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#68 となりの家族は青く見える(2018)-優しさで溢れたホームドラマ

Wiki 紹介文

家の購入を機に妊活を始める五十嵐奈々とその妻と共に妊活に向き合う五十嵐大器の「子供が欲しいカップル」。子供が欲しくない杉崎ちひろバツイチ川村亮司の「子供を作らないカップル」。一級建築士広瀬渉と彼の恋人青木朔の「男性同士のカップル」。商社を早期退職した小宮山真一郎と子育てが命の小宮山深雪の「幸せを装う夫婦」。この4組が本作の舞台となるコーポラティブハウスで、悩みや秘密を隠して葛藤しながらも成長していこうとする。

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今や多様性を扱うドラマは珍しくありませんが、2018年の時点でのこの展開は目を引きます。しかも、急展開といった筋書きは一切なく、それぞれの家族模様や家族間の葛藤が描かれるのみで、場面も、病院、マンション、主人公の実家、水族館(回想のみ)の4種に固定されており、ドラマというよりもドキュメンタリーという感じでした。回想シーン以外はすべて局内のセットで対応できたようで、コスパの良いドラマだと思います(笑)。

フィクションでも夫婦の妊活は重く見える

息が合って結婚を即決した仲の良い夫妻(松山ケンイチ深田恭子)の妊活がこのドラマの核でした。うまくいきそうでいかない、そんなもどかしさや心身への負担を如実に伝える啓発ドラマのような存在でした。妹夫妻(伊藤沙莉)が先に妊娠してしまった時の哀しさはズシーンときました。

フィクションでも子連れの事実婚はキツく見える

スタイリスト(平山浩行)とネイリスト(高橋メアリージュン)のふたりだけの事実婚なら問題はないのでしょうが、突然、前妻の子どもが愛の巣に現れたら、そりゃ大変ですよね。フィクションとは言え、きつい展開でした。

フィクションでもゲイカップルの葛藤はキツく見える

ひっそりと暮らしていた年上カレシ(眞島秀和)と10代のバーテンダー(北村匠海)への中傷、公言できないふたりの葛藤、年老いた親へのカミングアウト等、2018年によくぞここまで描けたものだと感心しました。

フィクションでも見栄で固められた夫婦の関係はキツく見える

旦那さんをディスるブランド志向の奥さん(真飛聖)と一流商社をこっそり辞めて教育ボランティアに勤しむ無職の旦那(野間口徹)の関係もきつかったですね。ドラマではよくあるパターンですが、最後には相互に認め合うことができてホッとしました。

ラストショットが素晴らしい

カップル内だけでなくカップル間のわだかまりを超え、最後は集合写真の撮影で終わります。とても良いシーンでした。視聴率はそれほど低くはなかったのですが、あまり話題にならないのがとても残念です。

ベストショット!

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