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トレーニングの基礎知識

つい2ヶ月前に書いたnote(姿勢と学力)ではコロナウイルスはアジアを中心に世界にちょっとずつ影響を与えていると書いていましたがこの2ヶ月(特に前回から1ヶ月)で世界の情勢は様変わりしました。しかし英会話の先生が「overcoming the crisis」と言い、その後も書き起こせないけどめちゃくちゃポジティブな言葉が凄く心に響いてます。実際に自分自身の仕事にも多大な影響を与えています。学生スポーツが自粛=トレーナーとしての活動がなくなる。高齢者が罹患すると重症へのリスクが高くなることから学生から高齢者を対象としている接骨院業務も手の空く時間が少し増えています。でもそんなことって世界中一緒だと思うし、そこまで悲観することなくやっていくのが一番だと思っています。今はこのウイルスが落ち着いたら爆発するための充電期間なので、今のうちに出来ることをやっていこうと思っています。そう考えるとこうやってnoteを書く時間ができたり、動画を編集する時間ができたり、考えを文字に書き起こしたり日々の仕事をしていればなかなか出来ない時間が取れて充実している気がします。
ホント今は充電期間!コロナの野郎!!今に見とけよ!!!!

トレーニングの原理原則

ということで今日の題材はトレーニングの基礎知識についてです。
自分自身がトレーニングを再々再開して2ヶ月以上経ちました。実質日数は昨日で49日となりました。勿論重量もフォーム、メニューもそして身体の調子も再開当初に比べても、今までに比べても過去最高で30歳になってもまだまだ進化出来るんだと改めて思っているところです。
実際に今年からのトレーニングで今までと違うところは経験則でやるのではなく、きっちり今まで習ってきたトレーニングの原理原則に従い行なっているところです。もっとやるべきことはあるのですが、基礎となる原理原則で全てが調子良く向上してます。その原理原則などをまとめたいと思います。

原理と原則の違いとは?

結構同じように用いられることが多いのですが、MacBookの認識はこう。
原理: 事象やそれについての認識を成り立たせる,根本となるしくみ。
原則:人間の社会的活動の中で,多くの場合にあてはまる基本的な規則や法則。
ん〜難しいですね。簡単に言うとトレーニングで起こる筋肉が大きくなったり筋力が強くなることを原理、それを起こすための方法論や守るべき法則を原則と捉えるのが一番しっくりくると思います。
トレーニングの原理原則には原理が3つ原則が5つあります。その一つ一つを説明していきたいと思います。実はトレーニングをする上でもメニューを組む上でも凄く大切になってくることなので、少々長くなりますが、興味のある方は最後までお読みください。

①特異性の原理

特異性の原理はSAID(specific adaptation to imposed demands:生体は課された刺激に応じ適応する)の原理とも呼ばれています。例えば筋肉を大きくしたい(筋肥大)のであれば筋肉が効率良く肥大するためのトレーニングプログラムを作成しエクササイズを実施しなければならないし、呼吸循環系の向上を目的とするならばそれを目的とした方法を実施する必要があります。要するに身体はトレーニングによって変化しますよ〜でも目的と方法は間違わないようにね〜と言うことです。

②過負荷の原理

これは特異性の原理とも繋がってくるのですが、身体は刺激に応じ適応します。その後何が起きるかというと慣れが出てきます。分かりやすく言うと久々のトレーニング、運動って絶対に翌日(もしくは翌々日)には筋肉痛がきますよね?それは普段の負荷以上のこと(過負荷)を与えて筋肉に刺激を与えているからです。ただそれが継続して出来るとその刺激にも慣れるので目的に応じて次の負荷を与える必要があります。但し毎回のトレーニングで負荷を上げるのは危険です。慣れてくるまでの期間が必要になってきます。(原則の項目で書きます)

③可逆性の原理

トレーニングを毎日している人がトレーニングを辞めたらどうなるでしょうか?筋肉量がいつまでも維持できるわけはないですよね→そんな身体が欲しいトレーニング効果を維持、向上したいのであれば筋肉に刺激を与え続けることが大切になっています。長期間で獲得した筋肉は短期間で獲得した筋肉よりも落ちるスピードはゆっくりであると研究で明らかになっているので、トレーニングは継続しましょう!!

