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ゲリラ戦記

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『40番テレグラフ行き。
わたしは自分のことを
“クリーニング・レディ“だなんて思わない。
でも奥様がたはそう呼ぶ、うちのレディとか、ガールとか。/掃除婦のための手引き書(A manual for cleaning Woman )ルシア・ベルリン』

名画がそんなにお好き?


201〇年〇月×日

「チェ/28歳の革命」を観る。
ずっとTシャツに使われるイケてる
ゲバラプリントを見かけると
カッコいいと思っていた若き熱き革命家の
自伝映画。
あえていうなら、
私は革命どころか政治に興味がない。ソダーバーグの撮り方のノンフィクションっぽい空気感漂う様式美は、だけど好き。

ラストシーンの仲間が他人の車を盗む、略奪にたいして戒めるシーンは革命をおこすのは
略奪や暴力の扇動じゃないのをアピールしているのが、らしい。ちゃんと返すように戒める、

「まったく信じられない!」。

戦時中、戦後に米軍に見つからないように
高価なお酒は庭に埋めて隠したというウイスキー
終戦後この邸宅は米軍のクラブになって
修復にものすごく時間がかかる。
この絵は英国から莫大な金額を提示されても
返さなかった貴重なヴィクトリア女王の幼少の頃の
肖像画。

201〇年〇月×日

オリーバー・ストーンの
実在のフィデルカストロをノンフィクションで描いた「コマンダンテ」を観る。
ジャケットに使われている苦悩する、思考する時の手を顔に当てるシーンがいい。
キューバでインタビューを通した全編から
リアリティが伝わってくる。

カストロの女性関係のインタビューから
「オリーバーストーンがフィデルカストロを殺したらCIAから表彰されるぞ!」

笑うシーンが豪快でステキ。

201〇年〇月×日

週1日の副業から始めた
ブライダル系のアルバイトが思った通り、メインで本業にしていたワリのいいアパレルのほうを無理やり辞めさせられたあとはこの副業がメインになる。本業にシフトしなおして
どうにか、こうにか、2年半続ける。
通勤途中でさえ嫌がらせをされる毎日。
職場にもヘンなクズみたいなのがドンドンたくさん入ってくる。マトモな社歴のあるような人達が「とてもじゃないけどやっていけない!」と言いながら次々辞めていく。だから私もハッキリ言いたい事を言ってやったらすぐにクビになった。
辞める少し前にインポートドレスの中でとても気になるコレクションがあった。
接客をするスタッフに聞くと
「すごく高くて(レンタル料)あとは下着に困るの」という。
繊細なレースと手刺繍。
ラテン系のエキゾチックなムードがすごく漂っていて
着る人を選ぶかなりシャープなデザイン。
コレクションテーマは「フリーダカーロ」

完全にコレクション(ショウ)向けなのか、
これでは普通の下着はつけられない。
「花嫁がヌーブラってどうなんでしょう?」
それしか思いつかないし、思い出さない。

201〇年〇月×日

三菱重工のビルの前にあったその職場に出入りしている和装専門業者のおじいさんと毎日のように挨拶がてら、しゃべる。
この和装の着物販売からクリーニングを請負う会社はみんな1度は定年したようなじいさん達ばかりで社風が古いのかと思ったけれど聞けばなんでも教えてくれる。

藤原紀香さんの白無垢はウチで揃えたとかおじいさんは得意気に喜んで教えてくれる。
業界ではたぶんほとんどがこの和装会社がクリーニングのシェアを占めているのか、その後転職した会社でもおじいさん達は出入りの配達にやってくる。
長年いる社員におじいさんとこの幹部クラスの名前をきくとみんな知っていた。
業界内はけっこう密でせまい。

他の出入りしていたクリーニング屋たちも
現在の職場で私を見てすごく驚いていた。
私は前職でも裏方にいたので
たぶんどの社内でもいつも一番接触があったのは私だけだった。

201〇年〇月×日

いつもいつも命からがらに追い立てられるように辞めさせられる。失業保険をもらいにいくのも一苦労。前職のアパレルでも何度か転職をしたのでおなじ職安で私は失業保険をもらった事があるけれど久しぶり(10年以上前)に失業保険をもらう手続きをした時ずいぶん変わっていた。

以前は一階の受付だけだったのが今は上の階まで行って申し込まないといけない。だけど一階にも受付はあるのに?
そして会場みたいな所に就職の(おもに介護職)説明会に1日行かされる。

その間もずっと嫌がらせをされる。
座っていた折りたたみ椅子のスチールの部分に携帯電話からなにか出しているのか、電磁波のようなものをカンカン当ててくる。
これ体に当たると痛いのかな?たぶん刺激はあると思う。
そしていきなり私のスマートフォンが
その会場で壊れてしまって帰りにすぐにドコモショップに行くとやっぱり故障だと言われて、なぜ会場にきていた私の周りを取り囲んでいた、椅子をカンカン鳴らした人達は私に攻撃的だったのか?

仕事を失って失業保険をもらうために
バカバカしいこんな説明会の
会場に来ている私は悪いけどかわいそうな人なのに?

201〇年〇月×日

次に入った同業の会社では社内でどうも私を知っているみたいな感じでおなじ職場の人達が攻撃的だった。なぜそうしなくていけないのかわからない、イジメで辞めさせるにしてもその人達にメリットがあるのか?どうか。

ところがその会社の後に入った現在の会社はなぜか最初久々にまったく関係のない環境でホッとした。
たぶん給料が良くないのと前職やその前の会社に比べるとずっと古くて長年勤務している人が多かったからではないかと思う。だけど今、5年ぐらい経って
数年前からやっぱりヘンなのがたくさん会社に入ってきている。

おなじ職場の人の中に厚生労働省から電話があった人もいてどんな事を言われたのか聞いた。

「番号が1111であっ!これは公的な所だなって思ったの。折り返し電話したら厚生労働省で、
「やっぱりそこまできましたか、」っていうのよ。」

Tuesday

今日は終戦記念日2022年8月15日。