自分のあったエンジニア職を見つけるために


はじめに

一括りにエンジニアと言っても多くのエンジニア職があり、自分との適合を見極めてエントリーすることが大切です。
この記事でどんな職種があるのかを理解して、就活に備えましょう。

研究開発(R&D)職、設計開発職

研究開発職(R&D職)は、製品や技術の新規開発、既存製品の改良、新しい技術の導入などを担当する職種です。
企業の技術革新と競争力強化のために重要な役割を果たします。新しい製品や技術の創出、既存製品の改良、そして技術的な課題の解決に取り組むことで、企業の成長と発展に大きく貢献する職種です。高い専門知識と創造力、そしてプロジェクト管理能力が求められます。

業務内容

  1. 新製品の開発:

    • 市場のニーズを調査し、それに基づいた新製品のコンセプトを策定します。

    • 新製品の試作や実験を行い、技術的な実現可能性を検証します。

  2. 既存製品の改良:

    • 現在の製品の性能向上やコスト削減を目指し、改良案を考案・実施します。

    • 顧客や市場からのフィードバックをもとに、製品の改良を行います。

  3. 技術研究:

    • 先端技術や新しい材料、プロセスの研究を行います。

    • 学会や専門誌、特許情報などから最新の技術情報を収集・分析します。

  4. プロジェクト管理:

    • 研究開発プロジェクトの計画を立て、進行状況を管理します。

    • 他部門(製造、マーケティング、品質管理など)と連携し、プロジェクトを推進します。

  5. 試験・評価:

    • 開発した製品や技術の性能試験や品質評価を行います。

    • 試験結果を分析し、必要に応じて設計やプロセスを改良します。

  6. 知的財産の管理:

    • 新しい技術や発明に関する特許出願を行います。

    • 既存の特許や知的財産を活用し、競争優位を確保します。

必要なスキルと資格

  • 専門知識: 専門分野(化学、物理、機械、電気、バイオなど)の深い知識。

  • 問題解決能力: 技術的課題に対する分析力と解決策の立案能力。

  • 創造力: 新しいアイデアやコンセプトを生み出す力。

  • コミュニケーション能力: 他部署や外部機関との協力、報告・プレゼンテーション能力。

  • 分析力とデータ処理能力: 実験データの解析、統計的手法の利用。

  • プロジェクト管理能力: プロジェクトの計画・進行管理能力。


メリット

  • 自分のやりたいことを仕事にできる

  • 給与が高い場合が多い

  • 転勤が少ない

研究開発職は自分が大学で行なってきた研究と直に結びつけることができ、明確な意思を持って入社したい人にとっては望ましい仕事と言えるでしょう。
また、花形職のイメージ通り同じ会社でも給与が少し高い場合が多く、大きな会社であっても研究所は1つのケースが多いため転勤が少ないのも魅力の1つです。

デメリット

  • 成果を出すことが求められる

  • 他の職種に比べ倍率が高い

商品やサービスとはあまり直結しない研究ほど、早めの成果が求められそれがプレッシャーに感じるかもしれません。また、就活に限った話をすると倍率が高いことから、なるのが難しい職種と言えるかもしれません。

生産技術職

生産技術職は、製造業において生産プロセスの効率化、品質向上、コスト削減を図るための技術的な役割を担います。
技術的な知識と実践的なスキルを駆使して、工場の生産プロセスを最適化し、企業の競争力向上に寄与する重要な職種です。

業務内容

  1. プロセス設計と最適化:

    • 製品の製造プロセスを設計し、効率的かつ安定した生産を実現するための工程を構築します。

    • 生産ラインのレイアウト設計や設備の選定、配置を行います。

  2. 設備導入と保守管理:

    • 新しい生産設備や機械の導入を計画し、設置・調整を行います。

    • 設備のメンテナンスや故障時の対応を行い、生産ラインの稼働率を高めます。

  3. 品質管理:

    • 生産過程での品質管理手法を確立し、製品の品質を維持・向上させるための施策を講じます。

    • 品質トラブルの原因を解析し、改善策を実施します。

  4. コスト管理:

    • 生産コストを削減するための効率的な生産方法を提案・実施します。

    • 原材料やエネルギーの使用量を最適化します。

  5. 改善活動:

    • 現状の生産プロセスを分析し、継続的な改善活動(カイゼン)を推進します。

    • Lean ManufacturingやSix Sigmaなどの手法を活用して、生産性向上を図ります。

  6. 技術指導と教育:

    • 作業員やオペレーターに対して、新しい設備や技術の使い方を指導します。

    • トレーニングプログラムを作成し、生産技術の知識を社内に浸透させます。

必要なスキルと資格

  • 工学知識: 機械工学、電気工学、材料工学などの知識。

  • 問題解決能力: トラブルシューティングやプロセス改善のスキル。

  • コミュニケーション能力: 他部署との連携や作業員への指導力。

  • 分析力: データを分析して効果的な改善策を導き出す能力。

  • プロジェクト管理能力: 設備導入やプロセス改善プロジェクトの計画・実行能力。

メリット

  • キャリアの安定性

  • 多岐にわたる技術の習得

  • イノベーションに貢献できる

生産技術職は製造では欠かせない職であり多くの企業で欲しがられる存在です。そのため転職がしやすいというメリットがあります。また、改善や改良、新規設備導入などわかりやすい達成感を得やすい仕事です。

デメリット

  • 長時間労働があるところも、、、

  • 地方に飛ばされがち

生産ラインのトラブル対応や設備導入時など、長時間労働が必要になる場合があります。特に、夜間や休日の対応が発生することもあります。
また、メーカーの生産技術職であればほぼ間違いなく地方に飛ばされます。それも見たこともないような森に囲まれた中に、、、自然が好きな人は逆にいいかもしれません。

技術営業職

技術営業職(テクニカルセールス、セールスエンジニアとも呼ばれます)は、製品や技術の販売において技術的な知識を活かし、顧客への提案やサポートを行う職種です。

役割と業務内容

  1. 技術的な提案営業:

    • 顧客のニーズを把握し、それに応じた製品やサービスを提案します。

    • 製品の技術的な特徴や利点を説明し、顧客にとってのメリットを明確に伝えます。

  2. 顧客サポート:

    • 製品の導入や運用に関する技術的なサポートを提供します。

    • トラブルシューティングや問題解決の支援を行います。

  3. 市場調査と分析:

    • 市場の動向や競合製品を分析し、自社製品の優位性を確立するための情報を収集します。

    • 顧客のフィードバックをもとに製品改良や新製品開発に役立てます。

  4. プレゼンテーションとデモンストレーション:

    • 顧客に対して製品のプレゼンテーションやデモンストレーションを行います。

    • 技術的な質問に対して詳細に回答し、信頼関係を築きます。

  5. 契約交渉と締結:

    • 製品の販売契約やサービス提供契約を交渉・締結します。

    • 価格交渉や契約条件の調整を行います。

必要なスキルと資格

  • 技術知識: 自社製品に関する深い理解と、関連する技術分野の知識。

  • コミュニケーション能力: 顧客との効果的なコミュニケーション能力。

  • 問題解決能力: 技術的な問題を迅速に解決するスキル。

  • 営業スキル: セールスプロセスの理解と実践。

  • プレゼンテーションスキル: 製品やサービスを分かりやすく説明する能力。

  • 分析力: 市場動向や顧客ニーズの分析力。

  • 柔軟性と適応力: 変化する顧客のニーズに迅速に対応する能力。

メリット

  • 高い収入の可能性

  • 人と関わって仕事ができる

営業職とあってインセンティブが入り成果を出せば高収入になる可能性もあります。また、エンジニア職よりも広い幅で被父関わることができるのでコミュニケーション能力を活かしたい人にとってはおすすめの職種です。

デメリット

  • 頻繁な移動

  • 常に勉強が必要

  • 成果が求められる

顧客に直接会いに行くので、頻繁な移動が求められます。全国に商品を届ける会社ほど飛び回るケースが多いようです。また、相手も技術者であることから高いレベルでの理解力が求められ、常に勉強を怠らない姿勢が求められます。

フィールドエンジニア

フィールドエンジニアは、顧客の現場に出向いて技術サポートや設置、メンテナンスを行う専門職です。主に技術的な知識を駆使して、機械やシステムの問題解決や改善をサポートします。

役割と業務内容

  1. 設置と設定:

    • 新しい機器やシステムの設置を行い、正常に動作するように設定します。

    • 顧客の要件に合わせたカスタマイズを行います。

  2. 保守とメンテナンス:

    • 定期的な保守点検を実施し、機器の性能を維持します。

    • 故障やトラブルが発生した場合、迅速に対応し修理を行います。

  3. トラブルシューティング:

    • 現場で発生する技術的な問題を診断し、原因を特定して解決します。

    • 必要に応じて部品の交換や修理を行います。

  4. 顧客サポート:

