2/19(月)れんこんは白い味がする
先週の土曜は店のオープン。れんこんはきなことからし味噌、白菜はだし汁とアカモクと生姜を混ぜたマヨネーズにしてマフィンを焼いた。
れんこんのマフィンはきなこを混ぜた香ばしい生地に、蒸したれんこんとからし味噌(甘味噌に粉がらし)を入れた。蒸したれんこんを食べたときに、白い味がするなと思った。これは白い野菜全般に共通すること(里芋、大根、かぶ・・)なのだけれど、おいしいのだけれどおいしさがわかりづらい。言葉にしづらくて儚い。咀嚼しながらも他のことに気を取られていたら気付けないような、さりげない味がしてそこがいい。
白い紙に白い文字を書いても読めないように、白い味のれんこんは、だからベースの紙(生地)に色をつけた方がよい。その意味できなこを合わせた。れんこんの白くてやさしい味が引き立ったと思う。
白菜のだしマフィンは、ぜひ食べてもらいたいと思ったマフィン。
書籍の中で紹介した、だし汁仕立てのマフィンが、それはおいしかった。
きっかけは昨年の秋に出張で行った香川の高松で、その時に知り合った現地の方(とても味覚が冴えていらっしゃる。おすすめしてくださる店が間違いない)から「ここに行くべき」と教えてもらった香川のうどん屋(松下製麺所)。ここで朝いちばんにすすったうどんのだしが、ここ最近食べたものの中で一番に印象に残った。だし汁で仕込むマフィンのイメージが一気にできた。
そして作ってみたら案の定おいしかった。
だしマフィン、夏にも食べやすいと思う。
野菜と生地をつなぐ役割としてだしがある。シンプルだけどそれだけで十分な満足感のある味になる。
そして、呼び名もかわいい。だしマフィン。これからいろいろな人に食べてもらいたく、作っていきたい。
今年は店を開ける頻度が週1になり、その分1回に焼くマフィンとスコーンに時間をかけるようになった。
副材料も手作りのものばかりになっていて、いよいよ採算がとれない時間のかかり方。こうと思ったらあまり妥協ができず、営業前日など手間のかかり方に何してるんだろうと自分に苦笑することもあるけれど、それが自分なので仕方ない。
なんとなくこれでいいかな、というものは作る気になれない厄介な性格なので、イベント出展のご依頼なども、お引き受けが慎重になる。だから今はやはり週に1度の土曜日オープン、名前の通りdoyoubi がちょうどよいのかもしれない。6年目が近づいてきてようやくそう気づいた。
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