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コナンをあまり知らないオタクが『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』に魅入られた話

このnoteは
名探偵コナン作品はなんとなく知っている程度だった私が
『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』を鑑賞してドツボにハマり
最終的にキッド(黒羽快斗)沼からでてこられなくなっている話です。

鑑賞日は4月20日。
当時ベースでの感想記録です。(もう2ヶ月も経つのか…)

自己紹介

初めまして。空也と申します。
普段はロボットものやファンタジー作品をメインに
父親と息子の関係性が描かれるキャラクターや
暗い部分を受け入れて立ち向かったり、
前を進み続ける選択をするキャラクターが好きでのたうちまわるオタクです。

青山剛昌先生作品履修遍歴

私の青山剛昌先生作品の履修具合を
まず少しだけ詳しく語らせてください。

『名探偵コナン』

基礎知識やキャラの設定はなんとなく理解しているものの原作を読むには長いし、トリックは理解できないときもあるので敬遠していました。
アニメはちゃんと観たことがありません。
映画が公開されてかつ興味があれば観る程度で
観た記憶があるのは『業火の向日葵』『から紅の恋歌』の2作品ほど。原作はもちろん未履修。

アニメ『まじっく快斗1412』

コナンに出てくるキャラクターの中なら怪盗キッドが好き。そんな彼がどうやら主役らしいということでリアルタイムで観ることにした作品です。
蓋を開けてみればコナンと世界観が違くて
「いつか原作読みたいなぁ」といいながらアニメを毎週楽しんでいました。原作未履修。

『YAIBA』等は読んだことがありません。

100万ドルの五稜星を観ようと決めた理由

私が100万ドルの五稜星を観たきっかけは
機動戦士ガンダムSEEDFREEDOMを
劇場で観た際に流れた予告で今回のコナンの映画が
①五稜郭が舞台であること
②土方歳三が関わっていること
③怪盗キッドが登場すること
上記3点であることを知ったからです。

私は新選組の土方歳三が好きで
乙女ゲームの薄桜鬼や司馬遼太郎の燃えよ剣にドハマリしていました。
五稜郭は聖地ですし、1度は行ってみたい場所が舞台となるのはわくわくします。

一方で、コナン映画に登場する土方歳三への解釈不一致が一番怖くて
観たい気持ちと観るのが怖い気持ちにものすごく揺れました。

そして、怪盗キッド。
私は『まじっく快斗1412』を観ていたので
キッドに付いての知識はある程度持っています。

まじっく快斗と名探偵コナンは別作品であり、
世界観も別物なことは理解してますが、
キャッチコピーで「ーーそして明かされるキッドの真実」なんて言われれば
そそられない理由がありません。

名探偵コナンにおいてスペシャルキャラクターであろう怪盗キッド。
大きなスクリーンで、彼の大切な話を観られるということは『まじっく快斗1412』を観ていた自分には抗えざる誘惑になりました。

新選組(土方歳三)+怪盗キッドの組み合わせに悶えつつ
私の鑑賞意欲を掻き立てられること数日。

最終的に友人に誘われ「観たい」という気持ちが勝り、観に行くことを決めました。

100万ドルの五稜星を観た感想(ネタバレあり)


「めっっっっちゃ面白かった!!!!」
観終わった直後、連呼しまくりました。
面白かった。面白すぎた。
心配していた土方歳三像との解釈不一致もなく、
百点満点以上の足るを知ると言うのはこう言うことか、というくらい興奮しました。

【全体を通した感想ネタバレごりごり沢山注意】

私は名探偵コナンもまじっく快斗も
にわかです。
それでも名探偵コナン作品の過去の話が絡んでいたり、回想で出たのが良かったなぁと思いました!!
原作30周年という記念すべき年の映画チリツモって今があるのがわかりますし、
何も知らない状態で見ても「なるほど、そんなことがあったのか」と言う体で観ることができて名探偵コナンのストーリー知識が少し増えました。
観て良かったと思います。

ストーリーは殺人事件と謎解き攻防戦と
三者三様、結構色々と話が錯綜してて大丈夫かなと思いましたが
かなりいいテンポで話は進んでとても観やすかったです。
コナン作品は殺人事件とその捜査メインになりがちなのかなと言う印象があったのですが、今回は謎解きという事で明るい空気が続いていたことも寄与してる気がします。

