副鼻腔乳頭腫が見つかり鼻の手術を受けた話 前編 入院まで

今までの人生で軽い手術は一度か二度はあったけど、入院&全身麻酔ありの手術は現時点ではこの鼻の手術だけなので備忘録という事で記しておきます。

201X年1月 予兆


もともと花粉症だったんだけど、今回は花粉症の季節ではない寒い時期に、特に右側の鼻が2週間以上鼻づまりの状態が続いた。特に体調が悪いという事もないので放っておいたんだけど、どうも治る様子がない。

右側の鼻は空気が一切通らない状態。左側はわずかに空気が通っている感じ。極たまに(2日に1回ぐらい)、やっちゃいけないとは思いながらも鼻を思いっきり吸うと、右側の鼻からゴボっと鼻水が大量に出てくるのが妙に気持ち良いw 出てくるのは、黄緑っぽい、粘着質の鼻水。ゴボっと出た後、1時間ぐらいは少し鼻が通るけど、しばらくするとまたすぐに閉じてしまう。

何がつらいって、鼻呼吸が一切出来ない事。朝起きたら口の中はカピカピに乾燥していて、すぐに水を飲むのが日課。

他にもツライ事と言えば、
・味が分かりづらい。両方完全に鼻づまりの状態の時は・・・ツライToT
・話しづらい。マ行とナ行とかが言いづらい=相手は聞きづらいので、喋るのがおっくうに。
・口を閉じてモグモグ食べてると、息が苦しくなるw 
・体臭&部屋の臭いとかが分からない。夏じゃなくて良かったw
  

とりあえず、何もしなければ鼻が通る気配が全くなかったので、近所の耳鼻咽喉科に行く事に。


201X年1月 診療

近所の耳鼻咽喉科へ。昔は耳鼻科って言ってた気がするけど、いつから咽喉がついてくるようになったのだろう。

さて予約もせずに小さなクリニックに行って症状を説明、レントゲンを撮ってみると、右側の鼻の奥の方に鼻の穴を邪魔している何かが写っているのが見える。しかもそれが鼻の奥、右と左の鼻の穴が繋がっているところで、左の方にもお邪魔しているので左の鼻もたまにつまってしまうらしい。

先生によると、おそらく蓄膿(ちくのう)だろう、との事で診断の後、ネブライザーという機器を鼻の穴につっこんで、そこからスチームで鼻の中を洗浄。

薬を出すのでそれで良くなっていくはず、との事。この日から毎日食後に薬を飲むことに。

しかし結果的には、この蓄膿という診断が誤診だった。


201X年2月 決断

1カ月ぐらい家で薬を飲み週一で病院に通うも症状は一向に改善せず。

薬も漢方薬に変えたりしたけど何も変化がなく、もう残る手段は手術しかないね、という状況に。

蓄膿の手術、ネットで色々と検索してみると、

手術方法:内視鏡
入院期間:約10日
費用:約30万円

と意外と入院期間も費用もかかると知ってびっくり。

通っていたクリニックは規模が小さく、手術も入院も出来ないので、他の病院を紹介してもらうことになった。

ただ、当時住んでいたF県にするか地元のS県にするかで迷い、結局は地元に帰って手術をする事を決断、紹介状を作成してもらいS県へ。


201X年3月 激痛

地元のS県に帰りセカンドオピニオンとして近所の耳鼻咽喉科へ。そこは最近新しく出来たクリニックで先生は元々S医大付属病院にいたらしい。

ぶっきらぼうな先生だったけど良かったのが設備が整っていたこと。

F県のクリニックではなかった、鼻の穴を見ることができる細いカメラ(胃カメラならぬ鼻カメラ?)があって、それで鼻の中を見てみることに。

すると先生が「これ、おそらく蓄膿じゃないね」と一言。唖然としていると、どうやら蓄膿の出来物が出来る場所と今回の出来物の場所が違うらしい。


更に、「これはおそらく乳頭腫といって腫瘍の一種ですね」との事。・・・しゅ、腫瘍!?

頭の中はパニックで先生に「腫瘍ってあの、悪性だといわゆる癌の、あの腫瘍ですか?」と聞くと「そうです。」と冷静な返答。


ここからが痛風や尿道結石の経験がない自分が体験した今世紀、もしかすると人生で一番痛かったモーメント。

先生が「この腫瘍が良性か悪性か判断するため、一部細胞を取って病理で調べてもらいます」と言って、小指ぐらいの太さの金属の棒を手に取って冷めた目で自分を見てきた。

そしてその言葉にこちらが頷くや否や、その金属の凶器を右の鼻の穴にぶっこんで、組織を取るためグリグリっと奥の方までめり込ましていくんだけどこれが痛いのなんのって。涙は出るし「アッ!」って変な声は出るし、終わった後は鼻血も出るしでこれはもう地獄の沙汰。

そうして取った細胞は病理で検査して1週間ほどで結果が出るとの事。十中八九、良性の腫瘍だと考えられると先生は言ってたけどこの1週間はいやがおうにも「癌」、「死」、「親より早く死ぬこと」について考えさせられた。


先生がCTを取る必要がある、との事で紹介状を書いてもらって近くの大きな病院へGO!VIVA!たらい回し!


