靴を選ぶ。
とある本を読んでから、靴の選び方が変わった。
そして、今後滅多に靴を選ばなくなるだろう。
物心ついた頃から靴を履き潰して捨てるというのは当然の感覚だった。両親も靴がダメになったら捨てて新しいのを買っていた。だから靴というのは消耗品だと思っていた。
でも、ちゃんと修理できるもの、普遍的なデザインのものを選べば靴は古くならない。資源の無駄が減る。
もちろん、靴底が磨り減れば交換するし、革が破れても、靴紐が切れても交換する。パーツを全て交換すれば一足丸々買い替えるのとあまり変わらないように見えるかも知れない。
でもやっぱり違う。一ヵ所ダメになるだけで全部捨てるのとは随分違う。
『靴は修理して履き続けるもの』という感覚が広まると良い。
石油でも、動物の皮でも、植物から作った繊維でも、無駄にしないに越したことはない。資源の問題はわかるけど靴がたくさん売れなくなると雇用を奪われる人がいるという人がいるかも知れない。でも、それはよくよく考えたら違う気がする。一時的にはその通りかも知れないけど人間の労働によって自然のものを加工し、生活の糧に変換するというプロセスを思えば、無駄を省けば生活の効率はよくなるはず。難しいことを考えなくても、少なくとも靴の修理屋という市場は拡大する。
というわけで修理できる靴を選んで買いました。次はこの考えで鞄も選びたい。
修理して長く使い続けた物ほどカッコいいという価値観の時代が来ることを祈る。
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