野原 2022年4月11日 23:07 君の右手首に貼りついた、バーコードを読み取ったらたったの108円で、でも生活必需品なんだねって笑う、そういう夏が来ないまま、袖を伸ばして、背も、髪も伸びて、細く長く、綿飴の繊維より静謐な命の、ぷつんと途切れた痕跡に漂う、少し焦げたような甘い香り、起きてください、折り返しですので。 #140字小説 #140文字 3 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート