見出し画像

クールドEGRとは何か?

目的

省燃費エンジン技術としてクールドEGRが採用されてきた。中国のBYDでも特許を多数出願とのことで、好奇心から調査してみる。

EGRとは?

と、言うことです。
簡単にいうと、排気ガスを(減圧して)吸気する空気と混ぜ合わせます。
EGRのメリット

  • 比熱比が変わることにより内燃機関の熱効率を向上させることができる

  • ノッキング防止

EGR比率は
ガソリンエンジン:20%
ディーゼルエンジン:50%

どのくらい燃費が上がるの?

内燃機関(ガソリンエンジン)の効率は

熱効率は

$$
efficiency = 1 - \Big( \dfrac{1}{e} \Bigr)^{(k-1)}
$$

気体の比熱比、高校時代の物理でやりましたよね。
比熱比は下のサイトで計算することができます。

空気の比熱比:1.4
二酸化炭素の比熱比:1.285

排気ガスの二酸化炭素は5%〜10%だそうです。空気の酸素濃度が20%ですから、最大でも20%でしょうね。ここでは5%としましょう。

$$
efficiency = 1 - \Big( \dfrac{1}{e} \Bigr)^{(k-1)}
$$

の式において、圧縮比 e=10、EGR比率=20%としましょう。
この時の吸気の比熱比は
ええと、1.38?
暗算

Googleスプレッドシートで計算

元エンジンの熱効率:60%
EGRエンジンの熱効率:58.3%
→3.2%燃費が悪化する?!
(それにしても理論熱効率、高すぎないか?)

調べました。
実効比熱比はEGRでむしろ上げる方向に行くそうです。なぜならば、燃焼温度が下がるので、リンクは下記

このサイトによると、EGRの燃費向上効果は
スロットルロスの低減とノッキング防止効果だそうで。

EGRにより酸素濃度が薄くなる
→ノッキング防止できる
→ターボエンジンの点火タイミングを進角させる
→実効圧縮比が上がる
→熱効率が上がる
→燃費が向上する
(燃焼速度、スワールは無視)

はい。分かりました。

(これも参考資料)
ホンダのF-1エンジン。今は燃料の量を規制されているので燃費勝負だそうで。これでもキモは点火タイミングの進角。脈動を使ってわざと充填効率を下げる。

BYDの特許とやらは?

やっぱりEGRがコア技術

所感

自動車が好きな人(機械が好きな人)には電気ものである点火系に興味ないのだろうね

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?