『技のデパート』参加者レポート(2)
レポート作成者:匿名
前回の大池さんに引き続き2回目の参加。
主宰兼講師の竜史さんは、今までドラマチック界隈で呼んだ講師の方が行ってきた事の中からチョイスしてWSを行った。なのでリピーターからすると一部「これ大池ゼミでやったことだ!」ということが多く、正直に言うと刺激に欠けた部分はあった。とはいえ今までを踏まえた竜史なりの視点もあったりと、勿論異なった部分もあったため、今回は今回で楽しむことができた。
ドラマチック界隈の、WSとしての特徴は「俳優が創作する」過程があるところだと思っている。前回の大池さんも同じく創作の要素があった。WS終了後に竜史さんに聞いてみると、どうやら大池さん以前の回にも同様の要素が自然と内包されていたとのこと。これが他の演劇WSとは違うところだと思った。
こういう創作が入った演劇WSでありがちなのが、良し悪しの評価をつけることだ。この評価をすることは、実は非常に難しいことである。「参加者が自主的にポジティブに創作する空気」が壊れてしまうことの方が非常に多い。そして大抵の場合、講師が壊す。「良いものを創る」ことを目的としていることが多いからだ。そうなると良し悪しの評価をつけて、学校のテストよろしく試される空気、緊張する空気ができてしまう。
ただドラマチック界隈ではそれがない。全体的に独特のユルさがあり、それが俳優がポジティブに創る意欲を掻き立てる。事実、今回は楽しかった。二人組のパートナー制度を採用して、特定の参加者と4時間ずっと組んで創作していたが、お互い「それいいですね!」としか言い合ってない。相性ももちろん良かったが、そういう楽しい空気を作れていたこの場も要因としては大きい。
参加者の一人としては、俳優が参加しやすい空気を創るこの独自性は保ってほしいと思っている。演技メソッドのWSとは異なる方向性で今後も動いてほしい。
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