以上がトレーニングの3原理になります。要するに目的と方法を間違わず負荷を与え続ければ身体は目的に合った変化をするということは絶対間違えてはいけない原理になるのでおさえておきましょう!!
では次にその原理を守れば目的まで加速させる要因にもなる原則を書きたいと思います。

❶個別性の原則

トレーニングは性別、年齢、体格、体格、技術レベル、経験、健康・精神状態に考慮して個々のプログラムを作成する必要があります。子どものトレーニングプログラム作成を考える上では発育・発達の曲線(スキャモンの発育曲線)に合わせることが大切になります。

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特に注目したいのは5〜8歳と9〜12歳。
5〜8歳では神経系の成長が著しいです。神経系というのは俗にいう運動神経や感覚神経。その次に迎える9〜12歳(競技スポーツの観点ではゴールデンエイジ)に最も影響を与えるタイミングが5〜8歳。この時期には専門的なことよりも基礎的な運動の動作(走る、投げる、跳ぶなど)を行うことが大切になってきます。また自分自身の身体をコントロールするような運動(マットなどの体操)などもこの時期が大切と言われています。
というように9〜12歳のゴールデンエイジでもやるべきことがあるので、この個別性の原則を知っておくことは子どもだけでなくポジションによって体格が異なるラグビーやアメリカンフットボールもそうだし、男性と同じエクササイズを女性に行うのはナンセンスなので大切になってきます。

❷反復性の原則

これは可逆性の原理を考えれば分かることだと思うのですが、反復的に刺激を与えないと筋肉は衰えていきますよ〜ということです。基本的に腹筋以外の筋肉は1日空けて刺激を与えることで強くなってきます。(どれぐらいの負荷・回数・セット数などで変わってきます)

❸漸進性の原則

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ホップステップジャンプ🎶
これ大切です。いきなりジャンプしちゃうと大怪我につながります。子どもの運動会、お父さんのアキレス腱断裂や肉離れが多いのは速く走るという目標に対して昔の感覚でいきなりジャンプしてしまった結果です。目標には一歩一歩進む必要があります。トレーニングの量や頻度を段階的に増加させる必要があります。それだけでなくそれに伴う技術も簡単なものから難しくする必要があります。
例えば簡単なもので片足立ち。実際にやってもらえれば分かるのですが、片足で立っている状態で安定しているのであれば目を閉じてみてください。目を開けていた時よりも不安定になったと思います。これも負荷を段階的に上げたものです。いきなり目を閉じてやるのではなく、簡単なものから一つ要素を変える、もしくは加えることが大切になってきます。

❹意識性の原則

もしもトレーニングを指導するのであれば何を目的としてどのような効果があり、そのためにはどのように行うのかを知っておく必要があります。またそれを指導する際には実施する本人に目的や効果、注意点などのことを伝え、それを意識させることでトレーニングの効果は抜群に上がります。身体を動かす指令を出すのは脳です。何も考えずに行うのと意味を知って行うのでは脳の活動量が全く変わります。その為、人に指導する場合はしっかりと事前説明とディスカッションを十分に行い、個人でする場合はこのエクササイズがどのような効果があり、どこに注意して意識するのかを知るだけじゃなく理解して実施することが大切になります。(最近、YouTubeにトレーニング動画が多数アップされていますが、それを真似するだけではダメですよ〜)

❺全面性の原則

トレーニングジムではベンチプレスやアームカールなど胸や腕を鍛えているトレーニー達を多く見かけます。勿論否定するわけではありません。例えばTシャツをピチッと着たいや胸板を厚くしたいなどであればそちらの方が効率的かもしれません。しかし競技者や健康維持が目的の方であれば特定の部位を鍛えることに関しては疑問符がつきます。
ジャンプ能力を上げたい選手が膝を伸ばす筋肉である大腿四頭筋だけを鍛えたらどうなるでしょう?おそらく全力でジャンプした際にもも裏の筋肉であるハムストリングスの肉離れを引き起こすでしょう。
ボールを速く投げたい選手が腕を太くしたらどうでしょう?遠心力が増加するので肩にかかる負担も高くなり、踏み込む際には下肢の筋肉も大切になってきます。
このようになんでもそうですがバランスというものがあります。身体にも前後左右上下があるのでそのバランスが大切になります。上半身のみのトレーニングで筋肉量が増えれば下半身とのバランスがおかしくなり腰痛が起きやすくなったりします。実際に全面的なトレーニングを継続した方が怪我が少なくなるというのも研究で明らかになっています。そのため特定の部位だけでなく全面性の原則を用いてトレーニングすることをオススメします。

まとめ

長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。
トレーニングの原理原則
原理:特異性・過負荷・可逆性
原則:個別性・反復性・漸進性・意識性・全面性
テストではこの文字だけ覚えていればいいのでしょうが、実際にトレーニングを指導する際には絶対に意味も理解してプログラム作成することが大切です。個人でする際にもこれを守れば今まで以上の身体の変化を感じれるでしょう。
情報が幅広く、浅く手に入れれる時代だからこそ絶対に変わらない原理原則は守っていかなければと思い、書きました。
最後までありがとうございました。

Overcoming the crisis

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