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アンチエイジング手術が求める「自然さ」とは何か?

私が金科玉条のごとく唱える言葉。

「自然さを追求すること」

実はコレ、本質的に矛盾しているって気づきますか?

なぜなら、最も自然に近い状態とは「触らない状態」、つまり素の状態で放置することです。

手入れの行き届いた公園は不自然なのです。(きれいだけど)

アンチエイジング目的に医療的な介入を行ったその瞬間に「自然さ」を失い、そして介入をすればするほど「自然さ」から遠ざかる運命なのです。

だから「手術で自然さを追求する」というのは、誤謬に陥っているという見方もありえます。お恥ずかしい…

バランスの問題もあります。

考えてみてください。

目元だけ若返っても不自然です。全顔で若返っても身体(シワシワ皮膚や猫背姿勢)がそのままなら不自然。

全身で見かけが若返っても、立ち居振る舞い、喋り方、手指の巧緻性、階段昇降、嚥下機能、認知機能もろもろそのままなら不自然です。

では「自然さを追求すること」は間違いでしょうか?

改めて定義し直します。

あらゆる年齢層において、自然では見ることのない形態を「不自然である」とします。そして「不自然でない状態を追求すること」を「自然さを追求すること」としたいと思います。

例えばハム目は「不自然」です。皮膚取られすぎも「不自然」です。コレを回避することを「自然さを追求」とします。

一方多重瞼やイレギュラーな二重の線は「自然」に存在します。だからコレは許容します。だから「ハム目」と「予定外線」どちらかを受け入れなければならないとすれば、ハム目を回避して予定外線を受け入れます。

そして全身とのバランスを考慮してやりすぎないこと。

公園に雑多な植物が生えてて多様な生き物が生活している方が自然です。(でも人工の公園は人工であり、自然ではない)。
※もちろん徹底的に作り込まれた公園も美しいです。その点は否定しません。

以上、

「医療的な介入をすればするほど自然さから乖離すること」こそが本質という話でした。

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