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現在流行し始めている『エムポックスウイルス』について詳しく解説。

0.はじめに

今回は現在、密かに流行し始めているエムポックスウイルスについてまとめていこうと思います。9/24にはYahooニュースにも掲載され、少しずつですが感染が広がっている模様です。

このエムポックスウイルスについて、自分なりに調べて判明したこと。エムポックスウイルスについての基本的な知識。今後あの『新型コロナウイルス感染症』のように世界中を巻き込んでしまうのかについてなどの考察も行っていこうと思います。

1.そもそもエムポックスウイルスとは?

1 病原体

ポックスウイルス科オルソポックスウイルス属のエムポックスウイルス
コンゴ盆地型(クレードⅠ)と西アフリカ型(クレードⅡa及びⅡb)の2系統に分類されます。
コンゴ盆地型(クレードⅠ)による感染例の死亡率は10%程度であるのに対し、西アフリカ型(クレードⅡa及びⅡb)による感染例の死亡例は1%程度と報告されています。

2 感染経路

アフリカに生息するリスなどの齧歯類をはじめ、サルやウサギなどウイルスを保有する動物との接触によりヒトに感染します。
また、感染した人や動物の皮膚の病変・体液・血液との接触(性的接触を含む。)、患者との接近した対面での飛沫への長時間の曝露(prolonged face-to-face contact)、患者が使用した寝具等との接触等により感染してしまいます。
皮疹の痂皮をエアロゾル化することで空気感染させた動物実験の報告があるものの、実際に空気感染を起こした事例は確認されていません。

3 国内の発生状況

国内では、2022年7月25日に、国内1例目の患者が報告された。
2023年以降も、患者の発生が続いており、249例(前週比+1名)の症例が確認されています(2024年9月20日更新)。
確認された症例(無症状病原体保有者及び発症日が不明な患者を除く)の、「発症日」に基づく流行曲線は以下のとおりです。
※縦軸は症例数、横軸は疫学週。直近の症例数は今後増加する可能性がある。
(参考):第36週(令和6年9月2日~9月8日)、第37週(令和6年9月9日~9月15日)

参考元:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/monkeypox_00001.html

4.今年流行している物

今までとは違い、重症化しやすいエムポックスの変異株に感染する事例が多いようです。
海外では23日にインドで38歳の男性が感染したことが判明しています。
先月にはアジア圏でもタイで感染が確認されており、世界的な流行も懸念される状況にあります。

しかしながら接触による感染が主なため、新型コロナウイルス等に比べると感染力は低いと考えられます。ただし長時間飛沫に暴露することによる感染もあるので、楽観視は出来ないと私は考えます。

2.調べていく中で判明したこと

WHO(世界保健機関)は14日にアフリカを中心に感染が広がっている「エムポックス」について、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」にあたるという判断をしました。

WHOによると、「サル痘」と呼ばれていた感染症「エムポックス」は、アフリカ中部のコンゴ民主共和国で感染が広がり今年は、すでに去年を上回る数の1万5600人以上が感染し500人以上が死亡しています。

これまで報告がなかった、ケニアやルワンダなど周辺国にも拡大していて、アフリカのCDC=疾病対策センターは13日に緊急事態を宣言していました。

アフリカ以外にも感染が広がる可能性があり、WHOは14日、専門家による緊急会議を開催。協議の結果、感染が急拡大しているなどとして、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」にあたると判断しました。

2022年にも欧米を中心に広がり緊急事態が宣言されましたが、今回広がっている中には新たなタイプもあるということです。

新たなタイプは上記にもあるような重症化しやすい変異株のことを指します。

5 潜伏期
通常は6~13日(最大5~21日)のようです。


6 治療と診断

(1)臨床症状:
・発熱、頭痛、リンパ節腫脹などの症状が0-5日程度持続し、発熱1-3日後に発疹が出現する。
・リンパ節腫脹は顎下、頸部、鼠径部に見られる。
・皮疹は顔面や四肢に多く出現し、徐々に隆起して水疱、膿疱、痂皮となる。
・多くの場合2-4週間持続し自然軽快するものの、小児例や、あるいは曝露の程度、患者の健康状態、合併症などにより重症化することがある。
・皮膚の二次感染、気管支肺炎、敗血症、脳炎、角膜炎などの合併症を起こすことがある。
・エムポックスでは手掌や足底にも各皮疹が出現することなどが、水痘との鑑別に有用とされる。

 ※2022年5月以降の欧米を中心とした流行では、以下のような、従来の報告とは異なる臨床徴候が指摘されている
 ・発熱やリンパ節腫脹などの前駆症状が見られない場合があること
 ・病変が局所(会陰部、肛門周囲や口腔など)に集中しており、全身性の発疹が見られない場合があること
 ・異なる段階の皮疹が同時に見られる場合があること

(2)診断:
・水疱や膿疱の内容液や蓋、あるいは組織を用いたPCR検査による遺伝子の検出
・その他、ウイルス分離・同定や、ウイルス粒子の証明、蛍光抗体法などの方法が知られている。
 
(3)治療:
・対症療法
・国内で利用可能な薬事承認された治療薬はない。
・欧州においては、特異的治療薬としてテコビリマットが承認されており、我が国においても同薬を用いた特定臨床研究が実施されている。

7 予防法

・天然痘ワクチンによって約85%発症予防効果があるとされている。
・流行地では感受性のある動物や感染者との接触を避けることが大切である。

※一部引用。

3.「新型コロナウイルス」のように流行するのかの考察

1.そもそもエムポックスウイルスとは?の章で解説した通り、基本的にこのウイルスの感染方法はアフリカに生息するリスなどの齧歯類をはじめ、サルやウサギなどウイルスを保有する動物との接触によって感染します。

また、感染した人や動物の皮膚の病変・体液・血液との接触(性的接触を含む。)、患者との接近した対面での飛沫への長時間の曝露(prolonged face-to-face contact)、患者が使用した寝具等との接触等により感染してしまいます。

つまり接触によって感染することが主なため、基本的に新型コロナウイルスよりかは感染力は低いと考えます。もちろん私は専門家というわけではないので、必ずしも私の考えが正しいとは限りませんが接触感染と空気を介して感染することを比べると、接触感染は空気を介しての感染よりも多くの感染者を出すことは出来ないと思います。

以上で終わります。当記事を見て頂きありがとうございます!



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