(自分の)記憶に新しい『から紅の恋歌』が個人的には重たかったので…。

コナンに出る人たちは蘭以外も人間やめてるのかと驚きました。
(蘭は空手で破壊するイメージがあります)
セスナの上で戦ったりそんな簡単に誰でも操作できるの?となりました。
私だったらパラシュートで脱出なんてすぐ判断できるかどうか…。
みんな知識が圧倒的に豊富なのでついていけなくてすぐ置いてけぼりになるのですが、
場面展開がテンポ良く面白くて良かったです。

最後のシーンは刀が新一実家にあることが1番の衝撃でした。

快斗が盗まなかったお宝についていつ知ったのかわかりませんが、
恐らく2代目キッドを継いだ後であると言うことは想像に難くないです。
初代怪盗キッドが 8年前に亡くなったと考えると盗む時期はそれより前であり、
カードも手袋もホコリをかぶっていたり、劣化していないとおかしいと考えるべきなのにカードも手袋も新しいものに見えました。

たぶん、コナンならそこでいつ?どうして?と深掘りが始まると思うのですが、
快斗はそこまでしっかりは考えないタイプな印象なので、
「見つけたけど、盗まなかったんだよな。親父」と当人も求めていた答えが見つかったと結論付けていて一通り完結してしまっているのがなんとも言えなくなります。
ご想像にお任せくださいってことなんでしょうね…。

コナン世界のキッド(快斗)にとって盗一さんは
亡くなってるとか語られてるのでしょうか。
でもあの様子だと新一のお父さんが名前を出さなかった辺り、
まじっく快斗と同じく世間的には死亡してそうだよなぁと思いました。

名探偵コナン世界の快斗視点をめっちゃ見たいと思いました。
スピンオフないですか?

キッドの真実は自分の中ではまぁ考えられる予定調和かなと
あまり驚きはなかったのですが…(笑)
あの人があの人だったってことはびっくりでした。
意味深な場面はいくつかあったのにどうして見過ごしてしまったのか…。

(一部キャラピックアップ感想)

コナン(新一)

見た目は子ども、頭脳は大人(高校生)
光属性の中に闇(隠し事)を持っていてもそれすら越えようとするタイプの光属性主人公というイメージが強いです。
戦ってる服部がいるのに構わずなんかヤバそうなボール蹴ったりするのは容赦なさすぎて笑いました。
証拠品を見るに見られなくて上を見上げたり隙を見て覗いている姿が可愛らしかったです。

和葉が聖にナンパされているところとか
「服部に見せてぇ〜」とかニヤついてるのが
恋愛事情を知ってるとそうなるわなぁ、と
私もニヤニヤしました。

そういう君は蘭とどうなっているんだ……。
告白はしてそうなので早く元の姿に戻って蘭を泣かせないであげてな…と思います。

函館山にロープウェイの線を走るドライブテクニックならぬスケボーテクが凄すぎです。

恋の天使さん(物理)
和葉の恋愛模様とその後押しにキャッキャしてて可愛い。服部への後押しと言い、
空から降ってきた王子様、服部のシーンからの聖を手刀で気絶させるあたりとかもう手筈を理解しすぎているのがいいですね。素晴らしいです。
ホントに恋にキャ~ってしている姿がめっちゃかわいいです。本当にいい女の子だと思うので幸せになってほしいです……!

服部

光の中を歩く光。太陽の中の太陽。圧倒的光属性。
名探偵コナンの主役級キャラクターにおいて彼以上に光しか持たない存在なんていないのではないだろうか?眩しすぎる。真っ直ぐ一直線不器用タイプと言う印象です。
セスナ機の上で戦い出したのは笑いました。
たぶん準備して格好つけようとすると失敗するタイプなのかなと思うのでいいセリフを聞けてよかったですね…!頑張ってほしいです。

和葉

平次を守るためなら体が先に動くんだろうなぁと思うと本当に「相思相愛」すぎて泣けます。可愛い。から紅の恋歌ではすごく頑張ってましたし、紅葉には悪いけれども早くくっついて欲しい…。

