おばちゃんミーハー道　～クリスピーチキン編～

ミーハー道に存在する技のひとつ。それは、雑踏の中にいても聞き分けなくてはいけない言葉を察知する技。

その言葉とは「期間限定！」「残りわずか！」「今だけ！」「数量限定！」さらに「現在品薄！」これを聞いたら走るしかないでしょ。

一番最近「おばちゃんミーハー」を動かした魅惑の囁きといえば「ファミリーマートのクリスピーチキンは販売好調につき品切れになってます」という言葉。え？ファミチキは時々食べているけど、いつの間にそんな新メンバーが参入していたの？しかも、品薄？やばいじゃん。走るしかないでしょ、これは。

ファミマに到着。「クリスピーチキン、ください」と、私。「ごめんねぇ。２種類の味があったんだけど、残りは１種類。これが最後の１本だよ」え？！うそ！耳を疑う。きっと、マスクとビニールシートで聞こえにくかっただけだ。「これが最後の１本なの？夕方にはまた出る、とかは？」引き下がらないぞ。「ごめんねぇ、最後の１本で。次にいつ入ってくるか、わからないよ」まじか！顔なじみのコンビニのスタッフさんだから、嘘をつくわけはない。そもそも、あまりに急いで走ってきたから「２種類の味がある」なんて事も知らなかったぞ。なんて事だ。おばちゃんミーハー、勉強不足に不知案内。痛恨の一撃。

さあ、どうする。２種の味があるのを知っていて、１種１本で帰るのか？話題の、人気の、品薄の「クリスピーチキン」をあきらめていいの？わたし。なーんて考えながらも足の向かう先は、少し離れたところにある「ファミマ」。道を目指すモノとして簡単に引き下がるわけにはいかないよ。

２件目のファミマ到着。「クリスピーチキン、ください！」震える声を振り絞り（そこまではいかないね）期待と不安を膨らませて…「ありますよー」「２種類ともあります？」「まだ、少しだけありますよー」あぁ、ファミマのお兄ちゃん、ありがとう。私を待っていてくださったのね（思い込み）

かくして「おばちゃんミーハー」は「品薄」のクリスピーチキン２種類の味をゲット。最高だね、至高だね、珠玉だね、この気分！さて食してみましょうか。どれどれ最初は「プレーン味」。あっさりしているけどしっとり感もある鶏むね肉がサクッとした衣に包まれて絶品ではないですか。ほんのり醤油味だから何個でも食べられそう…１本しかないけど。あぁ、美味しい。

さて次は「辛いやつ」。おぉ、なんだこれは！唐辛子がきいてて刺激的。いいの？いいの？こんなにパンチがあって、口の中がピリッとして、存在感がたまらないよーなんて美味しいんだ！君たちは

「あぁ、これがクリスピーチキン　ね」