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#幻の開会式まであと【29日】#TMJP2020 呼びかけ人日記 #TMJP_Schoolでの学び①


7月24日というコロナで失われてしまった幻の開会式をゴールに、「安全な消費」で、日本に一体感をつくるという、ソーシャルアクション。昨日はちょうど30日前ということで、カウントダウン的にNOTEを書き始めた。なぜ、このようなプロジェクトをはじめようと思ったかという軌跡と、そして第1弾のTMJP_Design の幕開けについて書いた。

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実はこの前回のNOTEが生まれてはじめて「NOTE編集部のオススメ記事」に選んでもらえたものとなる。正直、このニュースを聞くまで、この数ヶ月の疲労から身体がぐったり疲れて、せっかく協力してくれているみんなの期待に応えられていないのでないかと、気持ちまで沈んでいた。でも今回こうしてオススメ記事に選んでもらえたことで、今回の取り組みに背中を押してもらえた気がした。NOTE編集部と、このプロジェクトを支えて応援いただいている皆様に改めて感謝したい。

では今日は、TMJP_Schoolプロジェクトについて書いていきたい。


TMJP_Schoolの誕生のきっかけ

昨日の記事の通り、TMJP_Desginは動き始めた。デザインは想いを表現したり、より伝わるカタチに変換するという視点では大きな可能性を感じた。しかしまたデザインの力だけでは、「消費の現場」を救いきれない部分もあるという現実に直面した。

例えば、知人の飲食店の方の「コロナ禍でお客さんもみんな神経質になっているから、集客しようにもSNSでどうつぶやけば良いかわからない」という声。「安全が大事なのはわかるけど、このままでは経済的に死んでしまう」という声。イベントや撮影の現場で働いていたフリーのクリエーターの「仕事も軒並みキャンセルになって、自分の足元がおぼつかない。誰かを助けるどころではない。」という声。スタートアップで支えたいという想いがある人の「具体的に誰がどう困っていて、どう助けていいかわからない」というような声。

要は様々な視点から様々な声が今、叫ばれている、カオスな状態になっているのだと思った。こうした状況では闇雲に解決策を考え始めるのでなく、まず解くべき問いを見極めることが大事。自分がMBA時代に感銘を受けた『イシューからはじめよ』にあった本の気づきを参考に、まずは自分なりに今回のコロナ時代の問いと解決策を整理するところから取り組みはじめた。

自分なりに今回のコロナで起きていた問題と解決策を、イシュー度(解くべき問いの質)とソリューション度(解決策の質)で整理すると下記の通りになる。

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コロナ以前は、どうやって消費を活性化するか?が主な会社や経済活動の重要な問いだった。その問いに対して、消費を促すためにマーケティングが発展したり、様々な取り組みが生まれてきた。平時では優れたCMや、優れたイベントで人が動けば動くほど、良いとされていた。しかしコロナが起きると、皮肉なことに、優れたソリューションであればあるほど、3蜜をうむコロナ死の元凶になってしまうということだ。

その後、在宅期間に多く生まれたアクションは、「どうやって安全を活性化させるか?」という様々なムーブメントである。 ソーシャル・ディスタンスやSTAY HOMEなどのメッセージやアクションが多数立ち上がったことは記憶に新しい。しかし私自身はこのままこうしたアクションも行き過ぎると、消費を減退させてしまい、今度は失業や倒産など、今度は経済死に繋がってしまう人も増えていく。

だからこそ、私はもっと重要な問いとして、「安全な消費」という安全と経済をいかに両立させるかという問いにこそ、みんなで答えを出すべきだと思った。

もちろん、この問いは想像以上に難しく、難易度も高い。だからこそこの問いを共有し、様々なプロフェッショナルと共に、知恵をシェアして解決にあたりたいと考えたのだった。

ちなみに老子の格言で『授人以魚 不如授人以漁』という言葉がある。 

これはつまり、「人に魚を与えれば一日で食べてしまうが、釣り方を教えれば一生食べていける」という考え方である。

つまり現在行われているお金を寄付するというアクションでは、どこまで言っても支援される側になってしまい、本質的な解決先にはならない。だからこそ、困っている消費の現場の人々も、自ら学び力をつけるという「自助成長マインド」がかかせないのだ。ちなみに自助成長とは、古典である「自助論」に出てくる考え方である。こうして魚をあげるのでは釣り方を教えるように、消費の現場自体が繋がって、学びあい、成長できる学校のような場をつくりたいと思った。

また同じ頃、自分が過去に書いた広告論文のことを思い出した。 

それは奇しくも約4年前に書いた、「広告の視点で学校をつくる」というアイデアだった。4年前、日常業務に追われて実現しなかったこのアイデア。しかし、今回はこの学校という座組みの中で、「消費」でも「安全」でもなく「安全な消費」という問いをみんなで問きたいと思った。

そしてこうした学校を始めたいと思った時に、電通時代のソーシャルアクションの師匠である並河進さんに相談した。「こんな企画やろうと思っているんですけど、どう思いますか?」と恐る恐る聞くと、「『安全な消費』というコンセプト、とてもいいですね、ぜひやりましょう!」と賛同してもらえた。まだ手探りだったプロジェクトに、こうして尊敬する先輩から背中を押してもらえたことはとてもありがたいものだった。


第1回キックオフ講義:「安全な消費」をかなえるための知恵をシェアしよう!(並河進:電通エグゼクティブ クリエーティブディレクター)

