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三題話の大研究 2022 Winter-Spring

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まったく関連のない3つの単語を使って、短編小説、小話、エッセイ、短歌などの作品を創作する三題話。今回のお題は以下の3つです。 お題:とら、キャンドル、こうい。 そして今回は「サプ… もっと読む
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【三題話の大研究・お題発表】2022WS

またまた三題話の季節がやってまいりました。今回のお題は…… 「とら、キャンドル、こうい」 です。 この3つの単語を使って、小説・詩などの作品を作ってください。 表記はカタカタであっても、漢字にして使っていただいても構いません。(トラ、虎。皇位、好意など) とまあ、ここまでは普通の三題話なのですが、ドリームライブラリの名物・三題話はいつも、これに加えてさらにシバリがあります。 さて、今回のシバリは……ああ、ほんとにこれでいいのでしょうか……これまで幾多の難関を切り抜けてきた常連

プレゼント by k.m.joe

※実在の人物名や団体名が出てきますが、全て完全にフィクションです。 会社の更衣室で制服に着替えながら、ユキコはタカシへのクリスマスプレゼントを思案していた。今年はコロナも落ち着いて、ひさしぶりにイブの夜を一緒に過ごせる。奮発してサプライズ感のある贈り物をしたいところだ。タカシは熱烈な阪神タイガースのファンなので、何か喜ぶ物をプレゼントしたいのだが、ユキコはあまり詳しくない。 デスクに座りPCを起ち上げると、最近大阪から転勤してきた課長の関西弁が耳に入ってきた。もしかして?

辞めるのか辞めさせられるのか、ああそれが問題だ by 夢野来人

タケルはそろそろ63歳のしがない会社員。若い頃から仕事運がないせいか転々と職業を変えていたが、いつかはサラリーマンを辞めて起業してやるんだと思い続けていた。 起業の方はともかく、サラリーマンを辞めてやるんだという思いは、あと2年で否が応でも叶ってしまう。そう、定年となるのだ。こちらから退職願を叩きつけてやる日を夢見ていたのだが、会社の方からあなたはもうお払い箱ですと定年退職を通知されてしまう日が来ようとは、それこそ夢にも思わなかったのである。 「俺もついに要らない人になるの