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noteを始めるのでAIと一緒にペンネームを考えて占い師に占ってもらった

はじめに

年度も新しくなり、「なにか新しく始めよう」と思ってnoteを始めることにしました。
noteを始めるにあたって一つの悩みが、ハンドルネーム(ペンネーム)です。

webでは名前の字面や響きから第一印象が決まることもあるかと思いますが、なかなか良い名前が考え付かないわけです。
実際、SNSを見ていても同じ内容でもハンドルネームによって受ける印象が変わることはあるように感じます。

私個人の感覚は主観的なものですが、その一方で日本人に無意識に好まれる字面や音の傾向などの客観的な良さがあると考えることもできそうです。
せっかく自分で名前を決められるわけですから、主観的にも客観的にも「良い名前」にしたいですよね。

今回は自己紹介として、私の名前を決めるまでの過程を書いてみようと思います。

名前決めの方針

あれこれと考えて、以下の方針でペンネームを考えることとしました。

1.自分が好きな要素の入っている名前にする
2.姓名判断の結果がよいものにする
3.1と2をなるべく両立させる

1はそのままですね。
自分が好きな文字や音が入っていると嬉しいですよね。

2の姓名判断に関しては、両親が私の本名を「縁起の良い画数で決めた」と言っていたのを思い出しまして。
私は典型的な理系人間なので占いには縁遠く、血液型占いアンチでもあります。
とはいえ、無知ゆえの否定は避けたいところ。
姓名判断だって「日本人になんとなく好まれる字面」の傾向をざっくり反映していると期待できる……かも。

他に良い客観的な基準も思いつかなかったので、姓名判断で良い画数のものを採用する方針にしました。
また、この機会に占いを体験してみようという気持ちもあり。

とはいえ、まずは自分で名前の案を考えます。
友人にも相談しましたが、最近のAIブームの例にもれず私も重度のChatGPT依存患者ですのでChatGPTにも助けてもらうことにしました。

ChatGPTを使って名前の候補を考える

まずは取っ掛かりが必要ですが、友人と話していて「太郎」という文字は入れたいと思い、「〇〇太郎」というフォーマットでChatGPTにアイデア出ししてもらいます。

何往復かしましたが、最後の応答だけ載せておきます。GPT3.5だとイマイチでしたのでGPT4で。

5の「蒼天」っていいですね。
FINAL FANTASY XIVの「蒼天のイシュガルド」、三国志の漫画の「蒼天航路」など、私の好きな作品でも使われている単語です。
これをもとにもう少ししっくり来る感じにしていきます。

蒼天編はFF14のストーリーの中でも一番好きです。最近サブキャラクターで2回目をプレイしましたが、やはりイイ!

そもそも占いもChatGPTでいいのでは?説


姓名判断は占い師にお願いしようと思っていましたが、実はChatGPTでできるのでは?
と思い、ここからは姓名判断の縁起も考慮しつつ名前案を考えてもらうことにしました。

以下のようなプロンプトを入れます(2回小分けにして入力しました)。

蒼天太郎の苗字(蒼天)と名前(太郎)の間に漢字を一文字追加して「蒼天〇太郎」のような漢字5文字で表現できますか。 その際に、総画数による縁起のよさも考慮してください。

蒼天の天の部分は他にどのような漢字の候補があるでしょうか。つまり、「蒼〇 〇太郎」のように、「蒼」と「太郎」の間に漢字二文字を入れて、苗字は漢字二文字、名前は漢字三文字とした場合です。
この時も、総画数による縁起なども考慮してください。

昔だったらこういう場面では漢字辞典を引いていたでしょう。
思えば、若い頃はしょっちゅう中二病をくすぐる漢字を探していた気がします……
そうした作業がコンピューターに代替される時代になりつつあると考えると、情報技術の発展は著しいですね。
ChatGPTのアイデアはどんなものでしょうか。