園子

コナンが連絡してきたときの「ハハーンこれは何か裏があるな」みたいな顔がいいですね。あれは分かってる女の顔ですよ。
あとその後のコナンが「流石園子姉ちゃん」って服部しかいないのに「姉ちゃん」付けで呼んでて笑いました。元の姿でも言いかねないレベルで染み付いてそうですよね(笑)
彼女はお留守番担当で登場するときが1番、サポート力がすごい気がします。
知識サポートの哀ちゃんと人脈の園子って感じですね。

紅葉&伊織

紅葉と伊織最初からオチ担当なのがあからさまでわかりやすくて良かったです。
豊玉発句集のくだりは彼女ならではですごい展開に持っていったなぁ!と
納得&感激しました。
MVPはやはり「伊織、援護や!」
なんとなく知ってる男の子に対してよくわからないまま援護していくスタイル。
強すぎます。

博士&探偵団のみんな

呼ばれたら道具準備して駆けつけちゃう博士はすごいですね。
とても楽しそうで私も北海道新幹線乗りたい。
って気持ちになりました。
ずっしーホーキのウネウネがすごくてなぞなぞをしっかり聞けなかったのが反省ポイント。
みんなの出番が少なかったけど、
哀ちゃんの喋り方がとても可愛かったですね。
コナンと以心伝心脳内テレパシーができるのでしょうか。
歩美ちゃんかわいい。コナンくんが好きなんだね〜って微笑ましかったです。
道しるべの光を当てるのは光彦くんで「光」が掛かってていいなぁと思いました。
元太くんは名物紹介係。うな重以外の美味しいもの食べて満足したのかと思いきやスナック菓子まで平らげてて笑いました。
みんな一人ひとり役割があってニコニコしました。
みんなかわいい癒し枠でした。

父親の業に巻き込まれたタイプの子。辛いなぁ。
この映画、父親と息子の描き方が上手いと言うか何というかしんどい方向へ持っていくのが好きですね!

中森警部

怪盗キッド専任の名物警部さん。
やっぱり撃たれる所が一番ショックだったです。
警察署に連れて行こうとする斧江拓三が狙われた際に全身で庇うわけですが、
斧江拓三の頭と上半身に覆いかぶさろうと動くシーン。
たぶん警察としての職務だと思うんですけど
いつもキッドを追い回してる姿とキッド大好きな姿(語弊)しか知らなかったので、
衝撃といいますか…。

青子ちゃん

圧倒的光属性。服部が灼熱の太陽だとしたら彼女は月を照らす光。
「月と目があって笑う」はそう言うことです。異論は認めます。

出るなんて知りませんでしたから登場した瞬間の衝撃は語り尽くせません。
思考が止まりましたし、フリーズしました。
大画面で見られると思わなかったです。青子ちゃんを見守る警察官に扮する快斗も。
快斗からの電話に顔を輝かせるときの青子の顔。可愛すぎるんだが…?

※ガッツリネタバレ

川添さん

怪しいなとは思ってたけど誰がコルボーさんだなんてすぐ理解が行くか馬鹿か馬鹿ですか???どんでん返しが過ぎます。(私が鈍感なだけかもしれない)
皆を見守ってヒントあげて助けてあげて存在がえぐすぎる。
一 体 何 が し た い ん だ …パ パ ン。(限界で頭を抱える)

最後のメッセージにあった

寝た子を起こすな
=暗号機を世に出すな
=寝た子(KID)を起こすな

キッドを起こすな(キッドを辞めなさい)と快斗に警告しているようにも取れますね。
まじっく快斗だと快斗に怪盗キッドを辞めさせたいムーヴもかましていたと思うのでありえそうです。

上記で記述した中森警部や青子ちゃんの病院のシーンとかも
快斗を見守ってるわけですよね。
パンドラを狙う組織と今後戦う上で、
大切な人が巻き込まれても快斗が耐えきれるのかどうかとかを見ていたのかな?と思いました。

怪盗キッド(黒羽快斗)

