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『おくのほそ道』を詠む⑫

武隈の松

武隈の松にこそ、目覚る心地はすれ。

根は土際より二木にわかれて、昔の姿うしなはずとしらる。

まず能因法師思ひ出づ。

その昔むつのかみにて下りし人、この木を伐て、名取川の橋杭にせられたることなどあればにや、「松はこのたび跡もなし」とは詠みたり。

代々、あるは伐、あるひは植継などせしと聞くに、今将、千歳のかたちととのほひて、めでたき松のけしきになんはべりし。

「武隈の松みせ申せ遅桜」

と挙白といふものの餞別したりければ、


桜より 松は二木を 三月越し

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松といえば、子供の頃によく松の葉を取って、一組2本になった葉っぱ同士を交わらせて、引っ張って、どっちが勝つかなどとよくやりました。

やはり、強い葉というのは、特別で、他の葉と何度、引っ張り合いをさせても勝つもので、それが分かると、飽きてやらなくなってしまった、、。

武隈の松、画像でしか見たことはありませんが、とても面白い姿をしています。

まるで二匹の龍が、天に昇ってゆくかのようで。


神鳴りに 打たれるなかれ 二木松

いつか実際に、わたしが見るまでは残っていて下さい。

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