真面目なロバとずる賢いカラス
ある森の中を一頭のロバが歩みを進めていました。ロバは重たい荷物を背負い、もう何日も休まずに運び続けています。それでもロバは体力に自信があり、我慢強い性格ではあるのですが、とうとう足が思うように進まず、一歩前へと進めずにいました。
そんなことも知りつつ無理をするものですから、気が付くとひどく息が上がっていました。この森についた時からもう何日もこんな有様だったのです。だけれど、ロバはそれを認めようとしませんでした。
「立ち止まっちゃだめだぁ。この荷物を早く運ぶように人間のおじさん