(上記内容に続けて)
当の本人はそこまで読み取っているかはわかりませんがエンドロール中の手袋から父親の盗一さんがもしかしたら生きてるかもしれないくらいは頭の隅に浮かんできているかもしれないなと思いました。お、思いたい……。

キッドに関しては
鬼神出没大胆不敵。
コナン君に「すごい…」と心から思わせる存在でいて欲しい気持ちがあります。
遠くから描かれたり、表情が描かれていなくて
少年か青年か、性別もわからない一瞬の描写とかが大好きです。(なんかそういう場面ありますよねっていう前置き)

『まじっく快斗』を彷彿とさせる
黒羽快斗を思い起こさせるようなシーンを見ると
「大きなスクリーンで『まじっく快斗』成分を摂取出来るのはこれが最初で最後かもしれない……」
そう思ってしまい、本当に観て良かった作品だと思います。特に最初の平次と戦って離脱するまでのワクワク感が劇中のBGMも合わせて半端なかったです。あんなムービーが見られると思ってませんでした。
コナンと半々でまじっく快斗も劇場上映してくれませんかね…。
私はまじっく快斗が観たいです。(願望)

黒羽快斗(側面の話)

中森警部が撃たれたあたりとか
仕込んだタネ以上のことは出来ないのも良かったと思います。
そういう意味ではアニメ1412のインターポールの人が亡くなるあたりもキッドが使えるのは魔術ではなくマジックであると言えて凄い現実的だと思っています。

真面目に父親と息子の関係性が強く描かれている作品を好きになりがちなので
コナンよりキッドに惹かれます。

尊敬してやまない大好きな父親は殺され、
今回は大切な青子ちゃんのお父さんが狙われる。
第二の父親のように黒羽快斗を大切に接してくれている(であろう)中森警部。
自分が謎を解くために向かった先に(キッド逮捕のためにとはいえ)ついてきて
巻き込んでしまった挙げ句にそんな大切な人を失う可能性。
快斗は本当に苦しかったと思います。見ていて本当に辛かったです。

私の趣向の話(余談)

私は基本キャラクターを太陽と月で例えるなら太陽属性が大好きなのですが
太陽持ちの月メインの2面性の子も大好きなんですよね。

快斗は服部のような明るい熱血タイプではないけど
太陽にも月にもなれる子だと思ってて

真の太陽の子である青子ちゃんの前だけは
快斗はお日様の下にいられるし太陽にもなれる。
ただただマジシャンが故に月の仮面をかぶり続ける太陽の子に見えてしまって、
そこが辛い点でもあり、魂が抉られます。

青子ちゃんが傷付けば太陽ではいられなくて月の側面が強くなるわけで
病院シーンで青子ちゃんの前に出られないのはもうなんというかしんどいオブしんどいでした。ソバニイタカッタヨネェエエエ。

早く黒羽盗一死亡トリックから抜け出せていない事に気がついて欲しい…。

世界観の話

2つの世界軸が交わることはないのは理解してるんだですが
(まじ快には魔術がある時点でコナンと同一世界とは思ってないです…!)

今回の映画はコナン世界軸のキッドも
快斗の側面が沢山あるのを見てなんか安心したというか、
そのへんを沢山ピックアップされてて嬉しかったというかなんというか…。
コナン作品だからこそ素に近い関係で描かなくても良かったと思うけど
コナン世界のキッドも素を辿れば、まじ快と同じで1人の少年なんだなと
しっかり感じられてうるうるしました…。
正体不明も好きなんですどっちも欲しい…。

まじ快もコナンもキッドの顛末はきっとそれぞれ違うものになるだろうけど、
快斗にはお日様の下で幸せになってほしいと思いました…。

人の輪の中心に差も当然にいるのに
ある時突然、誰も気が付かないうちにフッと消えてしまいそうな不安定さが快斗にはあると思ってます。本当に幸せになってほしい…。

最後に。
青山先生&黒羽快斗くん(怪盗キッド)誕生日おめでとうございます!

続きを書くとしたら
この下記ツイートを見かけたことから始まる

https://x.com/gamf_staff/status/1797090720614130107?t=5ofS2-51Dsv-zK3C6MlLJg&s=19

「にわかオタク、弾丸聖地巡礼」を書く予定です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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