新幹線予約に関する備忘録

数年前はJR東日本のモバイルSuicaを使って新幹線予約や座席変更などが簡単にできていたのだが、コロナ禍にはいる前あたりから何故かえきねっと経由で予約する形になり、それとモバイルSuicaを連携させる形に変更になった。はっきり言って改悪。

JR東日本の予約システム「えきねっと」を使って予約をする形。えきねっと自体は昔からある予約サイトだが、モバイルSuicaでの予約ができていた頃はモバイル予約で東京ー仙台間で約千円くらいの割引もあり、家族が東京に旅行にいく時くらいしかほとんど使うことはなかった。

ところがモバイルSuicaでのオンライン予約が停止になり、えきねっとで予約したチケットをモバイルSuicaに紐付けする形になって、利便性が急激に悪くなった。

まず第一に、これまで全てモバイルSuicaアプリ内で完結していた予約・受け取り・変更作業がいちいちえきねっとのウェブサイトに入らないとできない様になった。PCで予約してチケットを券売機で受け取る人は問題ないのだろうけど、モバイルSuicaを使っていた人からすればいちいち異なるアプリ間を行き来しなくてはならず、非常にめんどくさい仕様になっている。

また、えきねっとのサイトも非常に使いにくい。マイページにログインするためには、一度ID/パスワードを入力してから何故か再度画像認証とパスワードを入力させられる。この二度手間は一体なんなんだ?

(余談だが、JREのウェブサイト・アプリはさらにクソで、色々な登録をするたびに二段階認証と第二パスワードの入力を要求される。二段階認証はセキュリティとしては安全だからと言って、全て利用者側にその努力を課すやり方はお役所気質というか…もっとやり方を考えて欲しい。バーコードを表示させるだけでもこの手順が必要であり、レジに並んでいたらこんなの時間かかって対応できないだろう。ポイントを付けさせたくないんじゃないかと勘ぐりたくなるほどだ。)

新幹線の予約だけならまだただ予約してモバイルSuicaと紐付けすれば良いだけだが、例えば私が使っているiPhoneには二つモバイルSuicaが入っており、デフォルトのモバイルSuicaには何故か登録できず、もう一つの方に登録したら改札口を通れないという不具合に遭遇した。結局紙の切符を券売機で受け取る羽目になり、これはただ単にえきねっとで通常の予約をするのともはや変わらない。モバイルSuicaの利便性を完全にスポイルしている。

後からモバイルSuicaのエクスプレス予約設定を今回チケットに紐付けしたモバイルSuicaに変更しなければならなかったのだと気づいたが、こういう説明もしっかりされていない。いや、JRはしているつもりなのかもしれないが、少なくともえきねっとのウェブサイト中には明示されている様には見えなかった。

もう一つ問題なのは、新幹線から在来線を乗り継ぐ場合である。在来線に乗り継ぐばあいはモバイルSuicaにシームレスにそのまま移行してくれれば良いだけだが、乗車券を在来線分まで購入すると結局券売機で受け取る必要がある形になってしまう。じゃあEチケットにする意味ないじゃん…。

これも新幹線分だけをEチケットで買い、あとは降りる時にモバイルSuicaで生産すれば良いと思うのだが、そういうやり方が可能なのかもわからないし、そもそも改札を通れなかった自分にはそれを試す機会もなかった。

と、色々書いてきたが、マイナンバーを含めこの国はデジタル化を何のためにやっているのか全くはき違えていると思う。利便性が向上しないのであればデジタル化する意味はない。デジタル化することが目的化しているプロジェクトの如何に多いことか…。デジタル庁が設置されて改革を進めると言っているが、単に中抜きベンダーを超え太らせるだけで、利便性のかけらもなく、連携性も悪いスタンドアローンなアプリやシステムがたくさんできてくるだけの気がするのは私だけだろうか?


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