★読書愛好会(49)
将来の職業として税理士はどうかなと思いましたが部長は「昔ほど稼げないのでは?」と言ってました。なぜ分かるかというと部長のおじさんが埼玉の川口市で税理士事務所を経営しているからです。
老舗の税理士事務所に就職して所長が引退したら顧問先を譲ってもらうというやり方が安全かも、とおじさんは言っていたそうです。税理士事務所をコロコロ変える企業は極めて少ないのです。
世の中、税務処理が必要な金持ち、一般企業が増えれば増えるほど税理士の必要性は高まります。しかし残念ながら今の日本経済は低成長なので新規に企業が爆発的に増える可能性に乏しい。むしろ企業は減って行くかも。
大企業は残るが彼らが付き合うのは主に公認会計士であり、税理士ではない。従って国内の中小企業が増えるかどうかがポイント。
一方、全国に税理士は八万人もいる。都道府県の数で割ると一県あたり1700名だ。明らかにレッドOceanであり、かなり営業力がないと顧問先を増やすのは難しいだろう。小さなパイを大勢で奪い合う世界。部長はそのように分析していました。
父も似たようなことを言ってましたね。開業したものの、顧問先がなかなか見つからない税理士がいるそうです。資格を取ったからといってお客さんが一緒に付いてくるわけじゃないんですよね。お客さんは自分で探さないといけない。父いわく、税理士の資格をとり、大企業の経理部に就職する方法もあるそうです。
他の先生に長らくお世話になっている会社や資産家が自身の秘密である財務情報を新参の税理士に易々と開示するわけがない。
僕はこれらのアドバイスを自分なりに検討して税理士は諦めました。税理士より税務署に勤めたほうが安全だな、と。(笑)
簿記三級くらいは取得しておいたほうがいいかもよ、と部長が言うのでさっそく二ヶ月真剣に勉強し、合格しました。父は喜び、僕にパフェをご馳走してくれました。
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