アトピー性皮膚炎と言われましたが、食物除去は必要でしょうか?


乳児期では、特定の食物がアトピー性皮膚炎の悪化に関与している場合もあります。

しかし、全ての乳児に当てはまる訳ではありません。

安易に食物除去をするのではなく、まずはスキンケアやステロイド外用薬などによる湿疹の治療を優先させるべきです。

もしも食物による皮膚炎の悪化が疑われる場合には、専門の医師(できれば食物経口負荷試験を普段からしている医師←病院あるいはクリニックのホームページをチェック)に相談しましょう。


2017年に日本小児アレルギー学会より「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」が発表されました。

そこでは、乳児期早期のアトピー性皮膚炎(かゆみを伴う乳児湿疹を含む)は鶏卵アレルギー発症のリスクになるため、スキンケアおよびステロイド外用薬を中心とした薬物療法により湿疹を寛解(ツルツルの状態)させ、生後6ヶ月頃より微量でも加熱鶏卵を開始していくことを推奨しています。

ただし、既に食物アレルギーの発症が疑われる乳児では摂取によりアレルギー症状が起きる危険もあるため、自己判断ではなく、必ずかかりつけ医に相談した上で離乳食を進めましょう。


<参考資料>

小児のアレルギー疾患保健指導の手引き

https://allergyportal.jp/wp/wp-content/themes/allergyportal/assets/pdf/tebiki-1_1.pdf

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