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全てを勝手に諦めて

私が幼少期初めて打ち込んだことは漫画を描くことだった。

ちゃおを読んでいたので、少女漫画家に憧れ、毎日紙に漫画を描いていた。

密かに芸名まで考え、同じく絵を描くことが好きな友人と2人で漫画家ごっこのようなことをしていた。

進研ゼミで溜まったポイントで買えるプレゼントは毎回漫画家セットだったし、サンタさんからのプレゼントも「ちゃおスララ」だった。

でも将来漫画家になることはできないと子どもながらに思っていた。

そういった夢のある職業に就くことが出来る人は良い運、環境がある、またはずば抜けて努力ができる人に限られていて、平凡な自分には無理だと思ったからだ。

親からは賢い学校、大学、安定した普通の事務のような仕事をするように望まれていた。

二つ目に憧れたのはテレビに出ている人だ。
天才てれびくんなど、同い年でテレビに出ている人はどうやって出ているんだろう?と思っていた。

これは親に話したらバカにされると思って言えなかった。

三つ目は歌手だ。
絵を描くことと同じくらい昔から鼻歌をよく歌っていた。
こんなにずっと歌っていられる歌で、キラキラ輝くステージに立っている人たちをテレビで見てとても憧れた。
おそらく絶対音感までではないが、相対音感を持っていたし、結構いけるんじゃないかと勝手に思っていた。

子供の頃は習い事をたくさんさせてもらっていたが、絵を描くことや歌を歌うことに関係する習い事はさせてもらえていなかった。

ちゃんと自己主張をしていなかった自分が悪いのは分かっている。

言ったってどうせ無理だと思い、言い出す勇気が持てなかった自分に対してひどく後悔している。

今予想通り事務をしている。

私の憧れや夢は消え去り、不可能なものとなった。


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