袴田事件再審開始決定。検察の振る舞いの矛盾

いわゆる袴田事件の高裁での再審開始決定に対して検察は特別抗告しないことで、正式に再審開始となる。
確定判決は重く、再審には確定判決が覆るほどの明白な新証拠が必要とされる。それならば例え地裁であっても再審開始が出たら、検察は上訴できないように法改正をした方がいいと考える。それでも有罪だと検察が考えるなら再審でそれを主張すればよいのであり、再審するかどうかまで三審制にする必要はない。冤罪が強く疑われる段階でさらに名誉の回復が引き延ばされるのはとんでもないことだ。

さて今回検察は再審では有罪の立証をしないという。もし本当にそうだとすれば、つい数日前まで特別抗告を迷っていたのは何だったのだろうか。高裁の判決文の中に承服できない点があったとのことだが、そんなもの検察と裁判所のチャンバラごっこだ。そんな茶番に袴田さんはいつまで付き合わされなくてはならないのか。袴田さんを有罪とすることは無理だと考えたのならば、一日でも早く名誉回復に努めるべきなのは当然だろう。
袴田さんを陥れた罪は確定判決だけではなく、現在進行形であることを忘れてはならない。

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