幾つか案を出してもらい、一番ピンときたものに「こういう感じの響きでまた5つ案を出して」のような作業を繰り返しました

蒼石隆太郎というのはなかなかよさそうです。
特に「隆」の字が良い。

前述の「蒼天のイシュガルド」では人間とドラゴンの戦いがテーマになっており、字違いですが同じ音の「りゅう(隆、竜)」が入っているのは私的にポイントが高いです。

他にも、「マジック・ザ・ギャザリング (MtG)」でも《栄光をもたらすもの/Glorybringer》を入れた赤黒機体デッキを使っていた時期の戦績が良かったのでドラゴンには思い入れがあります。
そもそも中二病のオタクがドラゴンに興味がないはずがないんですよね。

自分がMtGで競技プレイをしていたのは「イクサラン」までなので、割と最後の方の思い出のカードです。

余談ですが、アカウント名のdragontarouは隆太郎の隆を竜 (dragon) にかけたものです。

しかし、浮かれてはいけません。
良く見ると画数がデタラメです。
13(蒼)+ 5(石)+ 11(隆)+ 4(太)+ 9(郎)= 42画 になるはずですが、上の結果では34画となっています。

これはハルシネーション(Hallucination)という現象で、AIがもっともらしい嘘をつく……要は知ったかぶりをしてくるわけです。
実際、いかにTransformerがいかに優秀なアルゴリズムだとしても基本は単語の遷移確率の推定にあるわけですから画数を正確に数えられないとしても無理ないでしょう。

指示を細かく分解すれば画数は直せそうなので、それぞれの文字の画数を与えて数えさせることにします。

「蒼石隆太郎」の姓名判断をお願いします。蒼は13画、石は5画、隆は11画、太は4画、郎は9画です。

人間が問題を分解してあげると、AIが元々解けない問題が正しく解けるようになります

画数も直って、それっぽい結果になりました。
それどころか、身に覚えのある欠点をズバズバと指摘してきており、「AI風情が……!」という気持ちも芽生えてしまいました。

とはいえ、ChatGPTの結果を鵜吞みにするのも危険なので他の方法でも見てみます。

占いのサイトを見てみる


タダで姓名判断ができるサイトの存在を友人に教えてもらって、試してみました。

姓名判断は総画数以外にも色々あるのをこの時はじめて知りました

これによると、「蒼石 隆太郎」はそこそこ良い名前のようです。
ただ、ChatGPTの結果とは微妙に食い違っている気もします。
また、一番大事そうな「総格」が凶なのも気になる……

そこで字を一字変えては占い直す作業を繰り返し、色々試行錯誤した末に「蒼隆太郎」が割と良さそうな結果になりました。

読みは「あおい りゅうたろう」です

外格は「凶」ですが、自分がいじった範囲では全部を吉以上にするのは無理でした。
「大吉」や「大大吉」が多くて、字面も気に入ったのでこれで良いかなということで決定。

こんなに占いにゴリゴリに寄せて名前を決めて良いのか?という疑問もありますが、最初に決めた戦略を貫くことにしました。
実際わりと気に入っていますので、物事のきっかけとして占いを使うというのも悪くないと思いました。
とはいえ、無料の占いで満足せず、当初の予定通り占い師にも直接会って占ってもらうことにします。

いざ占い師のもとへ


ショッピングモールはだいたい一番上の方の階がレストランフロアになっていますが、そこに占い師のブースがよくあります。
自宅の最寄りのショッピングモールにも「開運館E&E」というところの占い師さんが来ているようで、そこに行くことにしました。
人生最初でおそらく最後の体験でしたが、なかなか興味深いことも多かったです。

まず、占いのブースが区切られていて外からあんまりよく見えないのでそこに入っていくのに若干の緊張感があります。
この日は休日で周りが混雑しており、人が占いブースの外壁のところに寄りかかってスマホをいじったりしていて、その中に突っ込んでいくのはハードルの高さを感じました。

意を決して中を覗いたところ、どうやら空いているようで、待つことなく占いを受けられました。
自分の対応をしてくれた占い師さんはスピリチュアルみがあるというか、いかにも“占い師っぽいおばちゃん”という感じでした。

受付用紙に名前や生年月日などを書きます。
個人情報に敏感な方は嫌かもしれませんが、住所や連絡先は書かなくて良かったので怪しい個人情報収集ビジネスではなく、占いに必要なインプットのようです。
そして、ペンネームの「蒼隆太郎」に関する姓名判断をお願いしました。

ペンネームを書いてみせた瞬間に「あら、良い名前~!」と早速占い師が高めの声色でお世辞を放ってきます。
この空間は既に相手の領域であるのだとハッとさせられました。
場の雰囲気に慣れていないのもあり、嬉しさより警戒が先立ちました。
ひねくれ過ぎでしょうか……?

