『日常と非日常を行き来する』参加者レポート(12)
レポート作成者:匿名
劇作家・演出家・俳優・観客のワークを通じて、それぞれ不可分に繋がりあっているというか、良い俳優は良い劇作家でもあるし、良い演出家でもあるし、良い観客でもあるんだろうなと。
今回の第一部のWSでは各チーム色々なアイデアで台本を演出していましたが、演劇ではやはり「遊び」が大事、というか「遊び」こそが本質なのだなというのが大きな発見でした。例えば映像だったら演劇ほどの遊びしろは俳優にはない気がします。あまり経験がないので分からないですが。個人的な経験でも、こういったWSの時って真面目に台本の整合性とか考えて演じるより、一旦色々放り投げてとにかく思い切り楽しんで遊んでいった方が面白くなることが多いと思いました。それだけ演劇は「遊び」を広く受け止めてくれる。今回も終わった後にやりたい演出とか演技プランとかが浮かんで「あーもっとやりたかったな!」となりました。
集団創作についても考えました。例えば実際の演劇の現場だったら、複数の人が絡むシーン稽古でモジモジしててもしょうがないので、良いか悪いかはともかく、ぶっちゃけ「年齢」とか「この劇団に多く出ている」とかでなんとなくリードしたり、逆に一歩引いたりすることがあると思うのですが、WSというフラットな関係性な場になると日本人的な譲りの精神を発揮してしまったりして難しい部分があるなと…3人はまだしも7人いると遠慮してしまう感じがありました。個人的にはうっすらでもリーダー的な存在を一人決めた方がより議論がしやすかったのではと思いました。
何より演劇ってやっぱり贅沢で楽しい遊びだなと実感する時間でした。今回の台本のような完全なファンタジーでもなく、完全なリアルでもなく、日常の中に小さな非日常が入り込んで来て段々大きくなっていくというバランスは個人的にも大好きで、うさぎストライプさん、まだ拝見したことがないのですが、今回のWSを通じて是非観てみたいと思いました。大池さん、そしてドラマチック界隈のお二人がリラックスして楽しめる場作りをして頂いていたのでまた是非参加したいという気持ちになりました。ありがとうございました!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?