    • 顧客に対して技術的なサポートを提供し、操作方法やトラブル対応についてのアドバイスを行います。

    • 顧客からのフィードバックを収集し、製品やサービスの改善に活かします。

  5. トレーニングと教育:

    • 顧客のスタッフに対して、機器の操作方法やメンテナンス手順についてのトレーニングを行います。

必要なスキルと資格

  • 技術知識: 専門分野(電気、機械、ITなど)の深い知識と実務経験。

  • 問題解決能力: 技術的な問題を迅速に診断し解決するスキル。

  • コミュニケーション能力: 顧客やチームメンバーとの効果的なコミュニケーション能力。

  • 柔軟性と適応力: 変化する状況や新しい技術に迅速に対応する能力。

  • 自律性: 自分で仕事を管理し、現場で独立して作業する能力。

  • 基本的な工具・機器の操作能力: 機器の設置や修理に必要な工具や機器の操作スキル。

メリット

  • 就職倍率が低い

  • 多くの経験ができる

デメリット

  • 全国への移動が激しく、ほぼ定住できない

  • 肉体労働を伴う

  • トラブル対応で昼夜問わず対応するケースも、、、

就職倍率が他のエンジニア職と比べ、低いことからどうしても大企業に入りたいという人にはおすすめです。また、学歴も研究開発ほど高いものが必要なものではなく、大企業であっても高専卒や大卒でもなることができる場合があります。
一方で、昼夜問わずの対応や機器の搬送等で肉体や精神的負担が大きい仕事でもあります。また、全国に飛び回る必要があり、1日で3社回り日本を縦断する社員もいるとかいないとか、、、

システムエンジニア(SE)|

システムエンジニア(SE)は、コンピュータシステムの設計、開発、運用、保守などを担当する職種です。企業や組織のニーズに応じたシステムを構築し、効率的かつ効果的に業務が遂行できるようにサポートします。

役割と業務内容

  1. 要件定義:

    • クライアントやユーザーと打ち合わせを行い、システムに求められる要件を明確にします。

    • 業務プロセスを理解し、システムの仕様を策定します。

  2. システム設計:

    • 要件に基づいてシステムの全体構造や各機能の設計を行います。

    • データベースの設計やインターフェースの設計も含まれます。

  3. システム開発:

    • プログラマーや他のエンジニアと協力して、設計書に基づいたシステムの開発を進めます。

    • コーディング、プログラムのテスト、バグの修正を行います。

  4. テスト:

    • 開発したシステムが仕様通りに動作するか、様々なテストを実施します。

    • 単体テスト、結合テスト、総合テストなどを行い、不具合を修正します。

  5. 導入と運用サポート:

    • 開発したシステムをクライアントの環境に導入し、正常に稼働するように設定します。

    • システムの運用をサポートし、必要に応じてトラブルシューティングを行います。

  6. 保守と改善:

    • システムの保守作業を行い、障害対応や定期的なアップデートを実施します。

    • 新しい技術や要件に応じてシステムを改善・拡張します。

必要なスキルと資格

  • プログラミングスキル: Java、C++、Pythonなどのプログラミング言語に精通していること。

  • システム設計能力: システムのアーキテクチャ設計やデータベース設計のスキル。

  • 問題解決能力: 技術的な問題を迅速に解決する能力。

  • コミュニケーション能力: クライアントやチームメンバーとの効果的なコミュニケーション能力。

  • プロジェクト管理能力: プロジェクトの進行管理やチームのリーダーシップ能力。

  • 知識のアップデート: 最新の技術動向や開発手法に対する継続的な学習意欲。

メリット

  • 高い需要と安定性

  • 多様なキャリアパス

  • フルリモート可

デメリット

  • 常に勉強が必要

  • 超大手では名ばかりSEも

  • コミュニケーションの難しさ

今、SIerなど理系職で一番人気と言っていいほど需要の高い職種です。それはやはり、フルリモート可能であること、都会で働くことが可能であることなどワークライフバランスが整えやすい職種であることが要因です。
一方で常に勉強が求められます。また、超大手企業だと自分達ではプログラミングはせずに下に流すことからプログラミングを書くことのできないSEが爆誕し、転職活動がうまくいかなかったり、ほぼ子会社や相手企業との打ち合わせやスケジュール管理がメイン業務で自分は文系なのでは?と疑う人も、、、

まとめ

今回はエンジニア職の種類についてまとめました。自分の性格やキャリアプランにあった職種を選んで、就活に臨むようにしましょう。








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