2/7(水) 執念の納豆鍋

わが家は納豆食いである。
おととい撮影が終わって帰宅し、どうしても夕ご飯に納豆が食べたかった。
なのに冷蔵庫を開けたらたくさんあった筈のそれがない。

今朝私が仕事に出た後に、息子の朝ごはんに最後の1パックを開けたらしい。がーん。どうしても食べたいときに、納豆には代わりの味がない。どうしても納豆なのだ。その晩はしかたなくあきらめる。(もちろん夫に小言を言いながら)

翌日のスーパーでいつもの納豆(うちはたいてい、くめ納豆。夫が茨城出身でこれしか食べないという。わたしは納豆ならなんでも好き)が特売になっていて、ひきわりと合わせて9パック、かごに入れた。

そんな昨夜のごはんは納豆鍋。ひき肉とすりおろしニンニクとねぎを炒め、余っていた白菜とかぶの葉とかぶ、豆腐、もやし、刻んだきのこを入れて煮込み、仕上げに納豆を3パックどかっとのせて煮込む。味付けは味噌とオイスターソースと少しの甜麺醤。
昨夜からの納豆欲を満たすために作った執念の納豆鍋。

これがとってもおいしかった。最近の鍋の中でも、とりわけ。
たぶん理由は刻んだきのことかぶにある。きのこはとにかく旨みが強かった。
かぶは薄切りにしてたくさん入れたら、すごくいい仕事をして、おいしいをたっぷり吸って絶品だった。かぶと納豆ってこんなに合うんだな。この冬はかぶのおいしさを何度も発見している。

おいしくて納豆を1パック追加して、昨夜は3人で4パックたいらげた。息子も納豆が大好きで、最近はごはんに何ものせずに出すと「あっと」と言って催促する。いくら買っても本当にストックが足りない。

好きな食べ物は?と聞かれたら、私は納豆と答える。1位から5位までをあげるなら、餃子やカレーが2〜5位の間に入っていて、それ以外は移り変わる。でも1位だけはずっと納豆な気がする。格別においしいとか、はっとする味なわけではないのだけど、食べるといつも「ああおいしい」と思う。それが納豆。

ワークショップをやっている鎌倉のレストラン、ensoのマネージャー・津田さんとこの間話していて、自分のマフィンが毎週変わりゆく野菜で作るので、8割のものから12割のものまで自分の中で好きの幅があり、本当ならすべて12割を出したいところなのだけれど…ということをこぼした。そうしたら「でも、毎日食べたいものって案外7〜8割のおいしさのものかもしれないな」と言っていて、それがすごく腑に落ちた。

私にとってのそれが納豆なのだと思う。
納豆ご飯みたいに、強くはないけれどじんわりといつもおいしく、また食べたいと思えるようなマフィンが作れたらいい。

とそんなことを書きながら、今日のお昼も納豆ごはん。と、鰤のあら煮と昨日の納豆鍋の残り。
昨日9パック買った納豆が残り3パックに減っている。
今日も納豆を買いに行かないと。

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