春分 vernal equinox
春分点@天文
天球上の太陽の通り道である太陽黄経0度=スタート点が「春分点」です。
占星術のホロスコープのサイン(黄道十二宮)の起点となる白羊宮の原点もここにあたります。
春分日@曆
太陽が春分点を通過する瞬間を含む日が春分日。
年によって日時が変わり、国や時差によっても1日の違いが生じます。
春分の日@国民の祝日
「春分の日」として「国民の祝日」に定められています。
春分点は年によって変化するため、春分の日も変化します。
国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)によると、春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ。」とされています。
春の花が咲き、小さな虫たちも目にする頃です。
身近な春の風景に心を寄せて、命の息吹を味わいたいですね。
春のお彼岸
春分の前後3日間ずつ7日間が春のお彼岸です。
お墓参りをしたり、仏前に牡丹餅をお供えしたり、先祖供養をする風習があります。
彼岸とは向こう岸という意味で、この世に対してのあの世=極楽浄土のこと。
真西に日が沈む春分は、西の彼方にある極楽浄土が近くなる日と考えられ、
ご先祖を供養したり、自らも悟りの境地に到達できるよう修行をするようになりました。
お布施をしたり、仏前で手を合わせて心を整えたり、新年度の生活に向けて振り返る時間を持つのもよさそうです。
春分@曆
太陽を基準にする二十四節気では、立春、雨水、啓蟄を過ぎて4つ目の春の節気。
二十四節気は、太陽の1周を24等分した曆ですから、1目盛りが15度。
0度春分点~15度清明の前までと考えるとわかりやすいかもしれません。
日頃見なれているカレンダー上で二十四節気はわかりにくいですが、
春分から始まる1太陽年間(365日間)を太陽を中心に地球や惑星の位置で捉える『地球暦』だとわかりやすいです。
二十四節気@地球暦 https://heliostera.com/twentyFourDivision
春分@七十二侯
初候 | 第10侯 雀始巣(すずめはじめてすくう)
婚活期を過ぎてカップルになり、栄養たっぷりの虫たちが出てくる頃になると、雀たちも子育て期をスタート。枯草や鳥の羽などでベビーベッドとなる巣を作り始めます。
次候 | 第11侯 桜始開(さくらはじめてひらく)
虫たちが出て来ると、虫に受粉をしてもらおうと、いちはやく桜の花も開きます。蜜に誘われた虫たちが、花から花へと花粉をつないで、実を育て、鳥を養い、遠い地まで種を散らしていきます。
末候 | 第12侯 雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)
冬に優勢だったシベリア高気圧が弱まり春になってくると、偏西風に乗って西から高気圧と低気圧がやってくるようになります。暖かい空気の下に冷たい空気が潜り込む寒冷前線では、暖かい空気が急上昇して積乱雲を発生させ、あられや氷晶がはげしく上昇下降しながら衝突して雷が起きやすくなります。
春分@陰陽五行
真東から日が昇り、真西に沈み、昼と夜の長さが等分(実際は約14分昼が長い)されることから、陰陽のバランスが取れた中庸の象徴ともとらえられています。
冬から春に向かって上がってきた氣が旺盛になりすぎないように、
バランスに注目して平和な状態を目指すと良い時期です。
春分@養生
1日は同じ24時間ですが季節によって昼夜や寒暖のバランスは変化します。特に年度の切り替えで、生活も変化しやすく、心身の不調を感じやすい時期なので、運動と休養、飲食と消化排泄、交感神経と副交感神経、精神面でもバランスに注意を向けていきましょう。
雪が春の日差しに溶け出すように、冬の間に溜まってしまった余分な水分、脂肪、老廃物なども排出しやすくなります。苦みのある野草や葉野菜も出回る時期ですし、よく噛んで食べ、太陽を浴び、水分補給しながら運動して、体の中も心の中もスムーズにリズムよく循環させましょう。
春は生殖繁殖、恋する季節です。恋愛だけでなく何かに恋するのも楽しんで、大きな花を咲かせたいですね。
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