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明日も

僕が医者になったのは美容室に置いていたDr.コトーという漫画を読んだからでした。僕もコトー先生のように命を救いたいという気持ちで医者になりました。

だから、医療を金儲けに使ってる医者を軽蔑します。

人の命を危険にさらさないと金儲けができないなら、僕は儲からなくてけっこう。

基本給の月給30万で、家賃5万円台のワンルームでこれからも医者を続けていきます。



今日、twitterを見ていてHPVワクチンの記事に関してツイートしてる人がいました。元記事を見て怒りと強烈な不快感を感じ、仕事終わりに悲しい虚しい気持ちになりました。

元記事はこちらです。

要約しますが、子宮頸がんの原因となるウイルスに対処するために開発されたワクチンに対して、いろんなメディアや団体が副作用を持ち出し、積極接種を中止に追いやった事がありました。

それが2013年のことで、それから9年後の今になってやっと接種を推奨する動きが出てきたという内容です。

しかし、これに関してこの朝日新聞の記事中では積極接種の中止はあたかも医療者側の理解が乏しかったから…という論調で書いています。

実際は良識ある医療関係者たちが一生懸命ワクチンの安全性を訴えて活動したり、誤解を解こうと広報活動を行なってきました。それを全て否定し、反対派を焚き付けて、あることないことを記事にして、大衆の不安を煽り立てのは朝日新聞を含む多くのマスメディアでした。


僕はこれを見て何を悲しいと思ったか…

それは、助かる命を犠牲にして、自分の利益だけを追い求める人たちがいることです。

僕の外来でも来ます。胃がんが進行した人が、変な水や、波動療法に走ったり…断食だけでがんが治ると信じて、抗がん剤治療を中止した結果、悪化して悲惨な最後を迎えたりと…

コロナワクチンもそうです。安全ではないからワクチンは接種しない!!と外来で言う人がいます。基礎疾患を持っている人や、お年寄りの人は特に重症化のリスクが高いのに、変なチラシやメディアの情報を信じて洗脳されています。

僕はそのような人たちに対して何もしません。ワクチン接種を勧めたりしません。僕の言葉では洗脳を解くこともできないし、反論すれば外来に来なくなり経過を診てあげることすらできなくなってしまうから。

僕の元を去った患者さんたちは、変な情報を出している人たちに勧められて、悪徳医者の元に行ってしまいます。

そうなると、その患者さんはカモにされて、死ぬまで保険適用外の変な治療に金を注ぎ込んで、金がなくなるか、症状が悪化しすぎて悪徳医者に見放されないと戻ってこないのです。


既存の治療やワクチン等を否定することで、一定数の人がそれを信じて法外な値段の治療を希望したり、また似非科学を元に書いた本を買ってくれたりと…こういうビジネスは普通に医者やってるより儲かるんです。

儲かる…

ただ、それだけのために人の命を犠牲にして私腹を肥やす連中がいる…

騙す連中は知ってるんです。完治しないこと、効かない治療をしていること、本当はワクチンが安全なこと…

それを知ってて、自分たちの私利私欲のためにやってるんです。

僕はそんな連中を同じ人間と思ってません。

命という人にとって一番大事なものを人質にとるような事をして儲けた金で贅沢して何が満たされるんでしょうか。

それで得た名声に何の価値があるんでしょうか。


今日この記事を見て、似非医療を説く人たち、嘘の情報で大衆を煽るメディアに反省の気持ちなんて微塵もない事をよく理解しました。

とても虚しく、悲しい気持ちになったのです。




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