見出し画像

ペット機内持ち込み論争、自分はこう思う

1月2日に起こった日航機と海保機との衝突事故で日航機の乗客乗員が全員奇跡の脱出と賞賛される中で、残されたペットが2件(犬と猫)あったことをニュースで知った時、ああ、と胸を痛めて涙が出てきた。飼い主さんの悲しみはいかほどかと察するにあまりある。

自分も猫と暮らしている。本来「飼い主」「ペット」と呼ぶのも躊躇するくらい「一緒に暮らしている」「同志であり家族」である。

ところがこの事故でのペットの扱いが取り沙汰され、著名人の何人かがSNSで「ペットを座席内に持ち込めるようにして欲しい」と言っただけで炎上よろしく、「アレルギーを持つ人への人権侵害だ」などと反対され、論争になっていることを知った。

以前、2011年3月11日の震災の時、東京も大いに揺れ、わたしは会社から出られずに朝まで待機することになった。その時、とにかく家にいる猫が心配で心配で仕方なかった。

落ち着いた頃、実家に帰省することになった時、ふとまた地震がきたらどうしようと考え、猫を連れて帰ることにした。

飛行機の貨物室の中で空気も室温も客室と同じ所に安全に入ってるということで安心し、その後も2回ほど往復していたが、ある時「実はその中はすごい轟音がする」と聞いて、ハッとしそれ以降は乗せるのを止めた。

猫にとって音はすごくストレスになるし、それでなくても家につく猫は移動自体がそもそもストレスであるに違いないのだが。

ただどうしてもの時、自分もやはり「座席に持ち込めたらなあ」と願った。海外では1機に何匹までと制限はあるものの、座席持ち込みが可能な航空会社が多いと聞く。
日本はまだまだペットへの理解がないなあと感じていたのである。
日本では法律的にはペットは物であり、例えば飼い犬などが傷つけられたら「器物破損」になる。航空機で荷物扱いされるのも、仕方ないことになっている。

今回の事故で、そのことが議論されるのはとても良いことだと思うし、反対する人の意見も当然尊重されなければならないけど、お互いを敵視するような言い方で論争するのはちょっと違うのでは?と思ってしまう。

誰も人間よりペットの命を優先なんて思っていないし、動物アレルギーの人を軽視しているわけでもない。
X(旧Twitter)での意見も殺伐としているのが多くて、なんだか見ていらてない。

もっと前向きにこうしたらいいんじゃないか?って意見はないものだろうか??

大前提として、「動物のためを思えば、飛行機には乗せないほうがいい」。その上で、どうしても乗せて移動しなければならない場合、国内線に限っての話だが、自分はこうすればいいのでは?と思った。

■ペット搭乗可能な便をその路線ごとに1本決め、告知し、動物アレルギーなどがある人はその便を避ける

■機内ではペットと座るエリアを決め、カーテン等で仕切る

■機内に入る際、ゲージはハードケースで大きさを決め、ない場合は航空会社指定のものを使用する

■ゲージの扉の隙間から外が見れないように布などを被せる

■ゲージは搭乗中は一切開けてはならず、ドアに完封の印をつける

■どうしても緊急で開けなければならない場合は座席ではなくトイレなどの個室を利用する

■非常時には、ペットの同乗者は一番最後の脱出になり、一緒に脱出できるかは乗務員の臨機応変な判断に委ねること

このようなことでは解決の糸口にならないだろうか?
少なくとも、航空会社と議論の余地はあるのではないだろうか?
ペット搭乗便を作れば、その便に乗る人は知った上で乗るのだから文句は言えないし、アレルギーや動物が苦手な人はその便を予約しなければいい。
これらを実現するためのリサーチ、検証をしてもいいのではないだろうか?

他にもいろんな問題が出てくるかもしれないが、ひとつひとつ、前向きに意見を出し合って解決していけばいい。

ただし、くれぐれも大前提として、自分のペットのことを大事に思うなら空港や機内で大勢の人に晒される不安、ストレスを考え、なるべくペットホテルやシッターさんに預ける選択をするのが望ましいのは言うまでもない。

今や日本国内で犬と猫だけでも、1500万頭以上の飼育数が確認されている。(2022年一般社団法人 ペットフード協会調査
動物と一緒に暮らす人にとっては家族のような存在であるが、それだけに大いなる責任を伴うことを自覚しなければならない。

その上でいろんな所でペットと人が共存できる一番良い方法を模索しける社会になればいいなあと願うばかりである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?