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今週のテーマは「七夕」である

 1mできることなら2m、それ以上は私に近づかないでください。
ソーシャルディスタンスではなく、生理的に受け付けないのです。

 このご時世にそんなことを言われたのだが、気にしない、それが私、家元のDr.バルーンである。

「『い、いえもとー』と言っても何かすごく気恥ずかしいことしているような気がするのですが、気のせいでしょうか?」

 おお、番頭、それを言うんじゃない。最近「糸井重里の萬流コピー塾」の文庫版を読み返して、「あっ、これってネタに使えるかも?」なんて私が思ったことはおくびにも出してはいけない。
 さらに言うなら、そもそも、この文章は20年以上前に発表し、その時は全く反応が無かったのだが、noteの連続更新を続けたくて、古い文書を引きずり出してきたなんてことは絶対にばれてはいけない。
 
「家元。そ、それじゃぁ、七夕も2日ほど過ぎたこの微妙な時に、たまたま、この文書を見つけ、この機会を逃すと、発表しようとしても1年後、その時までは、絶対にnoteで連続更新など出来ているわけない。ならば少しの時季外れなど気にしないなどと考えてたことは・・・」

無論。秘密事項だ。絶対にばれてはいけない

「それじゃあ、ばれる前にお稽古にしましょう」

同巧多数から逃れろ 

 今週の課題は「七夕」である。言わずと知れた国民行事である。
 これがどういうことかと言えば、このようにみんなが知っていることを、いかに自分の言葉で商品として作り変えるかということが勝負ということである。

 気の利いた言い回しでもステレオタイプになるような、そんな同巧多数の表現から一歩でも踏み込めるかどうかというところが大事なのだ

 同巧多数ものとしてもっとも多かったのが、織姫、彦星のアベックネタ
 
「一年に一回でも会う人がいるというのが羨ましい」

これをさらにすすめると

「1年に1日しか会えなくても、やることはやってんだろ!」 

「1年に1回。それでも私より多い」

 などとなるわけだが、まぁ1年に1日しか会えないのだから、1回で終わるはずないだろうな。

 さらに理にこだわるとこうなる

「織姫(こと座のべガ)、彦星(わし座のアルタイル)どちらも表面温度1万度。熱すぎる関係」

 まぁ、アベックネタは、どんなに凝っていても使い古された感がある。

何を願うか

次に多かったのが、いわゆる「短冊に願いを書く」といったもの

「贅沢は言いません。とりあえず彼女ができますように」

「サンタさん、おもちゃください」
何を勘違いしているんだ!

「短冊に願いを書こうとしたら、「願う」という字が思い出せなかった。とりあえずぢしょをください」
 まず漢字を覚える必要があると思う。

とりあえず、これだけは点をあげよう
パンダ「終わったら、飾りはいりませんから笹ください」

 パンダネタでもうひとつだけ忘れていた

「バクは夢を食べます。パンダは願いごとを食べます」
 パンダが短冊まで食べるかは疑問であるが。

7月7日に生まれて 

恋愛に厳しいネタももちろん多かった
 「クリスマス、バレンタイン。それだけでいいはずだ」
  「いいじゃないですか?」とあえて卑屈にしないところがよい。

 「織姫、彦星。いかなる理由があろうともカップルは許さない」
 かなり厳しいスタンス。

 痛いけれども、それ以上に詩的な作品
夏のロマンスの前奏曲。でも僕にはレクイエムにしか聞こえない」

「『7月7日7時』」ラッキー7だ」というように、日付をネタにしたものもいくつかあったが残ったのは

「『7月4日に生まれて』から3日後の出来事です」

「この味がいいねと君が言ったから7月7日もサラダ記念日」
 
 の2つであった。

 後者の方が七夕らしくてよいと思う。俵万智の「サラダ記念日」が7月6日だということを覚えている人がどれくらいいるかは疑問だが。

ダジャレは禁じ手ではない

ダジャレは嫌いではないのだが、使えそうなものは以下のとおり
 
「どうも、七夕です。バタヤンと呼んでください」

「棚からぼた餅でタナボタ。棚からバター犬でタナバタ」
 ・・・バカ!

「♪タナバタ走るよバタ子さん」

これに比べると

「美しい日本の私~タナバタ康成」

とか

「ほ、星くーん。タナバタ満」

などはあざとく見える。

 そう言えば、これもダジャレなのだろうな

「♪たな~ん、ばたん、そこはオヘソなの、あはん」

 笑点ですでに木久扇師匠がやっている気がするが

 最後によく分からないものを2つ3つ

「お宅の七夕は、有効期限が切れています。1年に1回取り替えましょう」

「ヒタ」 
 たしかにそう見えるが、コピーにも何もなってない

「おとうさまとおかあさまのおほし」
 これはすごい。よく分からないのにここにひとつのドラマが見えるところがすごいのだ。

 これに似たところでは
 「あれが、織姫星、あれが彦星。そしてあれが輝く巨人の星だ!」

 というのもあったがいかんせんくど過ぎる。 

 今週の宿題

 コロナ禍が進む中、濃厚接触が避けられ、これから恋愛に対してバックステップを踏むようなそんな時代になるかもしれない。
 ということで、「おひとり様」について考えていただきたいと思う。
 くれぐれも「新しい生活様式」などという陳腐な言葉に、惑わされないように。がんばってもらいたい。

では、家元は帰るぞ。

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