占いの手順としては、占い師さんが紙に大きな文字で名前を一文字ずつ書いていき、手元の本を見ながらアレコレと書き足していきます。
だいたい占いサイトで見たのと同じような感じの図を作って、それがひと段落すると説明が始まりました。

天格の数字を指して「16画は行動、積極、努力、財運の兆しが……」、人格を指して「33格は強運、盛大、大吉、……」というような具合です。
とりあえず縁起の良し悪しを表していそうな二字熟語、四字熟語をものすごい勢いで並べていきます。
早口すぎて聞き取るので精一杯なのと、過程がわからずに結果だけ伝えられるのが理系脳には気持ち悪いですが、こちらとしては情報の洪水を必死に捌くしかありません。

一通り縁起の良さそうな単語を数分並べたてた後、一息置いて神妙な顔持ちになって総格の説明に。
曰く、「一時的に成功するが、後に失速」とのこと。
普通にネガティブなことも言うようですね。
何なら「最後に終滅」みたいなことを言われた気がします。
終滅?死ぬってこと……?人間はみんなそうだと思いますが……

その後色々フォローがあって、総括としては「総格以外は完璧」ということでした。
「上手くなるように作ってもこんなに良い結果にはなかなかならないわよ~」などと言われましたが、実際に画数を見て作りこみましたからね。ChatGPTのサポートもかなり役立ったと言えるでしょう。
細かい部分は占いサイトの結果とは少し違いますが、流派になる違いがあるのでしょうか。

占い師のテクニック

などと考えていたところ……

「天の声を聴いてみましょう」

と占い師さんが言い、唐突にタロットカード占い(※)が始まりました。
姓名判断で天の声が出てくるとは思っていませんでしたので面くらいましたが、とりあえず聞くことにします。

※ジョジョ三部で見たことのない名前のカードばかりだったので、実はタロットではなかったかもしれません。

机の脇に色々なカードが置いてあり、どうやらこの占い師さんはカード占いが得意なようで、姓名判断とカードを組み合わせた占いをしてくれるようです。
そういう和洋折衷スタイルもあるんですね。
カードの説明はオタクも敵わない早口だったので全然覚えられませんでしたが、一言でいうと総格の説明と同じで「一時的に上手くいくけど最終的には失速する」ということでした。
インターネットでは一時的に注目を浴びたが故にそれに囚われて苦しむ人もいますが、それを暗示しているのでしょうか。

ちなみに、カードを混ぜる時に麻雀牌を混ぜるように裏向きにして円を描くようにグルグルと混ぜていくのですが、上の方のカードがあんまり動いていなかったので元MtGプレイヤー的には「これ混ざってなくね?」と思いました。
カードも使い込まれていて傷があるので混ぜる前に仕込めば意図的に狙ったカードを引ける可能性がありますが、呼べるジャッジもいないので気にしないことにしました。

天の声を聴き終わったのち、「他に何かありますか?」と聞かれたので、少し気になっていた「一文字変えてもっと良い画数にできますか?」と聞いてみました。
芸能人でも縁起に合わせて一文字改名するみたいな話も聞いたことがあったので、興味本位での質問です。
占い師さんが他の運勢を維持しつつ総格を良くできる方法を色々提案してくれましたが、最終的な案は「郎」を「朗」にするというもの。

曰く、「アナタの顔見て“郎”の字はこっち(朗)の方が”っぽいな”って思っていたのよね」とのことで、(”朗”が合う顔って何だろう……)と思いつつ、その場合の結果を教えてもらいました。
要約すると、総格は48画数になって良し、地格も32画になって「海外で成功する」など縁起のいい画数になるようです。
「総格が良い方がいいからやっぱり朗の方が良い」というようなことも言われていたと思います。