 そうして少しでも早く「消費の現場」に届けるべく、企画から実施まで1週間で行ったのが、下記の第1回講義である。プロジェクトの趣旨を説明したあと、並河さんの人柄が伝わる素敵なソーシャルアクションに取り組むためのヒントとなる講義を解説いただくことができた。この第1回のキックオフ講義は、告知が直前24時間を切ってからだった。しかし実際に講義を行ってみて、その後もアーカイブでFACEBOOKで反応をもらえることも多かった。 やはり少しでも早くやってみる精神でトライしてみてよかった。

ちなみに私が印象的だったのは、困難な状況を「逆に」捉えるという視点。コロナをただ人に会えない時間と捉えるのか、新しいイノベーションが生まれる時間と捉えるのか。今回世界中におきた事実は同じでも、どんな視点でどう反応するかは自分で決められることに、改めて気づかされた。


第2回講義:Withコロナ時代のやさしさの応援経済(山田敏夫ファクトリエ代表)

続いて第2回は、ガイアの夜明けをはじめ様々なメディアで注目されているファクトリエの山田敏夫さんの講義だ。顔の見えない下請けになりがちなアパレル工場を、きちんと名前を出してブランド化し、工場が価格まで決定するということで、モノづくりの現場にプライドを取り戻し、新たにファンとの繋がりを生み出した。こうした「やさしさ」が循環する応援経済としての視点はこれからの消費について考えるに当たって大切な視点だと思った。

実は山田さんは学生時代に就活イベントで知り合った就活仲間。一緒にいろんな話をしたことを覚えている。そしてファクトリエが立ち上がる瞬間を目撃していた自分が、こうして大きく成長した山田さんとファクトリエの取り組みを目にしたことは改めてとても大きな励みになった。また自分自身、FBグループを立ち上げて70人くらいだったのだが、「同じ想いを持っている人が、10人でも20人でもいることはすごいこと。何かと比較するものじゃない。大切なのは想いの量。」という山田さんの言葉にハッとしたことを覚えている。


第3回講義:Withコロナ時代のトラベル・カスタマージャーニー・エコシステム〜観光・航空・宿泊のグローバル&ローカルアクション〜(寺田 裕一 ヒヨウラ・ラボ代表)

寺田 裕一さんは、ANA, adidas, COACH, Amazon, GROUPON, MetLife, Publicis Sapient などで主にマーケティング戦略の構築と実践を行ってきた方である。今回も元ANAでの人脈などを通じて、トリプラの高橋和久さん、Airbusの野坂孝博さん、志賀高原の中村志穂さんにもご登場いただくことができた。そして今回のご縁を繋いでいただいた、AirbuyのCTOの池本ケンタロウさんにもあらためて感謝したい。

https://www.youtube.com/watch?v=2ItSpFuKWPc

また講義の中で印象に残ったのは、観光も、宿泊も、航空も、全てはエコシステムとして繋がっているということ。つまりどこか一つの産業だけを支援しても、その影に隠れてしまった、どこか特定の産業が潰れてしまうと、また繋がってエコシステム全体に影響を与えてしまうということだ。今回、あえてどこか特定の業界だけに絞らずに「消費の現場」を応援するというスタンスにしていた当プロジェクトにとっても、発見の多い講義だった。


第4回講義:Remote Teaching: Art Center College of Design アメリカの一流デザインスクールに学ぶ、Withコロナ時代のリモート教育(大島 陽
Art Center College of Design 専任講師)

続く4回目はなんとアメリカから。アメリカLAの超一流デザイン学校、Art Center College of Designの専任教員で、多摩美術大学非常勤講師を務める大島 陽さんに、コロナ時代にどうリモート教育に取り組んだのか、を語っていただく。建築、グラフィックス、モーション、プロダクトなど様々なジャンルのクロスオーバーのデザインで、多言語環境で最先端の取り組みは、教育に関わる全ての人にヒントになるだろう。

https://www.youtube.com/watch?v=d3mAoFSpwd0

私自身は、特に「リモート環境の方が、学生のアウトプットの質も上がった」という事実に影響を受けた。ついリアルな学びこそが一番だと考えていたが、うまく環境を整えることで、リアルかバーチャルかに限らず、良い学びの環境は作れるということ。そうした視点が学べる講義だった。


第5回講義:創業120年の理・美容室の経営者が語る、Withコロナ時代のサロン・モデルとは?(久田 智史:ひさだアートインダストリー株式会社 専務取締役)

久田智史さんは、京都の理美容室ひさだアートインダストリー4代目であり、伝統あるサロンを経営している。オールジャパンヘアスタイリングコンテスト優勝、ロシア国際大会団体入賞などスゴ上にも関わらず、現在は髪を切らずに「ヘアコンディショニスト」として髪の相談を担当していたりする。今回の講義では、「安全な美容室」をつくるために、どのような取り組みを行ったかについて語っていただいた。

https://www.youtube.com/watch?v=cIsGSwS-CkA

今回の講義では「安全対策はやりすぎなくらいでちょうどいい」ということ。どこまでが正解わからない時期に関しては、自分ができることを全てやりきることが大事なのだ。そうしたマインドセットについて気づかせてくれた良い講義だった。

まだまだ、TMJP_Schoolでの学びはたくさんあるが、また続きはまた次回語っていこう。以上、まだ講義動画を見られていない方はぜひ、視聴いただき、#TMJP2020 をつけて、感想をいただけると嬉しい。

幻の開会式まであと29日。

さぁ、一緒に、奇跡を起こそう。

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