201X年3月 再診

さて大きな病院でCTを取るため、病院で予約を取ってもらうと当日に空きがあったのでその足で大病院へ。

ここではお医者さんに会うこともなく、ただただCTを取ってCDROMに入ったデータをゲット。

翌週そのデータを持参して、病理の結果を聞くため病院へ。

覚悟ができてるような、そうでもないような、とにかく緊張したけど先生に、ほぼ良性で間違いないだろう、と言われて一安心。断言出来ないのはまあ仕方ない。

ただ手術しない限りはこの腫瘍は消えないし、悪性=癌に変化する恐れがあるのですぐに手術の段取りをしましょう、と。

この病院も規模が小さく手術、入院は出来ないのでどこかオススメの病院はと聞くと、以前先生が務めていたS医大付属病院がいいでしょう、と言われてそこで診断の予約を入れてもらい翌週に行く事に。


S医大付属病院は以前母が入院していた事があって、その時に見舞に行って以来の訪問になった。5年ぶりぐらいかな。

紹介状を渡し先生に病状を説明して鼻カメラでまた様子を見た後、こちらでも病理で腫瘍が良性か悪性か確認してみましょう、との事。

え、また?と思ったのは全部終わって病院を出た後。先生を前にすると素直に従ってしまう小市民。。。

組織を取る=あの平成最大の痛みがまた襲ってくる!と思うと寒気&足が震えてきたけど、先生が取りだしたのはイヤホンコードぐらいの細ーいパイプ。それを腫瘍があるところまで持っていって、なんの痛みもなく無事に腫瘍の組織ゲット!


結論:どこの病院で、どんな設備を使ってるかって大事。

腫瘍が良性か悪性かはともかく、手術で取り除く必要がある事には変わりないのでこの時点で手術の日程を決めることに。

こっちは早ければ早いほど良いんだけど、先生のオペの予定がもう2カ月先まで入っているので、自分の手術も2カ月後にする事に。

病理の結果&手術の為の検査の為、10日後ぐらいに再度病院へ。

201X年4月 検査

月が替わり、再びS医大付属病院へ。

この日は病理の結果&手術の下準備。

病理の結果は・・・おそらく良性だろう、との事。一度同じことを聞いてるのでそれほど驚きも安心もなくフンフンと頷くだけ。

正直別の病院とはいえ、2回も同じ検査をして「おそらく」しか言えないなら検査なんて1回で十分だったと思う。

さて診察が終わった後は色々と検査が。全部は覚えてないけど、

・尿検査
・血液検査
・心電図
・肺気量
・CT
・出血

などなど。手術が全身麻酔なので呼吸量や、出血がどれぐらいの時間で止まるかなど、普段はやらない検査にちょっとテンションアップ↑↑


もうひとつ、普段やらないMRIも受けないといけなかったけど、それはこの日予約が取れなかったので、翌月、手術の前に行うことになった。


201X年5月 準備

予約していたMRIを受けに再びS医大付属病院へ。

MRIを受けるため、下着の上から浴衣みたいな服を来て検査を受ける部屋へ。強烈な磁気を帯びているためもちろんケータイや鍵、ピアスなど金属を含むものは一切NG。

検査を受ける前に色々注意事項を説明してくれたけど、閉所恐怖症じゃなければ特に問題ないと思う。特に自分の場合は頭だけだったし。うるさかったのは確かだけど。

さて入院するにあたり持参する必要なものリストなどをもらう。

洗面・洗髪用具(歯ブラシやシャンプー、髭剃りなど)は当然必要。箸やスプーンなどの食器、コップ等も持参必要らしい。
服装は1日100円でレンタルするか持参するか(下着は持参必要)、選択できたのでレンタルを選択。

一番心配していたのが、時間をつぶせるタブレットやスマホなどの電子機器の持ち込み。

電子機器は持ち込みNG、との事だけどスマホに関しては入院している部屋の外なら使用OKとの事。・・・タブレットは無理かなと思ったけど、駄目モトでとりあえず持って行く事に。あとWIFIも準備。

次回、いよいよ入院へ。

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