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脱皮

先日、約五年間所属した劇団を退団した。
自分でも驚くくらい急な決意だった。

ここ一年半くらいの変化が凄まじい。
環境も、人間関係も、それに伴う心境の変化も。
自分の人生を取り戻し始めると、今までのやり方では通用しないことが多々あるらしい。

最近の変化の中でも一番大きな決断だったように思う。
劇団に入団したことも、初めて「自分が望む幸せのため」に選べたことだった。
そして今、同じ理由で【退団すること】を選んだ。

人は目に見えて成長することは多くはないように思う。
昆虫のように脱皮がある訳ではない。
彼らは痛みを伴うのだろうか。サナギの自分を名残惜しく思うことはあるのか。

出会いと別れが繰り返されるのが人生だというのなら、まさに私は人生を味わっているのだと思う。
そして、別れがあるから出会いがあるのなら、再会もきっとある。
仲間とは別の道を歩むことを選んだけれど、それでも繋がっていることには変わりはない。
【出会った】という事実が最高の宝物であるのだから。

未練をたっぷり残し、
それでも前を向き、
みなが押してくれた背中をピンと伸ばして
歩いて行けたらと思う。

そのためにも、今は少し立ち止まって
また、歩きだすための力を蓄えよう。



最高の五年間をありがとう。


さき

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