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京都芸術大学1年目の春にもう挫折しそうな理由

初っ端から挫けそうである。
京都芸術大学 通信教育部芸術学部 デザイン科 イラストレーションコースに3年編入で入学した最初の春、6月にもう心が折れそうになっている。

なぜか?
講義は確かに難しいものもあるが、理解できないわけではない。
ただ、課題がイラスト初心者には難しすぎるのである。

TW 美術解剖学
TW レイアウト・構図
WS デジタル演習AI(Clip Studio Paint)
WS クロッキー1
TW キャリア論
TW メインビジュアル
WS 色彩基礎

これらにトライしてみたのだが、は?1年次にいきなりこれ!?というのが多いのである。
これは明らかに今までデジタルツールでイラストを描いてきた経験がある人用で、初めてデジタルツールでイラストレーションに携わる人がハイハイとできる課題ではない。そもそも画力もないのだから。。
講義の理論は分かっても、最後に「その理論に基づいてオリジナルで作画せよ」という課題がいきなり出てきて「へ?」となる。だって作画の手法を習ってないし。

例えば、
「色彩基礎」は講義の内容に基づいて、決められたイラストの配色表現を分析する。色相を基準にした配色、トーンを基準にした配色、空気遠近法、色彩遠近法などの分析内容を図やテキストツールなどを用いて簡潔に記述する。ここまではよしとしよう。でもその後、「分析内容を全て反映したイラストを自分でオリジナルで制作しなさい」とくるのである。

「メインビジュアル」は有名な講師がイラストを仕上げる様子を早送りで見せながら、解説する。そもそもこれがすごい絵なのでこれを見せられてもただ感心するだけ。そしてその課題は「京都芸術大学通信教育部イラストレーションコースのメインビジュアルを制作しなさい」である。これ見せられた後に?どんなレベルを要求してはりますの?? まず設定したテーマに基づいて、ラフを3つ以上制作する、ここまでは良い。しかしそのうちの一つを選んでメインビジュアルを自分で仕上げろという。

「キャリア論」はイラストレーターの方々のインタビュー動画で、なぜこの道を選んだか、どのようなキャリアを経てきたかなどを聞いたらいきなり「その中の一人の講師の作風の研究と絵柄を模倣したイラストを制作せよ」である。

これら全て、ラフの線画でアイデアを描くことはできるが、このイラストを仕上げる技術、デジタルツールで何を使ってどのように描くか?がわからない人には相当ハードルが高いものになる。
なので自分で思い描いたような作品になることはまずない。ベタ塗りのお絵描きレベルになってしまうため、フラストレーションが溜まるのである。
イラストレーションにフラストレーション。オヤジギャグを極めてる場合ではない。

そして想像通り評価は「C」となって返ってくる。「画力と同様に、何を描きたくて、何を表現したいのか、が重要」と言われても、わかってはいるがその画力を上げる方法すら習っていないんですよ。

この中で実際に画力を上げるということに役に立ったのはクロッキーくらいである。これはアナログで描くということもあるが、人体の絵を描く基礎のようなもので、とても勉強になった。

ここで自分は何か勘違いをして入学したのではないかと思ってしまった。
絵を描く技術、画力を上げる具体的な方法を教わるのではなく、多角的な理論を習得して今ある自分の絵を描く技術の幅を拡げるための大学だったのか?と。
自分としては、例えば人体はこう描く、どこから描く、このように影をつける、瞳はこうに描く、表情はこう描く、手の指はこう表現する、動物はこう描く、毛並みはこう描く、建物は、山は、空は、、、、どんな筆を使用し、どんな塗り方をし、どんな技を使い描くという、いろんな事例の具体的な手法を教えてもらえるものだと思い込んでいたのである。

また、デジタル演習BI(Illustrator)の講義を先に受けようと思っても、これはWSの夏科目なので7月にならないと見ることさえできない。6月は課題提出がないんだから早く受けておきたいのに。
3年次編入の人のために、どの順番で受けたらいいかのモデルケースはあるが、季節が来ないと見れない講義の中に先にやった方がいいものが隠れている。そして講義の一覧表を見ただけでは中身がわからない(例えばこれはClip Studio Paintの基礎、これはIllustratorの基礎などの内容)のも、履修計画を作る上で非常に不便である。

このままでは画伯にはなれない。。。
もうヘタウマ画風で勝負するしかないのか。。
やばい予感に途方に暮れて窓の外を見つめる日々である。


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