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【言語解読カードゲーム】鏡のマジョリティアの感想


 このゲームは主人公がマジョリティアというカードを使って敵と戦っていくカードゲームと聞いたのですが、なぜか作者の説明では暗中模索カードゲーム試行錯誤系の謎解きフリーゲームと言われているんですよねぇ…
まぁ自分はMTG、遊戯王、デュエマ、シャドバ、LORとか少しずつ触ってきてるし結局カードゲームなんてどこか似てるものだし大丈夫でしょ!

かあさんすき

 まぁこれはデュエルディスクかな?遊戯王みたいに下が伏せで上がモンスターとか? まぁ大体わかりそうでよかったな~

 まずは友達と戦うチュートリアルかな
シャッフル、まぁ普通に混ぜるだけか?最初だし簡単そうでいいね~

ゴリダ、いいやつ

で、次はドローかな?ハンド何枚かな?


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ビッグバン?オリジン?オブ…リビ…??

未プレイの方は先にプレイをお勧めします、切に。

ゲーム概要(ここからネタバレあり)

 というわけで開始5分で怒涛の単語が流れてくるのですが、それぞれの説明はほぼ全くありません。なので相手の処理を真似したり、反則して怒られたりしながら学んでいくことが可能です。
因みに一ターン目後攻である自分のターンまでに単語が36個まで膨れ上がり、わけのわからん会話の応酬もあったりします。
このゲームの単語数は100個なので一試合目がマジの正念場だったりします…

???????(二回目)

 で、ここからが面白いところなのですが実は最初のゲームは1ターンで決着がつきます。その勝ち方がぎしんあんきっずを召喚すると何故か相手の霊体の壁を無視してアバターである愛の魔女にアタックでき、そのあと何故か霊体の壁が墓地に送られてそのまま自分側の勝利になります。
これ、この段階だとなぜ勝ったかが明確にわからないんですよね。
 なぜ霊体の壁は無視できるのか?それが属性によるものなのかレジリエンスというキーワード能力だからなのか、そもそもこのゲームの勝利条件は?何もわからないのに勝利になります。

カードぜんぶかわいい

 ここまでがこのゲームの序章であり面白さのキモだと思いました。
自分は実際この段階ではレジリエンスはブロッカー無視能力だと思っていたし、ポケカみたいにソウルがすべて居なくなったから勝ったりしたのか?とかデュエマみたいにダイレクトアタックが勝利条件なのか?と思ったりしていました。

戦いを面白くするNOTE,ゴッドドロー

 ここまでの内容でも言語解読ゲームとしては面白く、画面横にメモもできるため十分なのですがこれをより楽しくするNOTEの存在がいいんですよね~

 敵と戦い学んだことをその場面に沿ってNOTEに当てはめることにより  頭の中を整理でき、しかも完全に理解した報酬として今まですべて手動だったドローやコレクトなどの処理のオート化が貰えるのが素晴らしい。
ただ途中からオートになるのではなく理解したから自動化されるという  理由付けは上手いなぁと思いましたね~

DOYA!!

 絵もかわいいんだなぁこれが。タイガくんノート書く時にも右腕光るのかよ、いいね。

 そしてゴッドドローですよ!
主人公のタイガくんはゴッドドローと呼ばれるほど引きが強く800戦無敗の最強の男ですがその裏にはとんでもない秘密がありました。
それは……?

うおお

積み込み、イカサマなんですよね~~~~~
タイガ君はマジョリティアのシャッフルの法則を解明することにより手札を自在に引くことが出来たんですね~

 でこれの何がいいかというとゴッドドローのおかげで、マジョリティアが試行回数ゲーじゃなく謎解き、パズルゲームに昇華されているところなんですよね。
マジョリティアには勝利条件が四つありそれが

マナを00表記にする【マナダウン】、デッキを0にする【スペラアウト】、ロングスペラを5回することによる【インポスター】、そして魔女ごとに存在する条件を満たし発動する【ビッグバン】です。
 主人公の鏡の魔女のビッグバンで勝つ場合や勝ち方が完璧にわかっているときに手札事故などの負け方はたぶんこのゲームでは邪魔な要素になると思います。
なぜならそれはカードゲームとしての面白さであり謎解きや言語解明ゲームの本質とは離れているからです
 ここを解決しつつゴッドドローの秘密としてプレイヤーに与えるのはかなり感心してしまいました。

フレーバーテキストすきすきだいすき

 このゲームってシナリオもいいんですけどカードもめちゃめちゃいいんですよね~、魔女は世界の成り立ちやヒツカミなどのこともあり凝っているのですがそれに関係のないカードやソウル、マジックなどのイラストやフレーバーもめっちゃ考えられているんですよね!

