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還暦になって分かった その5

「開き直って何が悪い」と開き直る楽しさ

「還暦になったんだから身辺を整理しろ」
誰かが耳元で囁いた。
「物を片付けろ!」
「財産を把握しておけ」
「人間関係を整理しろ」
コロナ禍で時間がゆっくり流れていたせいで還暦世代の焦りの筆頭が健康や寿命になった?

30代や40代のように新しいアイデアが湧き出て来るわけでもなく、無謀な生活を繰り返しても立ち直れる細胞に満ち溢れているわけでもなく。
ランニングを始めたら足がつり、ワインを1本あけたら頭痛が続き。
「前はできたのに」を呪文のように繰り返し。

70代80代は、身辺整理が切実で病気や健康も深刻で、恐る恐る歩いているけど、じゃあ還暦世代はどうしろ?と。

いいじゃん、開き直れば。先を憂いでも仕方ない。痛みや恐怖が薄いうちに開き直ってやってしまえ。困ったら薬を飲みまくり。嫌だったら「嫌だ」と言ってやれ。そろそろ気を使わなくてもいいじゃん。

「得が少ない」

高齢者が増えている時代だから?
高齢者を背負う人が減っている時代だから?

そこそこがんばってきたぞ。上を持ち上げ、下を育て。もっと感謝されていいと思ったのに・・・・
「映画が安くなる」
「新幹線が安く乗れる」
ほかに?なにかある?

高齢者に席を譲り、子どもに席を譲り。
得は?得はいずこ?

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