見出し画像

デザイナーに必要なコミュニケーション力とは


コミュニケーション力は、どの業界でも必要なスキル。
仕事じゃないまでも、趣味範囲の活動でも、友だちを作るときにも、コミュニケーション力はこの世に生きる人間であれば不可欠なスキルです。

デザイナーにおいても例外なく、仕事上コミュニケーションは欠かせません。
ここでいうコミュニケーションは、プレゼンが〜とかスピーチが〜とかそういうことではなく。
デザイナーじゃない、デザインに疎い人が聞いても納得できるデザインの説明ができるかどうか。
デザイナー同士で話すような専門用語は使わず、客観的に説明する力。

コミュニケーションは相手がいないと成り立たないので、相手の話を聞く力も大切ですね。




納得してもらう説明をすることのむずかしさ


とはいえ、デザインは視覚で訴えるためにつくることが多い。
例えばポスターデザインなら、ポスターの横に立って、デザインの意図を言葉で説明する、なんてすることはありません。

言葉での説明なしで、相手に伝えるのがデザインで、それを叶えるのがデザイナーの仕事です。

でも、そのデザインを作って欲しいと依頼された以上、クライアントに納得してもらう必要があって、首を縦に振ってくれなければ、永久に納品すら叶いません。

クライアントは、デザインに詳しくない人がほとんど。
そこに、デザインの意図を専門用語を使わず、納得してもらえる説明をするということは、本当に難しいのですが。

言葉ひとつ、言い回しひとつ。
言葉って難しいけれど、それを自由自在に誰もが操れるようになれたら、デザイナーが仕事に困ることもなくなるんじゃないかと、それくらいデザイナーにとってのコミュニケーション力って、欠かせないものだと思います。

デザイナーにとってアイデアと同等に重要なもの


デザイナーは、案件ごとに違う内容を把握して、どのように表現するかを考え、デザインを作ることに魂を込めて、試行錯誤を繰り返してカタチにしていきます。

一生懸命考えて、これだ!と思ったデザインのアイデアをクライアントに共有するとき、自信を持って提示することは当然必要。でもそんな革新的で自信満々のアイデアがボツ案となるとき、あります。
その辛さ・・私も経験してきました。まじか、みたいな。絶句。


ボツを数多く経験して答えがでました。
クライアントにそのデザインの良さが伝わっていないからGOがもらえないということ。要は、自分自信の説明不足が招いた結果が、ボツであるということです。


予定外の「進捗見せて」からみる、説明力の大切さ


究極な話、言葉で説明できれば、クライアントは見るまでもなく、納得してくれます。

例を出してみます。わたしの過去の実際に起きた話。

ある時の相談。その時はリソースに余裕がなかったので、納期長めに設定し、それでも良ければという形で提案していました。購入いただいたその数日後突然、「今できてる範囲で良いから進捗を見せて欲しい」と言われたんですね。

順番に進めている旨お伝えしてはいたのですが、いつから着手というようなことは共有しておらず、単に納期のみお伝えしていた状態。
こちらの状況なんてクライアントには関係がないので、今の進捗見せてよ!という気持ちもわからんでもありません。裏を返せば楽しみすぎて待ち切れないということなわけで。

ただ、私はまだ、制作作業は開始していません。だから、途中まで進んだデザインもない。いわば「進捗ゼロ」です。見せるものはありません。
どのようなものをつくるかというのは、受注の時点で頭の中にイメージができているので、それを共有するにとどまりました。

結果は、それで事なきを得ました。
頭の中のイメージを、できるだけわかりやすく噛み砕いて説明。
質問があれば丁寧に回答するよう心がけました。

途中までの成果物を見せることもなく(正確には進めてないから見せられない)、完成楽しみにしてます!と言っていただけ、人によっては万死の中の状況で、一生を得たわけです。

言葉での説明で満足してもらえるのなら、中途半端なデザインを見せるより、よっぽど良いかも知れないとすら思うのです。


もっと大切、傾聴のちから


私の実体験の話から、「話す力」がデザイナーという仕事の助けになるということはわかってもらえたかなと思います。
最初にちらっと出ましたが、もっと大切なのは、聞く力だと思ってます。

以前の記事の中でも書いた気もしますが、どの記事かわからないのでリンクは貼りませんが、(貼れない)デザインは出来上がるまで、どんな物ができるかが明白ではありません。
初めて発注してくれるクライアントならば、過去の制作物を見て依頼することを決めたにしても、実際に依頼したデザインがどんなものになるか、ゴールが想像もつかないわけですね。
それでも依頼してくれたクライアントの心の中には、常に不安と期待があるということは肝に命じる必要があると思うのです。

「期待」は理解してるけど、「不安があること」を理解しているデザイナーは少ない気がします。


自分より、まず相手から


自分の意見が通らず、修正を何度も受けたり、やっぱり最初ので、、なんて言われたりすることを繰り返していると、イライラすることもありますよね。うんうん。私もしてた。
でもその根源が自分にあると気づいたときから、イライラすることはなくなりました。

自分の意見を聞いてほしいなら、まずはクライアントの意見を聞くこと。
クライアントは何を求めているかを、話しの中から汲み取ること。
お互いの心が通ったとき、いい仕事が生まれると思います。
つくる側とクライアント側とで接点が見つかったとき、最高の仕事ができると思います。

日頃の言動は、自分のデザインをクライアントに押し付けることになっていないか?
アートなデザインではなく、求められるデザインをつくるのが仕事なら、是非一度考えてみてほしいと思います。

今日も読んでくれてありがとう(きす)

この記事が参加している募集

スキしてみて

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?