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力の抜き加減
太極拳、気功、或いは気功治療(ハンドヒーリング)などでは体から余計な力を抜くことが必要です。これは既に多くの方がご存じだと思います。
でも、ただ単に力を抜くだけでは「腑抜けた状態」になってしまい、上手く気が流れません。
そもそも何故力を抜く必要があるのかを考えたことがお有りでしょうか?
筋肉に力が入って緊張している時は心も緊張してしまいます。それでは気のエネルギーが上手く流れません。
体に力を入れる時、体に力が入ってしまう時、精神が緊張する時、筋肉は収縮して骨と骨を繋ぐ関節の隙間が狭くなります。こういう状態では気は全身を巡ることは出来ません。
太極拳、気功、気功治療、伝統的な武術では力を抜くことが目的なのでは無く、余計な力が抜けて気が全身を巡る状態になってそれぞれの術式を行うことが目的です。
つまり、太極拳、気功、気功治療、伝統的な武術で求められるのは関節の隙間を広げること。それはストレッチなどによる外からの働きかけでは無く、体の内側から膨張するような力によって達成される。その為には筋肉の余計な緊張を取り除く必要がある。
何だか禅問答しているみたいだが、頭で考えるのでは無く、実際に体を動かして体験することが大切。
自分が体験したものを反芻して理解を含めていくことが鍛錬。
師から実技を伴った説明を受ければ初歩的な理解はすぐに出来る。
そういう環境の無い方は例えば私が書いた『易筋経入門』の後半部分の内容を研究することでも理解できるようになるだろう。
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