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【お題】僕と人生と漫画

僕はnoteで『キングダムから学ぶ新型コロナ大戦』という記事を書いている。思えば漫画は小さい頃から大好きで沢山読んできた。信やルフィ、炭治郎、櫂直を始めとした主人公に自分を重ねて状況を分析するとスッキリすることが多い。今回、自分を構成する5つのマンガを選んでみた。こうしてみると灼熱の時代(物語)を生きる1人であることを実感する。

それぞれの漫画についての思いは以下の通りである。

①キングダムには戦いのすべてが詰まっている。戦争という分野は科学の発展により様相を変えてはいるものの、人が集まってなにか困難と戦うときには戦略と戦術と兵站が必要になる。新型コロナウイルスに限らずあらゆる自然災害をはじめとした危機管理において、人の戦いの根底にあるものは変わらない。また、国とは?金とは?法とは?と考えさせられるテーマも随所に散りばめられている。何のために戦うのかについても深く考えさせられる。この漫画は私が今直面しているテーマを網羅しているのだ。

②ONE PIECEには、ひと繋ぎの財宝ワンピースを目指して進む上で『クルー』という概念が非常に参考になる。自分が成長する過程において、仲間も増える。一期一会の出会いも大事だし、仲間と共に強くなることも必要。また1人1人の仲間にサイドストーリーがあるという点も共感できる。今、独立にむけて力をつけるために修行しているが、仲間たちとは散り散りで彼らも力をつけようと頑張ってくれている。まさに3D2Y。また、ストーリー中に登場する覇気に関しては非常に興味深い。私自身、医師として現在覇気を纏うための修行をレイリーのような師匠に特訓してもらっている。それが無いと新世界では先に進めないし、ロギア系と戦えない状況である。具体的には医学論文を書くこと、医師を教育できる力を身につけること、稀な病気をみることができ、高度な器具を使いこなせることである。また、船長同士の同盟も面白い。わたしにもトラファルガーローのような友人がいるが、大体同じ速さで彼も強くなっている。今はコロナウイルスと共に戦っているが、彼にも強烈なクルーがいる。

③鬼滅の刃については、炭治郎の修行や強くなる過程が非常に興味深い。最近では特に『全集中』が自分にも必要であると感じている。目の前にきた患者だけに集中するわけでなく、手を休めることはなく、すべてのスタッフの立ち位置や性質、診療内容を把握し続けるのは恐ろしく疲れる。さらに患者がいない間にスタッフの教育やメンタルケアもするとなると隙間はない。プロとしての振る舞いに通ずる能力ではないだろうか。柱になるために必要な基本スペックとなると、覇気にならんで必要な能力に思えて仕方ない。また各呼吸と型については自分の才能や流派を考える際に役立つ。自分は救急医として内科ベースであるし、フィールドとしては地域医療で総合的に診るタイプの医者だ。呼吸と型の分析により、自分に合ってるのかとか、いくつ型を覚えられたか?などと考えて整理できるようになった。鬼滅の刃は自分の力を分析するのに最高の漫画である。

④キングダム、ONE PIECE、鬼滅の刃が強くなる自分や仲間の象徴としたら、アルキメデスの大戦は、国を守るということの意味を考えさせられる漫画である。コロナウイルスや南海トラフ大地震、首都直下型地震から国を守る、とは一体何を意味するのか。世界各国との関わりも無視できない。このまま自分が成長し、覇気を纏い、クルーを連れて、全集中を身につけて、必殺の型をマスターできたら、僕は日本のために何ができるかを考えたい。国とは軍備だけでなく、経済、技術、研究、教育と構成されるものが沢山ある。櫂直が軍艦の計算をしたり航空機の開発をしたりするストーリーはすべて戦争をやめさせて国を守るという話につながる。ドイツに渡って技術を輸入し、アメリカにいって大統領と交渉する姿は、日本の若者としてあまりにも胸を打たれた存在となった。その中で、櫂直が何故そこまでの大物になれたのかは、世界に通ずる数学者としての力があったからだとも考えられる。自分には世界に通用する力が何かあるのか。それは櫂直から突きつけられた僕の課題に思える。世界に通じる力をつけてみろと言われた気がした。それほどアルキメデスの大戦が僕に与えた影響は大きい。

⑤最後に闇金ウシジマくんだ。僕はあくまで人というものを夢や綺麗事だけで好きになっていない。醜く愚かで苦しい『人間』という生き物が1人1人の人生をただただ生きている。キングダムの中でも、人は人でしかないと李牧が龐煖(ほうけん)を見つめて言い放ったように、僕は人は人でしかないと考えている。だから、どんなに有名人が達観した意見を発信したり、フォロワーを得たとしても、それも所詮1人の人生であり、歴史は大きく変わらないのだと感じている。僕がウシジマくんを好きなのは、人の醜い部分、どうしようもない闇の部分がリアルに描かれているからである。僕自身が借金だらけの家で育ち、イジメをうけて死にたくなったり、愚かな行いをして人から責められたりする経験をしているから、人の闇を嫌いになれない。縁と情という光を浴びて闇から導かれ、心の底から人に感謝して、恩返しをしたいと思って医者になった。救急外来で生活がどうにもならず行き倒れたり、色々なことがあって死にかけた人をみたり、死にたくなった人をみるとその人生に寄り添ってみたくなる。だから救急外来で働きたいと思った。どんな漫画にも主人公は闇の力を見に纏う描写があるが、ウシジマくんはずっと闇の漫画なのだ。闇を見続けたとき、それは闇でなく人なのだと気づく。人という生き物はなにかを深く考えられる作品だ。

仲間と共に強くなりたい

強くなって国を守りたい

いつか世界へ出てみたい

すべては世のため人のため

ひとはひとでしかないのだが。

Dr.RISHIN

#私を構成する5つのマンガ

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