見出し画像

バイタルとは?                ➀血圧とSpO2だけがバイタルではない


そろそろ本題に入っていきます。

4月から入職する方も含め、どの職種でも覚えておくべき知識。
それはバイタルの取り方だと思います。

そもそもバイタルって何を指すか、他人に説明できるでしょうか?

よくある医師への報告の切り抜きですが、

「血圧は120/85mmHg、SpO2は97%とバイタルに異常はありません」


この一文に違和感を感じますでしょうか?
この前後に不足している情報を足すと・・・

「報告です。誤嚥性肺炎で入院した田中さん(仮)ですが、昼食摂取中にかなり咽てしまい、吸引をしました。落ち着いたのですが、呼びかけても反応が鈍いです。血圧は120/85mmHg、SpO2は97%とバイタルに異常はありません。脈拍数は100/分、熱は38.5℃です。」

・・・バイタル、異常ありますよね??


多くの方は、バイタル=血圧+SpO2と勘違いしているように思います。
これらに異常がないと、「バイタルはOK」と報告してくることが多いです。
何が言いたいかというと、

バイタルは血圧、SpO2、呼吸数、体温、意識レベル等、現在の状態全てを包括するものであるということ。


患者さんが急変するときには、心筋梗塞や心室細動等の急激に状態が悪くなる疾患を除き、何かしらバイタルに異常が出ます。例えば換気障害によるCO2ナルコーシスの際は、換気量を上げるために頻呼吸になりますよね。

教科書を読むのは超重要ですが、多くは「正常」と「異常」についてしか記載されておらず、このように「正常から異常へ移行している状態」については臨床を経験してみないとわからないことが多いです。私の記事では、このように本を読んでも得られない知識も、積極的に解説していきます。

次回は、もう少し応用についても踏み込みます。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?