなで定期的に顔を合わせてデュエルする会」の色が強まっていた。普段遊びの約束をして数人でデュエルするのと何が違うんだろう、でもそちらはわざわざオフ会って言わないよな。

・「何をもってしてオフ会というか」をあーでもないこーでもない、と話した我々は、結局結論が出ないままラーメン屋を後にすることになったんだけど、別れの際に、じゃあまたどこかの機会で、と握手をして別れた。その時に、その友人が「これ」がオフ会なのかも知れないですね、と言った。

・コロナ以降、握手は暗黙の了解でタブーになっているが、しかし当時は「オフ会といえば握手」というくらい握手は象徴的なものだった。久しぶりに会った人への挨拶、デュエル前のよろしくお願いします、デュエル後の対戦ありがとうございました、オフ会後のお疲れ様でした、顔を合わすだけだったけどまた会いましょう、楽しかったです、etc…人によってタイミングはまちまちだったけど、握手をする事で伝わる何かがあったのは間違いない。別れる時の握手はみんな、きっとわざわざ言わない様な、本当にたくさんの意味を無意識に込めていたと思う。

・普段から日常として顔を合わせる友人にわざわざ握手なんてしない、それは相手のことを現実的な情報としてある程度知っているから。でもオフ会で顔を合わせる人々に対して持っている情報はかなりヴァーチャルだ。だから、次いつ会えるかわからない。次の開催はいつかわからないし、その時はお互い忙しいかもしれない。仕事や住んでる場所を知らなければ、名前すら知らない。究極を言えば、また会えるかすらもわからない。お互いに死んでたってそれを伝える方法すらない。そんな暗黙の了解をわざわざ口には出さない。そして、それきりだとしてもほんの少しだけ後悔が残らない様に握手をする。

・いずれまたオフ会で、なんのわだかまりもなく握手できる時が来るだろう。私なんかは手を差し伸べられる分には全然ウェルカムなのだが、此方から出すのは流石に憚られるので。その時にオフ会はどの様に変化しているかが楽しみだ。


「お互いいろいろ大変でしょうけど、この遊戯王とインターネットを介して繋がった付かず離れずの奇妙な縁が長続きする様にリアルを頑張ってくださいね、また生きて次のオフ会で会いましょう🤝」

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