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インボイスて何の陰謀すか?~消費税に潜んでいた闇~

以前の私の記事で、消費税は事業者に課せられていると投稿しました。下図のような感じです。負担者と納税者が別になっているのがわかるかと思います。

vss-1775-1 消費税

事業者といっても、免税事業者課税事業者とに分かれます。免税事業者は消費税の納税が免除されていて、逆に納付義務があるのが課税事業者です。簡単に説明すると、ある特定期間の売り上げ・資本金が1000万円以下の零細企業・個人事業主などが免税事業者となります。(消費税とは取引ごとに発生する、と以前の記事でも書いたように)免税事業者は、納付義務はなくても、何らかの仕入れで消費税負担分を支払っていますので、価格に転嫁しても良いことになっています(消費税法には「価格に消費税を請求できない」と書かれていません)。課税事業者には、消費税分において、支払い超過の場合には、還付される措置があります。

課税事業者・免税事業者いずれでも、新たな付加価値を生み出せば、付加価値に対し消費税が発生するため、それを受け取る権利があるのです。(消費税=付加価値税と外国では呼ばれてますね)

また、消費税には軽減税率(8%)というのが適用されてますよね。その税収減は財務省いわく、1兆890億円。インボイス制度によって年2480億の増収を見込んでいる、らしいです。

2023年10月1日から、請求書の適格請求書等保存方式(いわゆるインボイス制度)が導入され、課税事業者の登録申請は今年の10月1日より開始されています。

【インボイス制度】 簡単に言うと、領収書や請求書に登録番号や税率ごとの内容や価格など、とにかく細かく書かないといけなくなる、ということです。そしてそれ(インボイス)を保存、提出しないと税額控除が受けれなくなります。交付できるのは登録した事業者のみです。

インヴォイス

インボイスによって、適格な税負担と納税がはっきりされ、一見良いように思えますが、一概には言えません。経理業務が複雑になるのは当然のこと、課税事業者と免税事業者との取引では問題が生じます。価格に転嫁できない場合は課税事業者の自己負担となり、インボイスが無いと仕入税額控除は受けれなくなります。

<免税事業者からの仕入税額控除の廃止スケジュール><

・2023年9月30日(土)まで:100%控除
・2023年10月1日(日)~2026年9月30日(水)まで:80%控除
・2026年10月1日(木)~2029年9月30日(日)まで:50%控除
・2029年10月1日(月)から:完全廃止

では、課税事業者はどういう行動をとるでしょうか?取引自体やめたり、相手にも課税事業者になってもらうような圧力をかけたり、消費者にしわ寄せいくような更なる価格上昇…etc.可能性として考えられます。取引先や仕事の受注が減ること、さらに顧客が離れていくことは、廃業につながる可能性が高いですよね。

免税事業者は全国に約372万社あるそうですが、約161万社が課税事業者になるだろうという予測まであります。

税金の基本は応能負担です。収入や売り上げに応じて税率が変わる、累進課税でないと、富の再分配という機能は果たせません。一部の者のための優遇であるならば、格差が開くだけで まともな”国富”は達成しえないでしょう。

インボイスは企業間・事業者間における制度と言えど、消費税免税の恩恵をフェードアウトさせていき、耐えきれない企業や個人事業主などは淘汰されていくほかないのです。日本の企業の99,7%は中小零細企業・小規模事業者です。菅政権では、中小企業の淘汰を進めてました。最低賃金引上げやらM&A優遇税制、銀行法改正などの法案を通してましたよね。

何のためにやったのでしょうか?彼の側近に目をやれば、わかります。デビッドアトキンソンや竹中平蔵のような新自由主義・グローバリストの思惑通りに、日本の企業や産業が衰退していく様が容易に見えてきませんか?当然自分たちは甘い汁を吸いつつ、外資に差し出す未来です。リーマンショックやバブル崩壊後の日本を見てきた人なら、想像できると思います。

「カネは天下の回り物」まさにこれに尽きます。以前に書いた記事の『貨幣観』を理解すれば、国内での金儲けとは、国が発行したおカネの奪い合いにすぎないという結論にいたるはずです。国(政治家や官僚)がおカネの総量と使い道を決めることができるのですから。一部の者がその富を独占できてしまうような間違った政策を連発されては、その他大勢の国民の生活が苦しくなるのも当然の帰結です。国民が苦しくなれば、おカネが回らなくなり、いずれ大金持ちのところへも回らなくなる、ということです。

政治に無関心になっても、無関係ではいられない。これは全国民に言える事です。どれだけ自分事として捉えることができるか、自発的に思えるか、を出発点に、世論や、大衆の心理を変えていかないと、明るい未来は遠のくばかりです。

大衆の心理を操っているのは、強力な洗脳装置である〇〇〇。さらに教育による刷り込みなどで、日本人は弱体化しているんですが、その話はまた次の機会でお愛しましょう。


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