リッチちゃんよかったね~

 トリデと仲良くなるリッチちゃん、昔はガラクタ売りとして過ごしていたのに今ではお昼ご飯を悩めるほど余裕が出来たり…
でも最期はトリデが…

ほんまにかなしいよ俺

みたいなね、こういうのでいいんだよ。

 そして光の魔女エラムと闇の魔女メアの話ね~、いいんだよね~
メアはビッグバンにより暴走してしまうが、エラムが自分の命と引き換えにその暴走を止めにかかるというストーリーがありここまではホーグルにより語られるのですがそれをカード化したものもあるんですよね。

「…やっと、捕まえた」

いや~~~~~~~~よすぎか??
貫かれているエラムをメアが捕まえていると思わせて、本当はメアのことを命を賭してエラムが捕まえているんですよねぇ…
このフレーバー一番好きかも…ていうかゲームに関係ないフレーバーまで作りこんでるのエグすぎるなぁ

かわいいね

自分は愛の魔女が一番好きです、めっちゃかわいいよね?このこ

ギュ~

弟子である雷の魔女をギュ~するらしい、神ゲー確定ですこれ

ラスボス戦のとんでもない完成度

 やっぱこれが一番テンション上がったかな、ラスボス戦は最初から最後まで面白いし同時にマジョリティアの中で一番難しかったかな?
相手のアバターである雷の魔女のビッグバンである「ライアーのアタック、マジックでアンラブすること」という勝利条件のもと繰り出されるワンオペプリンセスのチャージ・カーボ×2という能力。

名前はキュクちゃん

 この初動のヤバイところは最終戦にしてまさかの初見キーワード能力連打という点です。(正確にはチャージは違うが効果を確認できた人は少なそう)
ビッグバンであるアンラヴも分からないうえに毎ターン4点パンチをブロック不可で叩き込まれ、なぜか2点回復もされ続けるという悪夢のような状況が先行1ターン目で完成してしまい困惑した人も多いでしょう。
 じゃあ倒してやろうとおにりんぼうで突貫して一敗…、マジョリティアあるあるですね~

 ところでこの雷の魔女のアンラヴ、試行回数によりおよその推察も可能なのですが他の角度から読み解くこともできます
そこで登場するのがフレーバーテキストなんですよね!
雷の魔女のフレーバーにある彼女に絶やすことのない愛を注ぎ続けた師であり「魔女の暴走」にもある雷の魔女が暴走した世界で二人目の魔女になってしまったトリガーでもある人は愛の魔女、ギューなんです。

まぁもろ分かるカードもあるんですが…

 ここからが重要で、愛の魔女ギューのビッグバンは「オリジンが最初にサモンしたソウルがオブリビされず四回のエンドフェイズを迎えること」でしたよね?では彼女の弟子であるキュクもそれを受け継いでいたとしたら?
アンラヴはその逆である「最初にサモンしたソウルがライアーによりオブリビされること」である可能性が非常に高いといえませんか?

 まぁ自分はこれを一緒にプレイした友人に言われて気が付いたのですが、試行回数を重ねるよりも読み解くという感じが強くて感動しましたね…

 そしてその後も続く苦難の連続、大量のミラーマジックや高スタッツのソウルの応酬。どこをとっても息をつく暇もない白熱した戦いでしたね。
そこから一つ上げるとしたら最終的な勝ち方がビッグバンやスペラアウトなどの特殊勝利ではなく、相手のデッキを完全に読み切ったうえでのマナダウンであるという点ですかね。しかも4/8のバニラがフィニッシャー、魅せ方が上手すぎるよ…

あとがき

 いや神ゲーすぎたな~、クリア後の余韻もだいぶあった…
カードゲームのルールを何も知らない主人公が解読しながらマジョリティアを理解してくというコンセプトの着眼点、質の高い会話パートやイラスト、フレーバーテキスト、そして面白さの総決算である最終戦。どこをとっても最高の作品でしたね!
 じつは同作者の「かわいいは壊せる」だけはプレイ済みだったのですが、やっぱりちっちゃい子の絵うまいっすね…かわいい…
時間も10時間程度とかなりしっかり遊べるし!ケチのつけどころなど何もない!さいこう!
ついでにどうぞ!

マジョリティアは!!!!!!!!!!!!!
人を傷つけるための道具じゃない!!!!!!!!!!!!!!


よな??


おつモッキー☆


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