ここぞとばかりに縁起の良さげな言葉をマシンガンのように浴びせてきますが、こういう時こそ“怪しい”というセンサーが働くものです。
良く考えると、一番下の字が変わっているので「外格」の部分も変わるはずですが、その説明がありませんでした。

そこを突っ込んだら「ん?」という鈍い反応をされましたが、冷静にもう一回指摘して「朗」に変更した場合の外格も説明してもらい、どうやら良くないとのこと。
(絶対、気付いていたのを隠したよな……)と思いましたが、これは占い師さんのテクニックでしょう。

人の印象は「ピークエンドの法則」に従うとされており、それは「印象は一番良かった時と最後を平均したものである」というものです。
つまり、
1.最初に名前をめっちゃ褒めて、天格や地格なども褒める(ピーク)
2.途中でネガティブな情報を入れる(「最初良いけど途中で失速する」)
3.総格は良くないが全体としては大吉の項目が多いし問題ないという話をする
4.一字変えたらどうなるかという私の質問に対して、「郎」を変えると総格も他も全部良くなると話す(エンド)
という構造にしたわけですね。
1と4の両方がポジティブなので、結果として好印象を抱くという感じです。

しかも、私が字を変える質問しなかった場合は3で終わり、これも良い話で終わっているのでやはりポジティブで終わるという二段構えです。
もしも最後に外格の話をすると最後がネガティブになって、印象が悪く終わってしまいます。
だから最後だけ外格の話を隠したのではないかな……と。
どこまで意図的だったかはわかりませんが、私の分析としてはこんな感じです。

その後またカード占いが始まり、これまた説明が速いので聞き取るのも難しかったですが、占い師さんの最終的な結論は「元の名前のままが良い」ということでした。
話の流れ的に無理やり落とした感じもありましたが、そもそも「蒼隆太郎」の名前には個人的には何の文句もないので有難く受け取ることにしました。

とはいえ、「朗のほうが”っぽい”」「外格より総格の方が大事」っていうのはなんだったのか……?
まぁ、全体としては面白い体験ができたので良しとしましょう。

ところで、その場では気付かなかったのですが、家に帰ってからメモをよく見ると画数が違っています。
「蒼隆太郎」は37画ですが、占い師さんの言っていたのは52画でした。
でも、占い師さんは本を見ながら数字を書いていたので間違ってはいないはず。
画数にも流派があるようです。
新字体か旧字体かの違いなのでしょうか……?
その場で気付けば質問したと思いますが、微妙な謎が残ってしまいました。

ちなみに、料金は20分で3300円でした。
個人的には、まぁ一回の体験としてなら払っても良いかなと思える金額です。

名前と占いに関する結論

諸説あるようですが、「蒼隆太郎」の姓名判断はおおむね良好とのことでした。
今後はこの名前で書いていこうと思います。

占いについては、「物事のきっかけにするのはアリだが、最終的な意思決定には使えない」という普通の評価に落ち着きました。
少なくとも、占い師さんの言葉に従って「郎」の字を変えるのではなく、自分が気に入るかどうかで最終的に決めるべきである、ということですね。
当たり前といえば当たり前ですが……

これは占いもAIも同じで、ツールは意思決定そのものを代替することはできないという一般的な真理でしょう。
とは言え、何の手掛かりもなければ今回の名前に落ち着くことはなかったでしょうから、姓名判断を全否定する必要もないかなとは思います。
基準が画数である必要はないと思いますが、何かしら制約条件があるからこそ発想が生まれるのが人間の思考の面白いところかなと。

おわりに

今後は最低週1、できれば週2を目標に何かしら書いていきたいと思います。
日常的な話とか、あとはゲーム、AIなどが趣味なのでその辺りと絡めた話が多くなるかと思います。
今回は初回なのもあり気合が入って長めに書きましたが、毎回これだと書く方も読む方も大変なので基本はもっと短くしようと思います。

よろしければ、フォローやスキ評価など頂けますと幸いです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

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